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デストピアシリーズ5自立支援施設の闇と貧困ビジネス

その日は快晴!
待ちに待った退院の日。

しかし私の心は穏やかではなかった…

私は、これからどんな暮らしになるのか
とても不安だった。


まるで、旅行にでも行くかのような雰囲気で明るく男が言った。

「お待たせ!行こうか!」

ワンボックスカーを病院の前に停めてるから急いでね!と言われ、荷物を持って病室を出た。


男性が病院からの書類も全部受け取り、簡単な薬の説明を受け病院を後にした。


促されるまま、ワンボックスに乗った。
これからどこに連れていかれるんだろうか…


車が走りだした時に、知らない男性と2人きりで車にのっていることに怖くなった。

本当に施設に着くのだろうか…?

山奥に捨てられたらどうしよう…
私、騙されてないよね?


車の中でも男は喋り続ける。


「あなた女で良かったよー!」


「なぜですか?」


「いゃあ…男の施設は悲惨だよぉー!
汚ねぇし、狭いし、ありゃ人間が住むとこじゃねぇな!男は悲惨!爆笑」


「男性の施設はそんなに酷いんですか?」


「酷いねぇ…でも、ホームレス達だから!あとは、病人かボケたジジィだしな!あの人ら、綺麗か汚いかなんて分かんないからね!」

「千葉のはずれの海辺の施設は
1番やばいねぇ!」

「コンビニもなくて海しかないんだから!でもボケた年寄り達には丁度いいんだよ!」

「あんなとこ住めって言われたら俺なら逃げるねぇー!爆笑」


その男はこんな話をずっとして1人で笑い、1人でツッコミ爆笑していた。

笑えねぇ…


施設内部の人間がそう言い張るのだから、男性の保護施設は実際に悲惨なのだろうと思った。


混乱した。


私はこれからどこに行くんだ?
何をされるんだ?
なんだこれ…
嫌だなぁ…


とうとう施設に着いてしまった。


とりあえず、
山には捨てられなくてよかったww


その自立支援施設とやらは、昭和の大きな一軒家の寮を改築したような建物だった…


新たな生活が始まる。
ワクワク感ゼロ…


施設の門扉を開き中に入った。


玄関脇にある食堂に案内されて
指定されたイスに座る。


数分後、湯婆婆のような人が入ってきた。(これマジ!)

おしりに届きそうな長さのボッサボサの白髪頭のおばあちゃんが立ってた。(普段は湯婆婆風のまとめ髪)

施設長こんにちは!
男が言った。


は?


この人が施設長???
湯婆婆やべぇ…


ニコニコしながら書類を渡された。


困った事があったらなんでもいいな!


そう言われたが…
私は、ボッサ頭のおばあちゃんの方が心配になった。


なんで、私ここに居るんだろう?
そう思いながら書類を書いた。

湯婆婆がここは「自立支援施設」で「簡易宿泊所」だと言った。

ここは自立のお手伝いをする施設だよ!

謎はすぐ解ける。


自立のお手伝いも、自立の為の支援も
何一つない。ひとつもだ。


ただ、寝る場所を与えてごはんを2回だすだけ。

本当に、本当に、なにもない。

これで自立支援施設だと役所も言っているんだよ。

ね、驚くでしょ?

この画像はTwitterにも載せたが、93,600円+10,000円=103,600円を明日、役所から振り込まれるからおろしてきてね!と笑顔で言われた。

残りはあなたのお小遣いだから好きに使ってね~!

注意:転載禁止

ちなみに…
食費は"特別"に3食付きで29,000円と言われた。

その後、2日間だけ昼食が出たが
「めんどくさい」と言う理由で
3日目から昼食はなくなった。

料金は?と聞いたら変わらないと言う。

細かいことは気にしないで!
と、背中を叩かれ明るく言われた。

Twitterでは、この金額を見て"妥当"だと語る人もいた。一人暮らしの貧困の若者はそんなもんだと。

良く考えて欲しい。

自分の意思で一人暮らしをし、自分が決めた仕事で働き収入を得て、仕事以外は特に管理されずに自分の好きなように過ごすのが一人暮らしだろう。

貧困ビジネスの保護施設は監視される。

様々なルールがあり、外泊禁止で門限は22時である。22時以降はスマホ禁止。

6畳を無理やり半分にした部屋の壁は叩いたら割れそうなベニア板。隣人の生活音は丸聞こえだ。

部屋の鍵は付いているが、ガチャガチャ回したら空くレベルの鍵だ。

入居者に、毎日の行動をチェックされ、何故かいちいち説教される。まるでウザイ姑。

トイレ掃除は素手でやれ!というマイルールを押付けられ、正座してトイレの床を拭け!と威張り散らされた。

私は、自分のやり方で掃除をしていましたが、とにかくしつこいしうるさい。


トイレに行っても、洗面所にいても入居者に付き纏われる。

いちいち「何してるの?」と聞かれる。

トイレから出て手を洗ってるだけww

キリがないのでシカトした。
愛想がないと、悪口を言われる。


素手でトイレ掃除をした後に、共同の冷蔵庫を開け、共同のポットを使う。

マグカップ持って下においで!と誘われたが断り続けた。

私は潔癖症でもなんでもないが、流石にトイレの雑巾を手で絞って、その手を洗わずに水を入れ、そのポットの中のお湯でコーヒーは飲みたくないw

ムリムリw

冷蔵庫に食べ物や飲み物を入れると必ず盗まれ、洗剤を置き忘れると丸ごと無くなる。

お風呂に入ると下着やインナーを盗まれる。盗難防止の為、ビニールに入れて洗い場まで持ち込んだ。

冷蔵庫も使わないようにした。

朝、7時から週替わりで決まった場所の掃除をする。

掃き掃除をしていたら、ほうきの持ち方がなってないと注意された。
これだから若い子は…

手を掴まれて、こう!!

しつこい…とにかくしつこい。


口ごたえをすると、ヒステリックBBA達が100倍になって襲ってくるのでとにかく我慢した。


食事はこんな感じだ。

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とにかくまずい。
調理未経験の外国人が、想像で日本食の味付けをしたような味。

味噌汁のワカメがいつもとけていて、
ワカメの味噌汁が苦手になった。

食事は30分交代で1班と2班に別れていて、私は後の時間の2班。

「お米は食べ放題!おかわり自由!」
〇〇産の美味い米!と書いてある大きなポスターが貼ってあった。

2班の分はいつも残りが少ない。
下手したらごはんが無いこともあった。
それでも食費は同じように取られる。



利用者は、25人位。

お風呂や洗濯の順番が決まっていて、使い終わったら、隣の人の部屋をノックして知らせる。

「終わったんで、どーぞ!」と言ったらめちゃくちゃ怒られたw


「お先に頂きました!ありがとうございます!お待たせしました!お次どうぞ!」と言わなければダメ!と言われた。

一人一人のマイルールに合わせないと怒られる。


アホくせぇwww
初日でこの施設の全てにうんざりした。

ケースワーカーに、料金の件も含め、施設を出たいと言うと
「しょうがないですねー笑」と言われた。

しょうがないとは?
どのような意味なのか聞いた。

施設側がそう言うならしょうがないでしょ!!半ギレで返された。

そして、私はクレーマー気質で文句が多い基地外だと言われた。

(´・ω・`)


何を聞いても何を言っても無駄だった。


私はここにいつまで居なければならないのか?それすらわからない。

帰れる実家もない。
お金もない。

さて、どうするか。

誰に聞いても何時出られるのかは
教えてもらえない。

まずは、身体を治してゆっくりすることだけを考えて!焦らないの!

なにか聞くとこう言われる。


いつからか私がとても重い病気になったような、そんな言いぶりだ。

とても元気なのに。


何度も何度も担当者に電話をした。
同じことしか言われない。


そして、私は諦めた…

誰に何を言っても無駄だと感じた。

何もかも投げやりになり、
アクションを起こすのすら
めんどうになってしまった。


嘘ばかりの自立支援。
その正体はなんだろうか…



次回、デストピアシリーズ6
自立支援施設の闇へ続く…


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