[2022年]聴いた新譜レビューまとめ④(わーすた・乃木坂46)

どうも。邦楽感想記事を久しぶりに。
音楽レビュー、新譜も旧譜も下書きだけ作って未完成のまま放置してるnoteが沢山あるんですがどうしましょうね。
とりあえず今回はそっちは置いといて贔屓にしてるアイドルさんが新譜を出したのでゆるふわに感想書いていこうと思います。てか最近自分の音楽記事アイドルソングについてしか触れてない気がする。

2作品レビューまとめた形で記事作ったのでこのnote読者層が多そうな坂道部分だけ読みたいという方は見出しつけるのでそこから飛んでね。

では。

わーすた「我々はネコである。」

(2022.8)

4人組アイドルグループ「わーすた」の最新アルバムです。坂道系にハマるまでは割とこのグループをがっつり追っており、今でも音源が出れば必ず聴きます。

クリエイター陣に田淵智也を加えた前作のミニアルバムはかなりの傑作でしたが、今作はロック路線から軸を原点のキュート路線に戻した様子。メンバー卒業により新体制となった初の作品、どうなるか。以下。

前作の感想記事↓


M1:「マッシュ・ド・アート」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)

本作のリード曲。詞:やしきん、曲:田中秀和というアニメソングのクレジットに明るい人であれば絶頂案件。秀和さんは昨年MONACA出てフリーになったみたいですね。
そして相変わらず初聴では掴みどころのない相変わらずの秀和進行とメロ運びが全開。ただ繰り返し聴くと中毒るので完全に狙ったスルメ曲ですねこれ。3分ミュージックなのでリピートもしやすい。
最近のわーすたはパフォーマンス組の2人が着実にボーカル力をつけてしっかり4人ボーカルの曲になってますね。これもグループの変化の一つだと思います。

M2:「The World Standard Dancing Club」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)

グループの名を冠した楽曲。タイトルからキメキメな王道EDMなのかなーと思いきやまさかのロカビリー。Dメロはケルトも入ってる。M1に続きスルメ曲ですね。
良い意味で詞が割り切ってるというか、2番でも大きく内容を変えずノリと語感で突破してるのが潔く非常に好感が持てます。

MVも非常に良かった。
リップシーンが無くシンプルなダンスMVなのだけども非常に魅せる映像になっておりキャリアの長さと貫禄を感じます。


M3:「Cat Walkin'」

(好き度:☆☆☆☆☆)

本作のシリアス枠。MVと合わせてホラーを想起させる音も入ってますね。低音バキバキです。
ベースは王道ダンスチューンなのだけど2番でジャズっぽくなる箇所があったり間奏がトリップ感あったりで随所に遊び所も見えます。

M4:「オーダーメイドとレディメイド」

(好き度:☆☆☆☆☆☆)

廣川・小玉ペアのユニット曲。詞:園田健太郎、曲:伊藤翼とこちらもアニソンに通じてる方ならビビッと来る座組。
ストリングスをふんだんに使ったカルメン色の強い楽曲ですね。初期のアルバム曲みもあり、当時は背伸びっぽさが一つのフックになってましたが今ではナチュラルに歌いこなしてて楽曲に追いついた感があります。

M5:「きゅんビート」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

こちらは三品・松田のユニット曲。
前曲がややアダルティな要素を持っていた曲でしたが、こっちは完全に「陽」に振り切ったハウスなキュートポップ。TikTokとかのBGMに使われてそうな感じしますよね。さらっと聴ける爽やかな楽曲です。


M6:「空とサカナ」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

先行配信シングル。詞・曲は「コネクト」で有名な渡辺翔。名曲ばっか作る人。
チル気味な導入から徐々に加速しサビでアップなビートを刻む曲展開。ただ温度感は上がりすぎず終始品のある空気を纏っているこのバランスが素晴らしい。また一曲を通してユニゾンが存在せずソロパートを繋げていく形で、個々のスキルが上がったからこそできる曲だなと。みりてこソロ入りがめちゃ楽曲に合ってるんだよな。
このアルバムの中で個人的に一番好きな曲、アイドルソングに明るくない方にもお勧めしたい曲です。

MVのタイトル表記的に解散したsora tob sakanaへのメッセージもあるんだろうか。知らんけど。


M7:「詠み人知らずの青春歌 - 2022 ver.」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

1年前に発売された8thシングルの現体制でのリテイク版。
卒業した坂元葉月パートを他メンバーに割り振ってますね。そして原曲には無かった激エモイントロが追加されてます。
新譜に再録という形で収録したのはこの楽曲を単なるメンバーの門出に寄せた卒業ソングではなく、今後もアンセムとして歌い継いでいくという意思が感じられますね。

M8:「うるとらみらくるくるふぁいなるアルティメットチョコびーむ - 2022 ver.」

(好き度:☆☆☆☆☆☆)

初期の代表曲を再録。あらゆるジャンルの音楽を闇鍋に詰めた電波な原曲と比べてこのverのトラックはキック・スネアが強くなってて生感が増してます。個人的には原曲の良い所を半減させちゃったんじゃないかなー、という気持ちも。ボーカルも歌い直しで大幅に空気感変わってますね。
この曲を初めて聴いた時の衝撃は本当すごかった。ちなみに原曲は☆9つ。

M9:「いぬねこ。青春真っ盛り - 2022 ver.」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

こちらも初期曲の再録。うるチョコに続いてこちらも原曲とトラックが変わっており生感の強いサウンド。また原曲はツインボーカルだったのが今回4人でパートを分け合ってる形なので、楽曲自体の変化は再録3曲ではこちらが一番強いかもです。ボーカル自体のミックスも原曲の加工色強い形から個々の歌唱が前面に押し出してますね。ここをどう評価するかだと思うんですが、すみません。やっぱ自分は原曲のツインボーカルとミックスが好きです…。こっちも原曲は☆9つぐらいで数年前聴いて衝撃を受けたやつ。

M10:「ミライバルダンス」

(好き度:☆☆☆☆☆☆)

今年3月に発売されたフィジカルでは最新のシングル。
MV含め、ゆめかわに原点回帰したような文字通りダンサブルな楽曲で、正直シングル発売時はピンとこなかったのだけど、アルバムの最後に置かれるとこの楽曲でやりたかった事が伝わる気がします。

総評

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

良い作品でした。
正直タイトルとジャケを見たときは「結局そうなるのか」となりましたが、蓋を開けたらしっかりと意義のある内容でした。
デビュー当初はガーリー路線にゲーソンや電波要素を含んだ曲が多く、後者の要素がフィーチャーされがちでしたが、ダンスチューンやバンドサウンドなど試行錯誤を経てこうして新譜において原点回帰しつつかつオシャレに仕上がってるのは凄いバランス感覚だと思いますね。
わーすた、2018~2019年辺りで路線変更がそこそこ失敗し、反動で過去の焼き直しに走った時期がありましたが、その時とは違いただの懐古ではなく、段階を踏んだうえで根拠のあるアップデートをした、という感想です。次の作品にも期待ですね。

個人的に、自分はわーすたを「次世代SPEED」だと思っていて。楽曲は一般受けしやすいキャッチーなポップだけどテクニカルな事やってて、パフォーマンスも現在のアイドルではトップクラスなのではと。頼むからいい加減見つかってくれ。


乃木坂46「好きというのはロックだぜ!」

(2022.8)

日向坂・櫻坂に続いて、ここ最近乃木坂にハマってます。なんなら最近モチベが前者より乃木寄り。
乃木は「I see…」きっかけで楽曲をかいつまんで追うようになり、その後弓木奈於さんきっかけで4期生の知識を入れ、5期生投入あたりから欠かさず工事中観るようになりました。れなちさん卒業によるラジオ行脚きっかけで他コンテンツも追い、今現在所属しているメンバーは顔と名前が全員一致するまでに。ちなみに推しは今のとこ鈴木絢音さんです。

前作はサブスクで聴きましたが、今回はじめて全曲入りの配信を買いました。ということで、以下。

M1:「好きというのはロックだぜ!」

(好き度:☆☆☆☆)

前作がスキャンダルやらセンターやら曲調やら諸々の要因で賛否両論を巻き起こし、それを踏まえての今作。率直に言うと「めっちゃ守りにいったな」感。揺り戻しが露骨。
全盛期の四つ打ちAKBサウンドっぽくて懐かしみありますね。

あまりにも曲として面白くないな、というのが率直な感想。現場で観たら変わるのかもだけど。単調なリズムに音楽の教科書に載ってそうな譜割が退屈というか、サビどこだよって感じです。
詞もかなり自省的な内容で、一曲を通して何がロックなのか全然わからん。
あとこの起伏のないメロで5分半は長い。飽きる。半分で良い。2分半で終わったら☆7ぐらい付けてたかも。

ただ、めちゃくちゃ悪いかというとそうでもなく。
良くも悪くも「確実に50点を取りにいった曲」だと思います。冒険は一切せず減点要素になるものをとことん省き、曲の強度が追い付かない部分はメンバーの可愛さを詰め込んだMVで補強するといった形に見える。
いち音楽ファンとしては思うところがありますが、前作の状況から鑑みるとこのムーヴは致し方ないのかなぁと。

個人的にはこの保守極まりない楽曲の作曲者が野村陽一郎さんというのが正直ショックだった。彼の曲は日向坂提供曲筆頭に好きな楽曲が多いので。

ちなみにDメロの畳みかけに関してはけっこう好きです。


M2:「Under’s Love」

(好き度:☆☆☆☆☆☆)

名の通りアンダーメンバーによる楽曲。
ラテン系の曲調にキャッチーなメロ。(いい意味で)ひと昔前のアイドルポップの教科書みたいな出来ですね。耳障り良く聴けます。

あんまり自分は「アンダー」という制度に好感を持ってないのですが、乃木はAKBの系譜を受け継いでるトラディショナルな所もあるので致し方なんですかね。
そしてそれを詞に置き換えてメンバーに歌わせる(ex.アンダー・最前列へ)坂道ソングのやり口も好きではないのでそれに対する感情のバイアスがあることは否めない。この曲自体はいいと思いますが。

アンダーズラブ、歌った時にアンダーズライブとも空耳できるのでそういったミーニングもあるのかと思った。知らんけど。

M3:「僕が手を叩く方へ」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

かなり好きな曲です。王道乃木坂ミディアムバラードとでも言うべきでしょうか。若干新海アニメのRADWIMPS曲ぽさもあります。スパークルとかグランドエスケープとか。

「価値あるもの」でも思いましたがセンター久保史緒里さんの歌声ほんと良いですよね。アイドル性と品と歌唱スキルが黄金比。彼女の歌がこの曲のクオリティを押し上げてる。同郷なのでめっちゃ応援してます。

サビのマーチっぽいリズムや2ループ目に行く前に2/4拍になる所が何気に飽きさせないための効果が出ていると思います。
落ちサビのクラップもテーマに合ってるので穿った捉え方をせず素直に受け取れば気持ちよく聴けますね。

全体的に良曲だと思うんですが、2Aメロ後のやたら熱が籠もったギターソロくん、君は笑かしにしてるだろ。令和にこんな音を聴くとは思わんかった。せめてエレキじゃなくアコギだったなら…。

そしてもう一つ、詞が目立つポイントのメロで悉く「カモンカモンカモン」「ゴアヘゴアヘゴアヘ」「頑張れ~」は陳腐すぎるだろ…。

この2点があまりにもノイズなので自分的評価を下げた点です。惜しい。

M4:「ジャンピングジョーカーフラッシュ」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

4期生曲、ビックサンダースプラッシュマウンテン。間違えました。ジャンピングジョーカーフラッシュです。ジャンピングジョーカーフラッシュって何なんでしょう。

今年の乃木坂ソングでは一番好きです。アイドルソングという括りでもかなり上位。こっちのが断然ロックだぜしてるから表題の方がよかったのでは。
そしてまさかの作曲が元TOTALFATのkubotyです。ベースにはフレンズの方も参加してる。
それもあってかベンチャーズだったり古き良き洋楽リスペクト要素があり、曲名もストーンズ意識してる。それに邦楽で言うとブランキーやももクロを加えてごった煮にした感じでしょうか。欅の危なっかしい計画ぽいフレーズも要所要所で出てくるよね。
Aメロ最後のベースがオクターブ上がる所も良きです。

あと1Bパート、北川悠理さんと矢久保美緒さんの「誰かが昔歌ったんだってね」の歌唱が非常に脳トロボイスで良いです。この2人でユニット曲はよ。

MVもメンバーの魅力が全面に出てていいですね。
安易に楽曲に合わせてバンドを引き連れて、なんてやったら超絶ダサく映ること受けあいだったと思うので心から安心した。

・二つ結び林瑠奈さんとかいう神
・ガンギマリ窓拭き金川さん
・ラスサビで(☝ ՞ਊ ՞)☝ウェーイってやってる清宮レイさん
が自分の推しポイントです。

作曲者の方が弾いてみた動画を上げてます。ギターの音めっちゃ好み。ソロ意味分かんない。


M5:「バンドエイド剥がすような別れ方」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

5期生楽曲。シリアスな「絶望の一秒前」から一転、フレッシュ全開のポップソングです。好きロックがAKBならバンドエイドはSKE感でしょうか。こちらも表題同様揺り戻しというか、コールやらPPPHを入れてくださいと言わんばかりの曲構成ですね。

作曲はA-NOTE(青葉紘季)さん。aokadoの片割れの方です。個人的に坂道シリーズの作曲家の中でもかなり好きな人。

初聴は正直メロの低さとレンジの狭さでピンと来ませんでしたが、サビの執拗に同音を繰り返す「夏の恋はフェードアウト気付かずに消える幻」が耳にこびり付く。長く聴ける曲だと思います。

強いて言うなら、もっとひとり一人の歌声が聴きたかった感はありますね。ずっとユニゾン歌唱なので曲としてもパフォーマンスにおいても印象に残りづらい点はあるかなと。MV含め全体的なパッケージが良いので読後感は良いですが。
要所要所でソロを入れた方が自分的には楽曲の強度が上がって好みだったかも。

MVは全体的に爽やかでいいと思いますが、ストーリー仕立てで「メンバー全員が仲間になった」が帰結なのだとしたらその過程が雑じゃないかなとは正直。主人公の小吉ちゃんがアイドルの動画見てる→陽キャなぎおはぎ食いつく→それに呼応するようにみんなもゾロゾロと、は長いものに巻かれろ精神を感じてあんま好きになれない。尺無いねん言われたらおしまいなのだけど。

M6:「パッションフルーツの食べ方」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

ユニット曲。
K-POPみが強いというか、良くも悪くも「Butter歌謡」な気がします。サビの「パァッ↑ション」が強烈なフックになってますね。

作曲はみんな大好き杉山勝彦さんと岡嶋かな多さんの共作とのこと。トラックメイキングは杉山さんぽいですがごめフィンといい引き出しが多い。岡嶋さんは調べてびっくりでとんでもない曲数を多数アーティストに提供しててたまげました。三浦大知のEXCITEこの方だったんですね。
BTSや少女時代の日本語詞曲も手掛けておりButter感が腑に落ちました。

けっこうこの楽曲、乃木坂のなかでも一般ウケは良いんじゃないでしょうか。詞はほんのりセクシーですが書いてるおじさんの姿が目に浮かぶのでメロと歌唱だけに集中した方がよさそうです。


M7:「夢を見る筋肉」

(好き度:☆☆☆☆☆)

乃木坂軽音部、というプロジェクトらしい。
個人的に「團」という漢字がヤンキー嫌いの自分には受け付けないので乃木團の新しいフェーズじゃないのは嬉しいです。新規ファンとしても気持ちが乗りやすい。
ボーカルに林瑠奈さん、伊藤理々杏さんというグループの中でも歌唱に定評があるメンバーを起用したという事に意義がある気がします。

楽曲自体は可もなく、不可もなくほんのり良さげなアップチューン。女性声優アーティストのアルバム2曲目に入ってそう感。JJFでも思ったけどこっちのがまだロックだよな。

ただ結構この曲ギターとドラムの手数が多いのでいざメンバーが生演奏、となったら初心者にとっては難度クソ高い気がする。
未経験から始めた高校生ガールズバンドが結成1年くらいでコピーしてまともな形になりそう。間奏ソロだけ掛橋ちゃん呼んでこい。
実際にライブで、となると当て振りもしくは同期流しつつコードorルート弾き、ドラムは8ビートの基礎フレーズをループするみたいな感じになるんですかね。


総評

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

癖が強かった前作と比べ、聴きやすい曲が揃っていると思います。アイドルのシングルとして理想と言っていい形ではないでしょうか。

ただ前作の一件を踏まえて今作の楽曲を見渡すと、
ファンに忖度しすぎというか「こういうのでいいんでしょ?」という投げやり気味な運営の思惑が見えてちょっと鼻につく感はありますね。
オタクがよく言う「こういうのでいいんだよ」とはちょっと違うというか。このニュアンスが分かる人とは友達になれる。
身も蓋もないこと言うと「成功した世界線のスターウォーズEP9」みたいな感じです。
まぁ様々な事情を考えるとがっつり保守的になるのは仕方のない事なのかなぁ…。
単曲として受け取るとリピートしたい曲は揃っていたのでいちリスナー的には満足な内容ではありました。

ひとまず、自分は日向・櫻に続き乃木坂という船にも完全に乗ってしまったので、しばらくは各コンテンツ追っていこうと思います。


以上、2作品の感想でした。
それでは、また次の記事で。

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