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映画「コンタクト」~カール・セーガンに捧ぐ~

コスモス」というTV番組があった。1980年にアメリカで放送されたドキュメンタリー番組で、日本でもゴールデンタイムに放送された。子供心ながらワクワクして見た記憶がある。

この番組をきっかけに科学ブームが起き、東京大学教授・竹内均氏編集の科学雑誌「NEWTON」が創刊される運びとなる。



コスモス 第一話「宇宙の浜辺で-150億光年への出発-」(英語版)



日本語版もあったが、ほんの一部のみ。どちらかと言えば「なつかCM」


コスモスの監修は天文学者のカール・セーガン氏。天文学者であり、小説家でもある。氏の小説をもとに映画化したのが「コンタクト」。残念ながら世界的大ヒットとはならなかった。


「コンタクト」(原題 Contact)1997年 アメリカ映画 監督 ロバート・ゼメキス


ジョディ・フォスター演じる科学者が宇宙からの怪電波をキャッチ。その内容通りに装置を作ったら1人乗りの宇宙船らしきものが完成。紆余曲折の末ジョディ・フォスターが宇宙旅行に出発⇒無事帰還。しかし世間からは証拠がないことを理由に「嘘つき」呼ばわりされ、絶体絶命の大ピンチ・・・となるが最後に大逆転!?・・・という内容。詳細はこちらでどうぞ。ネタバレありなので要注意。


さすがに天文学者の原作だけあって、SF部分はリアルです。異星人デザインによる宇宙船にびっくり。地球人の発想とは180度違います。ヒューマンドラマとしても最高に面白い。

宇宙人とのファースト・コンタクトというファンタジー +「神の存在を信じるか?」という科学者にとってのタブーまで盛り込み、さらには「信じる」側に軍配をあげてしまう。

「たとえ科学者であっても、神を信じない人を人類代表にはできない」

宗教家がその理由を説明するのだが、無神論者である筆者も納得してしまった。


物語中盤、パーティーシーンでの科学者 vs 宗教家の会話は考えさせられる。

「データがないもの、証明できないものは信用できない」
「あなたは父親を愛していますか?」
「もちろん」
「では、それを証明してください」
「・・・・」

うーん。気持ちとしては科学者を応援したいが、宗教家の言っていることは間違っていない。もしかしたら神様は存在するのかもしれない。だからといって「神は存在する」と軽々しく口にする科学者を信用するのも怖い。

万物の創造が神の手によるものならば、それは進化論の否定を意味する。

宗教と科学をうまく盛り込んだSF娯楽作品「コンタクト」。続きは是非劇場で・・・じゃなくてレンタル・サブスクで。今ならアマプラにあります。



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