ファッション・アパレルECで国内シェアナンバーワンといえば、ZOZOTOWN（ゾゾタウン）ですね。

ZOZOTOWNでは、ここ最近大手のファッションブランドネットショップの「ゾゾ離れ」が加速している状況が続いていました。

ZOZOTOWNはファッションアパレルのECサイト、ショッピングプレイスとしては圧倒的なシェアを誇っています。

ただ、利用者にとってはメリットがある売り場であっても、それが出店者、商品を提供する側にとってのメリットと一致するかといえば必ずしもそうとは限らないのが現状です。

ZOZOTOWNに出店している店長さんから以前お話を伺った際には、出店している際に販売手数料として20％以上が必要であるというお話を聞きました。

いくらアパレルジャンルの商品の利益率が高めとはいえ、販売価格の20％を手数料として徴収されるのはかなりキツイ店舗さんも多いのではないでしょうか？

当店は、ファッション系商品はほとんど取り扱っていないため、ZOZOTOWNへの出店は検討したこともありませんでしたが、身近な店長さんのお話を伺うだけでもかなり手数料が高く、思った以上に売れるわけではないという事もうかがいました。

ZOZOTOWNでは、これまでにZOZOARIGATOというサービスを提供していましたが、ZOZOARIGATOとは、2018年12月25日から開始されたサービスです。

「ファッションを楽しみながら社会貢献もできる新しい仕組み」として寄付金の支援賛同者を集めていたのですが、思ったほどの成果につながらずサービス終了となりました。

店長はZOZOTOWNに出店しているわけではないですが、社会貢献も大事だと思うのですが、まずは出店している出店者あってのZOZOTOWNだと思います。

ZOZOとしてはZOZOARIGATOが終了するタイミングで、ZOZOの公式クレジットカードのリニューアルも実施する事を発表しています。

こうしたサービスを行うよりも、実質的に出店者が不利益とならないような仕組みや販売手数料率の設定などをモール側として実現してくれれば、ZOZO離れは避けられたのではないかと思うのですがどうなのでしょう。

この気持ちは、店長が出店している楽天市場 で感じる事があります。

例えば、先月から改定された楽天アフィリエイトの料率の変更についてです。

楽天アフィリエイトはこれまでは、どの店舗も最低1％の料率が強制徴収されていました。

店舗ごとに料率は自由に設定でき、アフィリエイターに紹介してもらいたい人はアフィリエイト料率をアップさせるといった任意的な対応が可能だったのですが、2019年4月から料率が商品ジャンルごとに設定される事になりました。

楽天アフィリエイトの料率変更により、店舗が負担するアフィリエイト手数料は最大8％まで引き上げられることになりました。

これは商品ジャンルごとに決められているため、店舗側で操作することはできません。

しかも、アフィリエイトで成果発生したもの、そうでないものに限らずに手数料が課金される仕組みになっています。

これは事実上販売手数料の上乗せと等しいのではないかと思います。

店長のこの仕組みが間違っていて、アフィリエイト経由で成立した注文のみにアフィリエイト手数料が課金されているというのであれば内容を訂正させていただきますが、そうではないようなのです。

そして、楽天アフィリエイトのことでもうひとつの改変をお話すれば、これまで楽天アフィリエイトの成果発生条件はアフィリエイトリンクのクリックから30日間有効だったのですが、これが24時間に短縮されました。

世の中のアフィリエイターの多くは、この改変でアフィリエイト報酬が大幅に減少した方も多いと思います。

逆に楽天アフィリエイトをうまく使いこなしている方であれば、報酬が大幅に引き上げられた方もおられると思います。

より注力している方や専業でやっておられる方は有利になっていると思いますし、かなりライトな感じにアフィリエイトリンクを貼っている程度の方は成果がほとんど発生しない状況になっていると思います。

これによって何が言いたいかというのは、アフィリエイター、楽天の商品を紹介する側の発生報酬も減少傾向にあるという事です。

この二つのことを考えれば、誰が一番得をするのかはもう言うまでもないと思います。

楽天市場の現在の出店数を調べてみたところ、2019年4月1日時点の楽天出店店舗数は46,869店舗と記載がありました。

楽天市場では出店店舗数は4万6000店舗前後でここ数年推移していますが大幅に増加するという事はありません。

そしておそらくですが、増えている店舗の半分以上は、エンパワーメントプランでの出店なのではないかと推察しています。

楽天市場のエンパワーメントプランについては、詳しく知りたい方はこちらのページにまとめておりますのでご一読いただければと思います。

楽天市場に出店するには、出店初期費用として6万円、もっとも出店しやすい「がんばれプラン」で、月額利用料が19500円で年間にすれば24万円が必要となります。

商品が売れれば、決済手数料と販売手数料でだいたい10～14％程度が必要となり、ここに楽天アフィリエイト料率が最大8％必要になります。

なかなかの固定費と手数料です。

これは、KDDIが運営するショッピングモールWowma!（ワウマ）と比較してもかなりの負担になる事がお判りいただけると思います。

ネットショップの出店というのは、無料系のECサイトサービス「BASE (ベイス) 」や「STORES.jp 」などの登場で本当に手軽になりました。

その反面、インターネットショッピングモールなどでは、出店店舗が増えている商品ジャンルでは価格競争がより厳しく、ネットで商品を売る事自体が難しい時代になっています。

どこで何を売るのか

という事をもう一度最初から考えて、本当に皆さんが販売する商品が最も求められる売り方、売り場を探していただければと思います。

時代も令和に変わりましたから、ネットショップ運営も新しく攻めの姿勢で運営していきたいですね。

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