【SNK】コラボ解説09【キミヒロ】
引き続き水着コラボ。セリフ多めでいくわよ♪
どこの屋台も集客のためにがんばっているというのに、まったくやる気を見せようとしない屋台が一軒……そこにいたのは、真夏のビーチにはあまりにも場違いな、黒だよ真っ黒レザーのつなぎの不機嫌小僧であった。
ギャル
……相変わらず目つき悪いし、けーくん。アレじゃお客さんなんて来ないっしょ。
マキシマ
おい相棒。もう少し愛想よくできないのか? そんなんじゃ売れるものも売れないぜ?
K’
……うぜえんだよ。どうしてオレがイカなんか焼かなきゃならねえんだ?
マキシマ
どうしてって……まあ、そりゃあ俺たち、この世界でも安定の住所不定無職だからな。学園の屋上に住まわせてはもらってるが、収入ゼロってことに変わりはないだろ? おまえのジャーキーひとつ買うにしたって、まずは先立つものをどうにか稼がんとな。
K’
チッ……だったら校則を変えやがれ。学食にジャーキーを置けばすむだろうが。
クーラ
はいは~い! クーラもていあーん! 学食にシャーベットを置くべきだよ!
トリ
さっきから聞いてりゃ何いってんだよ。あんたら、学食を何か勘違いしてるだろ?
マキシマ
よう、少年少女、いいところに来たな。カンパだと思って買ってってくれないか?
みなのん
いや、買ってっていわれても……。なぜ夏の浜辺で炭なんか売ってるんです?
K’
てめェの目は節穴か? よく見やがれ。……これは炭じゃねえ、イカだ。
みなのん
イカ!? イカってあの10本足の? 偶然イカみたいな形に見える炭じゃないの?
K’
誰がどう見ても焼きイカだろうが。……さてはてめェ、クレーマーか?
ギャル
いやいや、単にそれ、けーくんが火力をコントロールできてないだけじゃん。
エコちゃん
あの……これじゃ誰も買わないと思います。やっぱりもっとおいしそうじゃないと……。
K’
……っとにめんどくせえな。そこまでいうならてめえらが焼けよ。――そうだ、そこの眼鏡。てめェがオレの代わりに焼きやがれ。
みなのん
ええっ? ぼ、ぼくのこの炎は、正義のために使うべきもので――。
K’
こちゃごちゃうるせェんだよ。――おい、小娘。客が来なくてヒマだろ? こいつらがおまえの相手をしてくれるとよ。
みなのん
だっ、誰もそんなこといってませんけど!?
クーラ
ホント!? やった~! クーラ、誰も遊んでくれなくてタイクツしてたんだ!
こうしてクーラの面倒と屋台の運営をK’から押しつけられてしまったみなのんたちだが、ひょんなことから彼の隠された才能が開花することになる。
みなのん
あの……いまさらいうのもアレですけど、どうしてかき氷の屋台にしなかったんです?
ギャル
あ、そうそう、ウチもそれ思った。この子の力があれば、氷なんていくらでもタダで作り出せるんでしょ? だったらあとはシロップとかあればカンタンに商売できるっしょ?
マキシマ
そ、そいつは盲点だったぜ……! クーラの能力を使えばよかったのか!
トリ
……なあ礼司。この人、確かサイボーグで、脳味噌も半分機械じゃなかったっけ?
イケメン
ああ。おおかた潮風に当たりすぎて、機械の部分が錆びついたんじゃないのか?
みなのん
どうせなら、もっとクーラちゃんを前面に押し出してったらどうです? クーラちゃん、こんなに可愛いんだから、それを活用しない手はないですよ。
マキシマ
どういうことだ、少年?
みなのん
そうだな……かき氷を1杯買うたびに、クーラちゃんと5秒間握手ができるとか! かき氷にそういう付加価値をつければ、きっと特定の層にウケると思うんですよ! 剥がし役はK’さんがいればいいし、マキシマさんはかき氷作りに専念できる!
トリ
……おい。祐樹のヤツ、何か急におかしなスイッチ入ったみてーだぞ?
ギャル
みなのんてば、アイドルにはそこそこレベルでうるさいからね~。
イケメン
どうする? このまま皆野だけ置いて、俺たちは警備の任務に戻るか?
エコ
そうだね……今の皆野くん、何だかとっても輝いてるよ……。
トリ
ああ、あんなに生き生きとしてる祐樹を見たのは久しぶりだぜ……。
こうしてみなのんは、パトロールそっちのけで屋台プロデューサーとして輝き始めるのだった。
マキシマ
ほう……こいつはちょっとした錬金術だな。確かにこれなら元手をかけずに稼げる。
みなのん
そして、ここでさらにもうひと押し、ウチの学園の網走さんとリムルルちゃん、あとは幕末女子の雪さんも加えて、氷を操る4人でユニットを組むんです!
マキシマ
なるほどな……彼女たちが自分でかき氷の屋台を始めたら商売敵になっちまうが、ユニットのメンバーとして取り込むことで、それを未然に防ぐこともできるわけか。
みなのん
その通りです。しかも女の子が4人いれば、集客力だって4倍になりますからね!
マキシマ
おお……! 俺にも見えてきたぜ、勝利のビジョンってのがよ――。
クーラ
ねー、おじさんたち、さっきから何をごちゃごちゃやってるの~?
K’
……オレに聞くんじゃねえ。理解できねェぜ、ったく――。
一方その頃、紅丸プロデュースの水着コンテスト実行委員会では、バイト代欲しさに京と真吾も牛馬のごとくはたらかされていたのだが、投票結果の集計が進むうちに、徐々に不穏な空気がただよい始めていた。
紅丸
開票の結果、最終審査に進んだのは――アンヘル、クーラ、ナコルル、レオナ、か。こういったらアレだけど、見事にティーンエイジャーだけになったな。
京
……おまえ、たとえ口が裂けてもそんなこと外でいうなよ、紅丸? 成人女性のみなさんの耳に入ったりしたら、血の雨が降ることになりかねねェからな。
紅丸
もちろんそれほど馬鹿じゃないよ、俺様は。――けど、これは民意だからな、民意。
真吾
……発表の時にもめないですかね? 舞さんあたり怒り出しそうな――。
京
さすがに一般客が何千人も集まる前で、そんなみっともねェことはしねえだろ。……まぁ、もし発表の前にバレたら、予選落ちした女どもが雁首揃えて、プロデューサー様を締め上げるためにここへ乗り込んでくるかもしれねえけどよ。
真吾
は、はは、まさか……。
舞
ちょっと、紅丸くん! 京くん! あなたたちに聞きたいことがあるんだけど!?
ちづる
20歳以上は問答無用で予選落ちって、あなたたち、本気でいってるのかしら?
京&紅丸&真吾
ひいっ!?
集計所に突如として踏み込んできた女性陣! 京たちの運命やいかに!?
待て、次回!
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