詩「うさぎとかにとわにとらいおん」


今日は月が綺麗だね
その言葉は夜の事実か、愛の言葉か
離れていても 同じ月を見ているから 僕らは繋がっている と それが君の優しさなら
違う影だと ひとりで呟くのが私の愚かさ

今日は気持ちのいい青空だよ
ふたりの頭上に広がる快晴は偶然か、神様のお膳立てか
遠くにいても 同じ空を見ているから 僕らは繋がっている と それが君の暖かさなら
違う雲を見つけてしまうのが私の寂しさ

私のことばであのアニメを見た私と
君のことばであのアニメを見た君は
同じ作品を見たと言えるのかな

共通点が増えると小さい違いを探してしまうのは
決壊の源にならないようにと願う臆病さ

いつかは、いや、いち早く、いますぐに、
君の目に映る 影も雲も物語も全部 
私の隣で、私の汚さが入る隙なく押し潰されちゃうくらいの距離で教えてよ

そしたらきっとわかるから
些細な違い それこそが
君と私の愛おしさ 


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