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赤ちゃんの探索

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発達心理学・認知科学をベースに、赤ちゃんのさまざまな行動について考えるマガジンです。「赤ちゃんと関わった経験がほとんどないけれど、興味がある」「今度子どもが生まれるので、子どもが… もっと読む
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#育児

赤ちゃんの活動をグルーヴさせる「片付け」の話

赤ちゃんの活動をグルーヴさせる「片付け」の話

「いろいろと玩具をあたえても、集中して遊んでくれない」「ご飯を集中して食べてくれない」といった悩みを聞くことが多いです。

興味が拡散してしまうことはかならずしも悪いことではありません。ただ、赤ちゃんが何かに集中してくれると、大人は嬉しいものです。

赤ちゃんがうまく集中できない要因は、身の回りにいろんなおもちゃや気になるものが散らかっているからかもしれません。

片付けが活動をグルーヴさせる積み

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赤ちゃんにとって「造形」とは何か

赤ちゃんにとって「造形」とは何か

0~2歳の子は「造形遊び」をあまりしません。粘土や絵の具を使うと部屋が汚れます。誤飲のリスクもあります。そのため、家で「造形遊び」をさせる人は少ないでしょう。では、赤ちゃんは造形ができないのか?というと、そうではないと思います。

赤ちゃんにとって造形とは「素材の変形プロセスを楽しむこと」です。たとえば、紙コップをかじること、雑誌のページをビリビリに破くこと、離乳食をテーブルに塗りたくることなどで

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「子どもを映画の主人公に見立てる」ワークショップ原案

「子どもを映画の主人公に見立てる」ワークショップ原案

今日は、最近ぼくがやってみたいと考えているワークショップのアイデアを載せてみます。これは、赤ちゃん〜小学校低学年ぐらいのお子さんを育てる親御さんたちを対象にしたものです。

このワークショップのテーマは「子どもがもし映画の主人公だったら」というものです。

具体的なハンズオンとしては、「自分の子どもが映画の主人公なら、どんな職業で、どんな動機で行動するだろうか?どんな協力者がいて、どんなライバルが

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臼井隆志のオススメ育児書3選

臼井隆志のオススメ育児書3選

こんにちは。ワークショップデザイナーの臼井です。

今日は、数多ある育児書のなかでぼくが読んで参考になるな〜!と思っている本をご紹介します。

拙著『意外と知らない赤ちゃんのきもち』発売から3ヶ月経ちました。

知人友人でこれから子どもが生まれる人たちから

「うっすん(友達から呼ばれているあだ名)の本読んで予習するわ〜」

「とりあえずクマのぬいぐるみを乱暴に扱っていても叱らないようにするね」

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赤ちゃんの遊び場をつくるには

赤ちゃんの遊び場をつくるには

赤ちゃんの遊び場をつくるには、観察し、考察し、物を選び、レイアウトし、一緒に遊ぶ、というステップを繰り返します。

このシリーズでは、赤ちゃんにとっては感覚ー運動の探索が重要であること(赤ちゃんのフィジカル探索)、心的な安心感が確保されている場が重要であること(赤ちゃんの心の探索)などを書いてきました。その具体的な作り方について、これから書いていきたいと思います。

赤ちゃんの探索環境の作り方は、

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「遊んでもらう」から「遊んであげる」へ ー遊び方の学び方

「遊んでもらう」から「遊んであげる」へ ー遊び方の学び方

こんにちは。ワークショップデザイナーの臼井隆志(@TakashiUSUI)です。このnoteでは、1つのテーマを前後編に分けて、前半ではテーマを概説して、みなさんからの「おたより」を募集します。後半では「おたより」を紹介しながら、テーマを深堀していきます。

今回のテーマは「遊んであげる」ということについてです。子どもは「遊んでもらう」のをいつも期待するけれど、やらなきゃいけないこともあるし、同じ

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