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【SNK】ソシャゲる【キミヒロ】

 SNKというのはアジア圏でかなりの知名度を持っているらしい。あるいは知名度があるのはSNKではなく、『KOF』や『サムスピ』といったゲームタイトルのほうなのかもしれないが、そこはまあともかく。
 SNKからIPを借りてソシャゲを出したいというメーカーは少なくないようで、次々に新作が開発、リリースされている。しかもかなりの確率で、本国であるはずの日本はスルー、もしくは後回し、みたいなことになっているわけだが、それは別にどうでもいい。
 ぼくはSNKのファンだが、あの手の海外産のソシャゲは特にやりたいとも思わないというか、あまり興味をそそられることがない。やらずに断言するのもアレだが、たぶん面白いストーリーとかないだろうし、それ以前にキャラの解釈が間違っている可能性も高いだろう。なので、
「アジアのみなさん、新作格ゲー開発のために少しでもお金を落としてくださいね」
 くらいにしか思わない(いや、面白いゲームが日本語で遊べるようになるならぼくもやるよ、うん)。
 というか、一部のソシャゲに見られるキャラ解釈の違いは、もはや著作権の同一性保持権に反しているような気がする。本来なら、自社のキャライメージを守るために、SNKがリリース前にそのへんにきちんとダメ出しをしていてくれよ! と思うのだが、もしかすると、そこで細かいことをいわないからこそ、あちこちでたくさんゲームを作ってもらえるのかもしれない。いや、よく知らんけど。
 ぼく個人としては、あくまで本流はSNK自身が開発する格ゲーであってほしいし、そこではちゃんとキャラを守ってほしいと思っている。世知辛いことをいってしまえば、たくさんのスタッフを使って何年もかけて開発する格ゲーより、IPを貸したソシャゲのほうが、最終的な売上は大きいかもしれない。たとえば『98UM』とかな。

 ただ、ソシャゲは一度サービス終了すると、まず復活はしない。昔、MVSで遊んでいた『餓狼』や『龍虎』は、30年後の今も現役プラットフォームに移植されていて遊べるが、サ終したソシャゲを30年後に遊ぶことはできないのである。
 SNKが自身で運営していた『キミヒロ』や『KOFC』がサ終した時、「次にソシャゲをリリースする場合は、もっとお金をかけて、長い目で見て運営してもらいたい」的なことを思ったものだが、よくよく考えると、もうSNKはソシャゲやらなくていいという気がする。コンソールで新作を出してくれればそれでいい。ソシャゲでは後世に残せない、すなわち新しいファンに勧めることもできないからである。
 ファン目線で考えると、たとえば『キミヒロ』はSNKキャラへの愛に満ちた素晴らしい作品だった(ただし、それゆえにSNKファン以外のユーザーにはいろいろ届かなかったのかもしれない)。しかし、10年後にぼくがそれについていかに熱く語ろうとも、「へえ、やってみたいな」という新規のファンにプレイさせてあげることはできないのだ。
 逆にコンソールゲームなら(極論するとアーケードゲームでも)、10年後でも遊ぶことができる(と思う)。現にぼくはつい最近、「『武力ONE』が静かなブーム!」などという目を疑うようなネットニュースを見た記憶があるようなないような。
 なのでぼくは、よそが作るソシャゲは開発資金調達のため、本丸はあくまで格ゲーと割り切り、あたたかい目で見守っている。

 だが『SNK ALLSTAR』、てめーはだめだ(もうサ終してるけどね)。

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