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僕らがつないでいく

JUN MATSUMOTO EXHIBITION
「PERSPECTIVE -時をつなぐ眼差し-」
行ってきました。
もちろん独りで。
己で当てたチケットを握りしめて、
殿のもとへ馳せ参じました。

場所は六本木ミュージアム
個人的には今年の4月ぶり。
ある方が紡ぐ音と言葉の芸術を堪能して以来。

またここに来ることができて嬉しかったです。
ここから先は内容に触れていきます。
(※以下、若干のネタバレがあります)

①操上和美 × 松本潤

待っていたのは暗闇と静寂。
右手で壁を伝いながら、
ゆっくりと歩みを進める。

暗い。想像よりも遥かに。

「足を踏み入れたら、まずはいろいろな情報からシャットダウンされた状態になってほしい」
彼の願いであった。

全神経を集中して、五感を研ぎ澄ませて、
現れた殿の姿は、あまりにも偉大だった。

②太田好治 × 松本潤

数多の写真が展示されていた。
ベンチに腰をかけて、
スライドショーを鑑賞する。
『どうする家康』作中のシーンが順を追って。
現時点では47回。残すところあと1回。
脳内で反芻する台詞とともに、
歴史に心が動いたことを改めて実感する。

より一層、写真集への期待が膨らむ。

「物量」と「集積された時間」には
徳川家康を演じ抜いた松本潤の魅力が、
存分に詰まっていた。

③岡田准一 × 松本潤

織田信長を演じた岡田准一と、
徳川家康を演じた松本潤。
先輩である岡田准一と、
後輩である松本潤。
信頼関係から生まれた奇跡の共演。
そんな二人の対談映像。

なぜ彼は、大河の主演を引き受けたのか。
岡田くんから、潤くんはどう見えているのか。

スクリーンの配置が印象的で、
聴こえてくる声もサラウンド。

「松潤のためにやるから。」

なんて心強い御言葉なのだろうか。
心なしか、
笑顔に柔らかさが増している気がした。
最後のコメントも一言一句、見逃したくない。

④井田幸昌 × 松本潤

広い空間の中に、肖像画が二点。
※唯一写真撮影OKだった展示。

青と赤。赤と青。
単純なようで非常に複雑。
あなたの目にはどう見えていますか。

どちらもタイトルは天下人
副題が異なります。

近くで見るとより分かる、彼の佇まい。

⑤小浪次郎 × 松本潤

2023年8月に撮影されたという写真の数々。
これまでの展示とは打って変わって現代的。
彩度が高く、クリアな印象。
徳川家康が祀られている日光東照宮。
三猿、眠り猫、鳴き龍。
個人的には、修学旅行の思い出だったものも。
改めて記憶が蘇る。

特に印象的だったのは、
縦に連なる目を閉じた4枚の写真。
光彩が印象深い。

ポストカードにも採用されていた。

⑥田根剛 × 松本潤

最後のパート。
暗がりの部屋に浮かび上がるのは、
幾つものモノローグが書かれた紙。
一枚、一枚、注目すると、
家康だけではない
多くの人物についても書かれている。
織田信長、瀬名、豊臣秀吉、石田三成......

「闇を惹きつける」
「安寧を望む」
「乱世を終わらせる」
「葛藤」「江戸」「東京」

語りかけるその声は、徳川家康か。
それとも、松本潤か。

あれ?ぼくって、誰だろう?

部屋を抜けると、最後のメッセージが。
それを大切に胸にしまいながら。

グッズも買って、
六本木ミュージアムを後にしました。




と、頂いた冊子と自分のメモを見返しながら、
ここまで書いてきました。
潤くんと6人のクリエイターの方々。
皆様が織りなすコラボレーションを、
思う存分、インストールしてきました。





私が、『どうする家康』を拝見して
今回の展覧会を拝見して
浮かんできていたのは、
嵐が2015年にリリースしたアルバム
『Japonism』でした。

このアルバムを引っ提げたツアーで、
彼らが問いかけていたのは、
『今を、どう生きる?』

なんとなく、どことなく繋がってしまって。
きっとそれは意図していないだろうし、
何でもかんでも結びつけてしまうのは、
違うだろうとは思いつつ。どうしても。




色々あった一年だったので、
見返すことも聴き返すことも多かったばかりに
思わずそんなことを考えていました。


私にとって生まれて初めてだった
大河ドラマを通じて。
今、この時代に
東京という街が存在していること。
人々が変わらぬ日々を営んでいること。

ここに辿り着くまでに、
徳川家康が見てきたもの。
徳川家康を演じた松本潤さんが、
見てきたもの。向き合ってきたもの。

漠然と、ぼんやりではあるけれど。

改めて見つめ直すきっかけにもなるような、
そんな展覧会でした。






松本潤さん
素敵な展覧会をありがとう。

大切に心に刻んで。
いつまでも、いつまでも、この心に。


2023.12.14

いざ、殿のもとへ。
フォトスポットは時間を守って。
ありがとう、潤くん。