2019.3.7 メロディーが見える声

これまで、歌のメロディーが「よく見える時」と「見えにくい時」があって、その原因を単に音程のせいだと思っていたが、倍音を意識するようになって、メロディーの見えやすい周波数帯域ってあるのだろうか?と気になっって調べた。

ラウドネス曲線という人間の耳の感度を表すものを見るとどうやら、1kHzから4kHzあらりを聞き取りやすいいらしく、僕の声は大雑把に100Hzから400Hzくらいの音域を使っているので、ずいぶん下だ。

僕が歌っている周波数帯を聞き取りやすい物にするには、倍音を強調すればいいというわけだ。
様々な歌い方を試してみても、いいなと思う時というのはなんとなく、音程の上に音程が乗っている感覚がある。それを抜けがいいとか、ピッチがいいとかいう表現がこれまでの認識だけれど、科学的には「倍音」がそうさせているとしか言いようがない気がする。

そう、だからメロディーが見えやすい声というのは、実音に纏っている倍音周波数の存在が大きいのではないかと推測している。

声は発した瞬間から、体という共鳴体に触れる。
その共鳴体は、発せられた声を良くも悪くもする。
音の波を殺さずに、うまく響かせる構造というものが必ず存在していて、そんなものを生まれつき持った人が「選ばれし人」だったんだろうな。

最近、ニールヤングを聞き返しているけれど、やっぱり声がメロディに見えるその点も素晴らしい。
そしてジェイムステイラーの低い声が「音程ほど低く聞こえない」その秘密も、心地いい100Hzから300Hzくらいの音の倍音を、しっかりと作り出せているからだと思う。

関係ないけど、トトの周波数も心地いいよ。


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