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【思考録】法の番人との契約 -2月編/15-

 今回は自己破産という『事件』のために直面した『法』というものだが、自分のためにも改めて再確認をしていきたいと思う。なお、ここに書けることは言ってみれば「当たり前だろう、常識的に考えて」と言われるようなことばかりになってしまうがご了承願いたい。

 スタート時点はこれである。

 私は三百万近くの多重負債を抱え、払いきれないと判断した。これについて弁護士に相談したところ、自己破産してやり直す道を示してくれた。

 実はこの時点までなら無料で進むことが可能かと思われる。私の場合は居住地域に『法の相談センター(仮称)』があり、役所や公的な施設にもそのパンフレットが設置されている。時間は限られているが、個室で弁護士に無料にて可能である。

 さて、相談した結果示された内容を受け、私は自己破産の申し立てについて弁護士に相談した。弁護士はその方向で進めると受け取り、必要書類等を取りまとめた。

 本来であれば弁護士に引き受けてもらった時点で費用が発生するところだが、心配であれば事前に弁護士に確認を取ると良いと思う。私は同時に生活保護が必要なほどに貧窮していたため、その話題は後回しにしてくださった。さらに必要な書類の一部は郵送になるが、郵送する際の封筒の書き方も。インターネットは確かに便利だが、一番は当人に聞く方が確実だ。電話やメールでのやり取りも行ったが、電話はともかくメールの書き方も。私は弁護士に確認を取った。

 ここで大変辛かったのは、思いのほか細かな出費が嵩むことである。郵送もさることながら、一部の書類は有料で手に入るのが地味に痛い。住民票、課税証明書。それから過去二年分の取引履歴の取得など。さらにずぼらな私は通帳と暗証番号を管理しきれていなかったので再発行に至っている。実に情けない話である。

 ただこれらの必要書類は直ちに必要というわけではない

 というのも、この時点ではまだ『法テラス』が登場しておらず、段階としては自己破産の処理をして良いかどうかの判断中。『法テラス』に認めてもらう順番待ちのような状況なのだ。具体的に「〇月〇日までに××を準備してください」と言われない以上は、焦る必要はない。

 その『法テラス』に申し立ての内容が届き、認めてもらうまでに私の場合はおよそ三週間ほどの時間が必要であった。そこからようやく、本題が動く。

 前の投稿から登場した『法テラス』という機関だが、正式名称を『日本司法支援センター』と呼ぶ。『法テラス』は通称である。もちろんお困りの際はここに直接相談することも可能だ。

 いたずらなどはしないように。

 今回の件では、『法テラス』は本来私が負担すべき、弁護士の着手金や裁判の実費などを立て替えてくださることになった。前の投稿でも書いた三者契約にて、これが説明された。もちろん償還しなければならないが、これについては私が現在生活保護を受けているために猶予を設けられた。本件が終結したら滞りなく償還しなければならない。

 この『償還』という言葉を私は知らなかったのでその場で弁護士に確認を取った。返還、返済を意味するとのこと。よくよく調べると債務の返済、株式用語としても使われている言葉らしい。

 三者契約を結んだ以上はそれに遵守しなければならない。

 やましいことがないなら素直に従えばよいだけである。他の弁護士にしてほしいとか、償還の金額が難しいとか、それらに関するアレコレもきちんと最初に説明がなされる。「分からない」を理由に行動を先延ばしにしてはいけない。何事においてもそうだが、どうしよう、なんて立ち止まらず、困ったことや不明点は早めに相談し確認を取る方が無難だ。

 というのも「分からないからしなかった」が悪い結果をもたらしてしまう可能性がある。いきなり契約解除となることはないと思われるが、指示に従わなかったり誠実性がない、虚偽の発言をしたなどあれば本件は解決しないまま契約が解除となる可能性がある。

 そうなったらどうすべきか? それは考えることではない。そうならないようにするために互いに連絡先を伝え、情報を共有しているのだから。

 なんにせよこちらは法の素人であり、弁護士と『法テラス』は法の番人でありプロだ。向こうの方が動き方を把握しているし当然、詳しいのである。変な駄々を捏ねずに素直に誠実に応じることが早期解決に繋がる。

 いつまでもお金のことで悩んでいたいとは、少なくとも私は思えない。

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