見出し画像

そうだ 西成 行こう


星野リゾート「OMO7大阪(おもせぶんおおさか)」

画像18


2022年4月22日、筆者のご近所での開業予定を祝して・・・

画像2

image:同志社中学校(一部加工)

「そうだ 西成 行こう」キャンペーンを開催します!

※「OMO7大阪」があるのはおとなりの大阪市浪速(なにわ)区ですが、ほとんど西成なのでここでは「区外からの助っ人選手・OMO7西成」として扱っております。千葉にあるのに東京と名乗っているアレみたいなものです。

画像3

赤いライン(JR環状線)が境界線


まずは西成への行き方から。

日本全国から来られる方のための、必要最低限の鉄道路線簡略図です。
これ以外にも阪神・阪急・京阪・路面電車・地下鉄の別路線等いろいろありますが、あくまでも関西圏外の方の「西成への行き方」のみに情報を絞ってあります。

画像4

◆梅田駅・なんば駅については鉄道会社により駅名が異なります。ご注意ください
◆大阪空港(伊丹空港)からの空港バスは、JR難波・なんば駅前・あべの橋(天王寺駅)行の3種類がありますが、あべの橋から新今宮駅までならば徒歩15分(約800m)

「西成に行きたい」というあなたが目指すべき駅は2つ。

・JRと 南海電車の 新今宮駅(複合駅)
・地下鉄四つ橋線 花園駅(ラグビーで有名な花園とは別物です)

注)南海電車の萩之茶屋駅という選択肢もありますが、DEEP西成のド真ん中なので初心者にはお勧めしません。

各駅と観光スポットとの位置関係はこんな感じ。詳細はGoogleMapをどうぞ。

まp02600B

新今宮駅 北側の★が「星野リゾート OMO7」
天王寺駅 南側の★が「あべのハルカス」
緑丸が「新世界・通天閣エリア」
青丸がいわゆる「あいりん地区」
赤丸が「遊郭・飛田新地」
(距離の目安  新今宮ー天王寺間が約1000m)

黄色いエリアが筆者の縄張り。野良猫のごとく連日縄張りチェック(散歩)しているので、声をかけられた場合はすみやかにショバ代・通行料をお支払いください。

画像6

こんな感じのヤバいのがいたら、それは筆者。逆らわない方が身のためです(笑)。


西成についたら、あとは御自由に・・・なんだけど、西成に来た観光客っていったい何するの?

安くて美味しいお店はいっぱいあるけど、結局ミナミや天王寺、日本橋(にっぽんばし・東京の秋葉原に相当)や通天閣界隈に流れてしまうだけではないだろうか?

コロナ禍以前のインバウンド客による西成の賑わいも、ほとんど「ミナミや天王寺に近く移動に便利・宿泊費が爆安」が理由であった。

簡易宿泊施設や、古いホテルならば素泊まり1泊1000円台~あり。

画像26


駅前の新築ビジネスホテルでも(コロナ禍による値下げもあるだろうが)相場はだいたいこんな感じ。いわゆるバックパッカー価格。

画像26


住んでみればわかるが、西成は決して「観光する場所」ではない。観光客が「街ブラする場所」でもない。星野リゾート「OMO7」の 着工発表時の記事(2019/5/28)には


都市にはそれぞれ違った文化や風情があり、旅する魅力が溢れている。「Go-KINJO」サービスは、ホテルから徒歩圏内の「街」を深く知り、エキサイティングなモノに触れ、旅行客が街に溶け込むことをサポートするサービスです。


とあるが、新今宮駅の名前は登場しても「西成」の文字は一切でてこない。

同時に公開されたイラスト(下記)にも西成関連のモノは1つもない。(位置関係からすれば、赤丸部分が西成区)

画像7

①太陽の塔(大阪府吹田市)
②大阪城(大阪市中央区)
③かに道楽の看板(ミナミ・道頓堀の名物)
④通天閣とビリケンさん(大阪市浪速区)
⑤フグの「づぼらや」(2020年に閉店)の立体看板
⑥グリコの看板(ミナミ・道頓堀の名物)
⑦くいだおれ太郎(2008年に閉店した「くいだおれ」のマスコット人形)
⑧海遊館(大阪市港区にある水族館)
⑨京セラドーム球場(大阪市西区にあるオリックス・バファローズの本拠地)


現在の「OMO7」のサイト内にも

・ここがOMOしろい!
・過ごし方
・アクティビティ
・周辺の見どころ
・フォトギャラリー

といった具合にいろいろな「大阪」が紹介されているが、西成に関するものは2021年11月12日の時点では見つからなかった。

唯一あったのがこの画像。どうやらロビーに掲げられたご近所マップらしいが・・・

画像8

西成部分のアップ写真。

画像9

あくまでも筆者の推測だが

①お好み焼き「ちとせ」
②北門地蔵尊?
③東寺真言宗智宗院
④郵便局?
⑤?
⑥?

②のあたりには「暴」関係の大きな事務所があるのだが、ホテル側は把握しているのだろうか?

①に関しては99%確定。この「ちとせ」はおもてなしサービスで世界的に有名なお店で、元CAのスタッフがいてHPやメニュー表記も外国語のものが用意されている。

画像27



海外からのお客さんが、どこから来たかを示すピン。

画像10


世界各国のお札。おもてなしへのお礼(チップ?)

画像11

images:開店ポータル


飲食店限定になるが、筆者の知る限りでもホテルから徒歩圏内の「西成の街」に「有名店」は多数存在する。にもかかわらず紹介されているのはあいりん地区や飛田新地から少し離れた、天王寺寄りの「ちとせ」のみ。


だからといって星野リゾートを責めているのではない。せっかく星野リゾートが西成躍進のチャンスをくれたのに、それを生かし切れていない西成に苛立っているのである。

おそらく行政や地域ぐるみでいろいろと計画していたが、コロナのせいで停滞状態なのだろう。しかし停滞したまま、このまま何もしなくていいのか?


西成住人・西成応援団としては「西成」「星野リゾート」ともに頑張って欲しいのだが・・・星野リゾート側が「NISHINARI」「西成」を前面に押し出して「Go-KINJO」サービスしてくれる保証はどこにもない。西成には申し訳ないが、今のままの西成ならばOMO7には必要ない。


観光客に「セクシー仲居さんのいる、料理の出てこない高級料亭」

画像12

を薦めることは絶対にないし、

画像13

といった18禁自販機や、

画像18

画像15

画像19

画像20

といったモノが置かれた地域にあるお店を、例えミシュラン3つ星であっても紹介できない。筆者ならば顧客の安全とトラブル回避のために、それらのある場所とは離れたスポット、前述の「ちとせ」や通天閣・天王寺周辺を案内する。

どちらもホテルからは徒歩圏であるし、DEEPな大阪も堪能できる。西成抜きでも「Go-KINJO」サービスは十分成立する。

画像18

幸か不幸かJR環状線は高架なので、OMO7のある浪速区側にいれば意識して目指さない限り、青丸(あいりん地区)・赤丸(飛田新地)のある西成側に足を踏み入れる可能性も低い。

画像17

試しにストリートビューでOMO7の敷地西端(赤星)から天王寺駅あべのハルカス周辺(青星)を目指して移動すれば、意味が分かっていただけるはずである。高架の右側・西成区へ移動するチャンスは3回。しかもそのうちの2つは

画像18

画像25

といった細くて暗い通路。残る1つも新今宮駅東側の出入り口で、非常に狭い。

画像21

西成サイドが何らかの手を打たない限り、OMO7サイドが

「西成側へのアクセス通路を整備してください」

と要望を出すことはないだろう。


参考までに

OMO7の西側にも西成区へ通じる通路はあるが、この2つ。

画像23

画像22

最後の写真は南海線新今宮駅・OMO7側の唯一の出入り口なので現在拡張工事中。西成にとっては「残された最後の望み」ともいえる。


せっかくなので西成側のストリートビューもどうぞ。JR環状線を挟んだOMO7の反対側です。あなたがOMO7のスタッフならば、お客様にご案内しますか?



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?