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【Poke】ここも平仄【mon】

 みなさまはご存じないかもしれないが、ぼくは『ポケモン』というゲームが大好きである。そして『ポケモン』は、特に近年、2、3年に1本のペースで新作が投入されるシリーズとなっている。すでに30年近い歴史があり、初代GBから始まって、GBA、DS、3DS、Switchと、5つのハードにまたがって続いてきた。スピンオフ作品も含めれば、64やGC、Wiiなどでリリースされたものもある。
 今回はその『ポケモン』の、いつまでたってもあらたまる気配のない欠点というか、制作陣に対する「あのさあ……」な部分について。欠点といっても、技術的にどうこうというのはぼくにはよく判らないし、そもそもそこに不満はない。ぼくが不満を感じるのは、日常的に、そして長時間プレイする際のストレスの多さ、しかもそれは技術的には非常に簡単に克服できるはずの部分なのである。
 それではその不満とは何かというと、基本的な操作系――ことにボックス周りの操作系に今ひとつ統一感がないという点に尽きる。

 人生でいっさい『ポケモン』をプレイしたことのない人はそうはいないと思うが、一応説明しておくと、つねに連れ歩いている手持ちの6体以外のポケモンは、ポケモンボックスと称される一種の預かり所に預けておくことになる。単にストーリーを追いかけてクリアするだけなら、このボックスが満室になるということはまずないのだが、ぼくのように図鑑をコンプしたりステータスの高いポケモンを厳選したりしていくと、ボックス内のポケモン数は一気に増えることになる上、ボックスでの操作も多くなる。
 ぼくがストレスを感じるのは、このボックス操作が、「なぜに!?」というくらい、タイトルごとに違っている点である。
 もちろん、初代ファミコンの時代から、Aボタンが決定、Bボタンがキャンセルという大原則は守られている。ただ、操作をスムーズにおこなうための便利機能が、毎回ちょっとずつ変わっているというか……たとえるなら、コピー機能のショートカットが、AというタイトルではCtrl+Cだったのに、BではAlt+F、CではShift+Ctrl+Aになっていると想像してもらえるだろうか。おそらく軽く気が狂うと思う。

 それでは、ハード的なボタン数がほぼ統一されているDS世代以降の作品のボックス操作をくらべてみる。いきなり『BW2』からなのは、『BW』以前は複数選択や検索機能自体が実装されておらず、本当にただポケモンを放り込んでおくだけの箱だったからである。

『アルセウス』は仕方ないにしても、『剣盾』&『SV』と『HOME』で違うのは正直いって面倒。

 ぼく個人でいえば、おもに日常的に起動するのは『剣盾』以降の作品が多いのだが、『剣盾』、『アルセウス』、『SV』および『HOME』という4タイトルで、複数選択や検索する際の操作がここまで違うというのはいかがなものか。特にぼくは『HOME』を経由してこれらのタイトル間でポケモンを移動させる作業をかなりの頻度でおこなうため、タイトルを切り替えるたびに操作を間違うはめになる。
 過去の作品をどんどん切り捨てていくタイトルであればまあ仕方ないとも思えるのだが、『ポケモン』の場合は過去作にしか登場しないポケモンというのも存在するし、それを最新作に連れてくるには『HOME』を経由しなければならない。程度の差こそあれ、それなりに『ポケモン』をやり込もうと思う人間なら、この問題は嫌でもついて回るものなのである。

 先日、『Pokemon LEGENDS Z-A』が来年発売されるとの発表があった。ここでもまた新しいポケモンが追加されるだろうし、ポケモンコレクターであるぼくのボックス作業はさらに続いていく。ぜひゲフリには、過去作での操作系を踏まえて、スムーズに移行できるようなボタン構成にして欲しいものである。

 ……というか、ぼくは今でもDS世代の『ポケモン』をプレイすることがあるのだが、今のボックス操作に慣れた状態だと、『HGSS』のボックスは歴代でもっとも面倒に思えて仕方がない。この操作法を考えたやつは名乗り出て欲しい。ぼんぐりをぶつけてやる。

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