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わんちゃんの手作り食デビュー◎与え方を間違えるとデメリットもある…?

◎動物栄養士監修◎

最近ではわんちゃんに手作り食を与える飼い主様が増えてきていています。手作り食は、食事を通してわんちゃんとコミュニケーションが取れることや愛犬を喜ばせてあげることができることが最大の魅力です。その反面、なんだかハードルが高そうで手が出しにくいと感じている飼い主様も多いのではないでしょうか?

ということで今回は、これから手作り食に挑戦してみたいものの、つい躊躇してしまうあなたに、メリット・デメリット、与えるときの注意点をご紹介いたします!

手作り食のメリット

(わんちゃんの手作り食)写真①

●水分が多い

わんちゃんは水分を体によく取り入れることで、排尿の量が増えて体内の老廃物を排泄することができ、健康を維持することができます。

普段の食事をドライフードにしている場合、つい水分不足になりがちです。一方で手作り食は、野菜やお肉などから水分を摂ることができるため、普段あまり水を飲まないわんちゃんシニアのわんちゃんにピッタリです。ドライフードと手作り食を混ぜて与えることで、水分摂取量を増やすこともできます。

●体調や年齢に合わせて調節できる

手作りごはんは、個々のわんちゃんに合わせて量や素材を調整できます。パピーとシニアでは補うべき栄養や消化吸収能力も異なるため、選ぶフードタイプや素材も変わってきます。一方で手作り食は、わんちゃんの年齢や体調によって多く与えたい素材や控えたい素材を使い分けすることができます

さらに、使用する素材がはっきりしているため、食材アレルギーがあるわんちゃんに合わせて素材を選べることができます

●安全で新鮮な食材を利用できる

飼い主様が選ぶ新鮮な野菜やお肉を利用して、手作り食を与えることができます。飼い主様の中では、ドライフードには添加物などが含まれているので、安心して与えることができないという人がいると思います。その点、人が食べるものと同じものを飼い主様自身で選び与えることができるので、手作り食はとても安心です。

アレンジによっては、わんちゃんも家族の一員として同じ食事ができるため、お料理が楽しくなりますよ

●食いつきが良い

嗅覚が優れているわんちゃんは、新鮮な手作り食の匂いで食いつきが良くなることが多いです。基本的に手作り食に味付けは必要ありません。素材そのものの味で十分食いつきが良く喜んで食べてくれます。私のわんちゃんもシニアですが、手作り食をあげるとガツガツと気持ちいい食べっぷりを見せてくれます!

手作り食のデメリット

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●栄養バランスが不安

ドライフードの総合栄養食と同じように手作り食で栄養バランスを取るには、量やどの素材を使用するかなど、考えなければなりません。人間と同じで、毎日完璧な栄養バランスの食事をするのはとても難しいことなので、初めはわんちゃんの体重の変化や排便の状態、毛艶などを観察して、その食事がわんちゃんに合っているかをチェックしながら与えていきましょう

最初から100%手作りごはんにするのではなく、いつものドライフードを20%ほど減らして、手作りごはんをトッピングするのも◎

●調理の手間がかかる、保存がしにくい

手作り食でみなさん大変だと思うのは、調理ではないでしょうか。確かに野菜やお肉を切ったり茹でたりするのに手間はかかると思います。日頃忙しい飼い主様にとっては、毎回手作りごはんを作ることが負担になってしまうかもしれません。と言いつつ長期保存もなかなか難しいため、手作り食へのハードルを感じる要因となっているのかもしれません。

お出かけなどをするときに持ち運びがしにくいところもあるので、手軽なドライフードと比べると使い勝手が悪く感じるところもあります。

手作り食を与えるときの注意点は?

(わんちゃんの手作り食)写真④

●わんちゃんが食べられない素材に注意

人間にとって身近な素材でも、わんちゃんが口にすると中毒を起こすものがあります。使用する前にその素材がわんちゃんの体に害を与えるものでないか、きちんと調べるようにしましょう。体調や病気によっては注意が必要な場合や、避けてほしい素材もあります。

・中毒を起こすもの (玉ねぎなどのネギ類、ぶどう、アボカドなど)
・甲状腺疾患にはNG (キャベツやブロッコリーなどアブラナ科の野菜)
・関節炎には控えめに (じゃがいもやトマトなどナス科の野菜)
・お腹の弱いわんちゃんは注意 (大豆類は火を通して与える) など

●素材はのどに詰まらない大きさにする

わんちゃんは丸飲みして食べる子が多いので、のどに詰まらない大きさに切って与えるようにしましょう。

飲み込む力が弱くなったシニアのわんちゃんは、誤嚥(ごえん)してしまうと肺炎を引き起こしてしまう可能性もあります。水分を多く含む果物などは、水分だけが気管に流れて誤嚥しないように、つぶして与えるのがおすすめです。私もシニアわんちゃんに与えるときは、野菜などをドッグフードぐらいの大きさを目安に切っています!

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初めて手作り食を与えることに色々と不安や抵抗感があると思います。その場合は主食としてではなく、トッピングやご褒美として部分的に与えると始めやすいです。極端に完璧を目指すのではなく、無理せず楽しみながら愛情を込めた手作り食をわんちゃんに作ってあげてほしいと思います。わんちゃんと飼い主様の笑顔のために、ぜひ試してみてくださいね!

●ライター:yuchimama
動物看護師,動物栄養管理士を保有
●編集:うしすけチーム


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