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【Poke】いわゆる【ANIME】

 アニポケのリコロイ編が放送開始1周年を迎え、第3部に突入する。
 ぼくの場合、いわゆるアニポケとのつき合いは初代の初回からで、ゲーム本編が出ないグダグダ期の、いわゆるオレンジ諸島編のあたりでいったん離脱したのだが、唐突にできたいわゆる義理の娘とのコミュニケーションツールのひとつとしてAG編初回から復帰し、今にいたるまでずーっと視聴を続けている。いわゆる古参。
 ――というような書き出しだと、いかにもアニポケとかをプッシュする記事のような気もするが、実際にはアニメはアニメでも毎週やっているアニポケではなく、ちょっと変化球のアニメについておすすめしてみたい。
 というか、今のアニポケは放っておいてもYouTubeで見逃し配信あるし、サンゴだチリだボタンだと最近の燃料投下がすごいので、ぼくがおすすめするまでもなかろう?

『ポケットモンスター 神と呼ばれしアルセウス』

 というわけで1発目。これは2022年に『Pokemon LEGENDS アルセウス』が発売されるのに合わせて公開された、20分弱✕全4話のミニシリーズで、同時期に地上波で放送されていた新無印アニポケ(サトシとゴウがあちこちいくやつな)の番外編である。
『LA』絡みなので、当然、舞台はヒスイ地方(げんだいのすがた)のミオシティ。折しも開拓時代の町並みや風俗を再現した大規模なイベントが開催中で、そこにリサーチという名目で遊びにきたサトシとゴウは、同じく遊びにきていたヒカリやイベント運営にかかわっているシロナと再会する。しかしその頃、いつの間にか出所してきていたかつてのギンガ団3幹部が、ヒードランを使ってふたたび新世界の創造(というか、アカギとの再会)を目論んでいた――というあらすじ。
 一番の見どころは、小樽市から夕張市まで走ってすぐさま駆けつけるサトシたちの勇姿ということはまったくなく、やはり『サン&ムーン』以来となるタケシの再登場と、ダイマックス以上に巨大化して暴れ回るメタヒードランであろう。……まあ、結局はアルセウスさんが最後に全部持ってくわけだが。Amazonプライムビデオなら現在もふつうに視聴可能なので、タケシとメタヒードランの激闘をぜひその目で確認していただきたい。

 ちなみにサトシたちが第1話序盤でのみ着用することになるコスチュームは、Amazon購入特典の着物セット(ガブリアス)をモデルとしている。要するにAmazonで購入しないと手に入らない限定コス。
 ……もしかして販促用アニメだった?

これのどこがガブリアス模様なのかは謎だが、別にぼくはこんなの入手できなくても悔しくない。

『ユメノツボミ』

 お次は「ポケモン Kids TV」で小ジャリボーイ&小ジャリガール向けに配信されているショートアニメシリーズ「POKETOON」の中の1本。
 ポケモンチャンピオンを無邪気に目指す子供を全肯定するのがふつうのアニポケとするなら、こちらは「人生はそんなに甘くはないし、そもそも子供のひとり旅は危険」という、アニポケサトシを全否定しかねない作品。人間とニドラン、ふた組の親子の関係を通して、子供の成長と旅立ち、さらにはポケモンの老いと余生、リアルなポケモン獣害など、「小ジャリ向けのショートアニメなのに?」というようなところまで描いており、広い意味でのポケモン世界の解像度向上にひと役買っている。
 ほかにも「POKETOON」シリーズには、『ぽかぽかマグマッグハウス』や『ゲンガーになっちゃった!?』といった、質のいいアニメが揃っている。ふだんのアニポケとは絵柄もテーマもまるで違うし、ゲーム本編とのかかわりも薄いが、前述した世界観の解像度向上という目的においてはアニポケ以上なので、これはこれでアリだと思う。

『ザ・ウィッシュ』

 最後は『ポケモン』シリーズ25周年記念作品として作られた連作アニメシリーズ『Pokemon Evolutions』の第6話。尺としては10分ほどの短編である。
 似たようなコンセプトで作られた『Pokemon Generations』シリーズは、エピソードによって作画的なばらつきが見られたが、その点こちらはどのエピソードもクオリティが担保されている。その中からチョイスした『ザ・ウィッシュ』は、想像力うんぬんだのメガシンカしてようんぬんなどがよくネタにされるヒガナを描いた作品。いずれやってくる世界の破壊を防ぐため、幼い頃からレックウザのトレーナーになるべく修練を積んできたヒガナだったが、いざ降臨してきたレックウザは自分の呼びかけには答えてくれず、代わりにレックウザが選んだのは、一族の伝承とは無関係の新参者ハルカだった――というお話。
 結局、ヒガナはこの世界の主人公にはなれず、主人公にあれこれ説明するだけのまさに伝承者でしかなかったというオチは、同じく主人公にあこがれながらもオーガポンのパートナーになれなかったスグリにも似ているが、なまじ幼少期の修行風景が描かれているせいで、「ヒガナが救世主たろうとして努力してきた十数年の年月って無駄だったんじゃ……?」と急に可哀想になってくる不思議。しかも最後にはハルカへの試練として立ちはだかり、彼女に倒されることを選ぶという……。

 そんなこんなで、アニポケリコロイ編第3部「テラスタルデビュー」はあした、4月12日放送開始!(え?)
 観よう、アニポケ!

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