そこそこ長かった『ヒロインズ』のコラボ解説もこれがラスト。前回はなぜかヘンにはっちゃけたユキちゃんのいきおいに押され、なぜかユキ＆ミスＸの異色タッグと戦うはめになってしまったみなのんたち。まあ、コラボ先のゲームがタッグだから仕方ないね（本当にそうか？）。
　でまあ、何だかんだでみなのんたちが勝利するのだが……。

ミスＸ
　このままでは終わらんぞーっ！
京
　負け惜しみいってんじゃねぇぜ、八神！　どう見たって俺の勝ちだろうが！　バーカバーカ！　ざまぁ見やがれ！

トリ
　……ホントに大人げねーな、草薙さん。あれでもう飲酒できる成人だからな……。
京
　何いってんだよ。俺は充分に大人だぜ？　本当なら八神の顔に落書きするところを、ぐっとこらえてやってるんだからな。
みなのん
　何ていうか……そのくらいで大人なら、僕たちみんな充分に大人だね……。
京
　いやいやいや、八神をぶちのめして喜んでる場合じゃなかった！　ユキ！　おい、ユキ！　しっかりしろ！　大丈夫か、ユキぃぃぃ！
ユキ
　ううううう……ひ、ひどいよ、京……。これって初心者狩りっていうんじゃないの？
京
　わ、悪かった！　俺の舎弟たちが未熟で、うまく手加減できなかったんだ！
ギャル
　……舎弟ってウチらのことかな？
エコ
　たぶん……。
ユキ
　またそうやって人のせいにする！　いい、京？　わたしがやりたかったのはね、
『行くわよ、京！えーい！　食らいやがれー！』
『うわっ、やられた～！　……へへっ、ユキは強いな。かなわねぇぜ』
『やだもう、京ったら……♡』
　みたいなやり取りだったの！　なのに本気でやり返してくるなんて、
京ってば大人げないんだから！
トリ
　ユキさんにまでいわれてるぜ……。やっぱ大人げねーよな、この人。
みなのん
　でも、この場合は不可抗力じゃないかな？ユキさんの強さ、完全に想定外だったし。
イケメン
　ああ……俺も思わず超変身したくなったくらいだからな。
ギャル
　少なくともキャッキャウフフってノリじゃなかったよね、あれは。
ユキ
　もう京なんて知らない！　――行きましょう、ミスＸさん！
ミスＸ
　うぐぐぐ……お、俺はミスＸ……。月を見るたび思い出して……みろりん……。
みなのん
　ユキさんが半死半生の女装のスケ番を平然と引きずっていく……。
京
　お、おい、ユキ！　待ってくれ！　なあ、誤解だって！　おおい！
ギャル
　怒るユキちゃんパイセンと、それにすがる京サマ……ふたりの未来を見る感じだわ。
エコ
　うん。絶対このふたりの場合、ユキさんが草薙さんを尻に敷いちゃうよね。
トリ
　分からねーな。草薙さんのほうが強いのに、どうしてそういう関係になるんだよ？
京
　うるせえぞ、外野！　――おい、ユキ！　待ってくれ、話を聞いてくれ、ユキーっ！　ユキぃぃぃぃんがぐっ!?

　というところで画面はブラックアウト。次に気づいた時には、京は学園の屋上にいたのであった。

京
　いてててて……。――あ、あれっ？　ここは……。
覇王丸
　ようやく目が覚めたかい？　だったらそろそろどいてくれねェか？　俺もそのハンモックとやらでのんびり昼寝がしたいんでね？
京
　アンタは覇王丸……？　え？　それじゃ今までのは夢だったってのか……？
覇王丸
　夢？　ああ……そういやおまえさん、やたらと寝言がひどかったぜ？　燃えろぉ！　だの、食らえ！　だの、いったいどんな夢を見てたんだ？
京
　い、いや、それは……。
覇王丸
　ま、どうでもいいが、これからは昼寝がしたきゃ自分のテントで寝なよ。
京
　お、おう、悪かったな。
覇王丸
　何だよ、やけに殊勝だな？　そう思うなら、今度は手土産に酒でも持ってきてくれよ。
京
　……ああ、忘れなかったらな。それにしても――そうか、夢だったのか。
命拾いしたぜ、ったく……。考えてみりゃ、ユキがいきなりヒーローになっちまうはずないもんな。
真吾
　あ、草薙さん！　どこに行ってたんですか？　ずっと捜してたんですよ、俺？
京
　何だよ、真吾と紅丸か……おまえら、俺に何か用でもあんのか？
真吾
　はい！　確か草薙さん、少し前にバイト捜してるっていってましたよね？　商店街で、クリスマスシーズンにバイトを募集してるケーキ屋さんがあって。
紅丸
　ケーキ屋のバイト？　ひょっとして、サンタの服を着てケーキを売るアレか？
真吾
　はい。当日はかなり冷え込むみたいだけど、草薙さん、炎出せるから寒さに強いでしょ？
紅丸
　そりゃいい、おまえもたまには真面目に労働したらどうだ、京？
京
　冗談よせよ。――いっとくが、俺は絶対にそんなバイトやらねえからな？
真吾
　ええっ!?　な、何でですか!?　俺もう引き受けてきちゃいましたよ!?
京
　おまえな……俺がクリスマスにユキとすごす可能性は考えなかったのか？
真吾
　ああっ!?　そ、そうだった！　どっ、どうしましょう、バイトの件!?
紅丸
　そりゃまあ……責任取って、おまえが代わりにやるしかないだろうな。
真吾
　ううっ……た、確かに俺、クリスマスは何の予定も入ってませんけど……。
京
　じゃあいいじゃねぇか。――それより紅丸、悪いけど少し金貸してくれねえか？
紅丸
　……おまえ、いってるそばから何なんだよ？　金がないならバイトすればいいだろ？
京
　バイトは明日からやるって！　でもよ、とりあえず今日必要なんだよ！　頼む！
紅丸
　一応聞くけど、返してくれるんだよな？　いったい何に使うつもりなんだ？
京
　決まってるだろ！　ユキとデートしてくるんだよ！
紅丸
　そこまで堂々と宣言されると断りづらいな。……ま、ユキちゃんに免じて貸してやるよ。
京
　サンキュ！　恩に着るぜ。――じゃあな！

　京や紅丸たちの日常の風景というのは、オフィシャルで描かれる機会は少ないのだが、何となくこんなことをやっていそうな気はする。

京
　…………。確かに馬鹿げた夢だったぜ。……けど、あのろくでもねぇ悪夢が、つい忘れがちになっちまうことを痛いくらい思い出させてくれたぜ。――ユキ！
みなのんたち
　 あ、草薙さんだ。こんにちは！
ユキ
　京？　ど、どうしたの、そんなに息を切らせて……。
京
　ユキ、もう授業終わっただろ？　ふたりっきりでデート行こうぜ！
エコ
　キャーっ！　光ちゃん、今の聞いた？　さすが草薙さんだよぅ！
ギャル
　別にいいんじゃね？　……ちょっとうらやましいけど。
ユキ
　い、いきなり何いい出すのよ、京！　みんなが聞いてるのに……。
京
　いいからいいから、さあ、行こうぜ！　――そうだ、もんじゃ屋とかどうだ？
トリ
　もんじゃ焼きか！　そりゃいいな！　だったら俺様も一緒に――。
みなのん
　だ、駄目だよ、酉原くん！　少しは空気を読む努力をしようよ！
イケメン
　そうだ、酉原。さすがの俺でも分かる！　ここは笑顔で見送るところだ！
エコ
　そういうわけですから、ユキさんは草薙さんにお返ししますねー。うふふ。
京
　おう！　それじゃさっそく行こうぜ、ユキ！
ユキ
　まったくもう……強引なんだから。

　前言撤回。トリはぜんぜん大人じゃなかった。少なくとも男女間の細かいニュアンスとか５人の中で一番判っていない。
　ともあれ、公式での京×ユキをさんざん見せつけられる形でこのコラボは幕を閉じる。ってか、いちゃいちゃしてんじゃねーっ！
　以前のハロウィンコラボの時に、覇王丸が意味深にキャプテンキッドのコスプレをしていたし、『ヒロインズ』にはDLCでジャンヌが追加されたりもしていたので、「これはもしや『WH』コラボ来るか!?」などとワクテカしたのだが、残念ながら、それはぼくの先走り気味の妄想、もしくは2200年の歴史がつくりあげた幻にすぎなかった。

　ということで、次のコラボは『MotW』。結果的にこれが最後のコラボイベントとなった。
　さみしいねー……。