2019.9.17 声帯はただの弁
無理なく自然に声が出る音程での印象だが、ここには2種類の声がある。
1、パリッとした輪郭のある声
2、パリッとした輪郭の周りに響きを纏う声
その差は録音をするとはっきりする。
その違いは、母音が強く出ているか出ていないかではないかと思う。
母音が強くなっている時というのは、大げさに言うと喉を締め付けるという印象。
母音が強い傾向の時は倍音が出にくいというヘルムホルツの研究結果があるので、1は基音が強く倍音が少ない。2の響きというのは倍音に相当すると考えられる。
歴然として、2の声の方が心地がいい。
さて、その発声の方法は明らかな違いがある。
1の発声方法はたくさん考えられるが、2の方法については今の所一つの方法しか成功の実感がない。
その方法とは、
声は、出すものではない。つまり、、出そうとしない。
ではどうやって出すのか。。。
出すのではなく、、解放する。
わかりにくいな。。。
例えば、炭酸のペットボトルを開ける時、プシュ〜って音がする。あれは音をさせているわけではなく、音が出てしまっているのだ。
ペットボトルには圧力がかかっていて、それを解放する時に仕方なく音がでる。
同じ原理で、ペットボトルは肺圧力、キャップは声帯と例えられる。
ペットボトルはすぐに圧力が抜けて音は出なくなるが、例えば開栓時と同じような圧力がずっと続いたとして、そしてキャップの大きさや形を変化させられたとしたら、自然にいろいろな音色が出せる。
そこには大前提としてしっかりとした圧力がある。
それが、声を出す、、という意識ではなく、解放する、というイメージにつながるのだ。
それがうまくいく時というのは、実に自然な発声が実現する。
ただ、声とは裏腹に、腹部、背筋部にはそれなりの運動が必要である。文字通り裏腹なのだ。
その圧力の作り方、方法は、先日のnoteに記してある。
https://note.mu/utagoekikou/n/n7d1fd11ad887?magazine_key=m70183bc9c33a
自分でさえ、その状態を忘れる。一度うまくいくと、それがもう自分のものになったと勘違いをする。
昨日も自分の声を録音していて、なかなかうまく行かなかった。もう一度その日のnoteに立ち返って、さらに良い時の状態を注意深く観察して見えてきた母音と倍音の関係、肺圧力と声帯の関係。
また忘れるだろう。しかしその度に思い出せばいい。
トライ&エラーそしてリピート。
今回のリピートには、「声帯はただの弁だ」という発見が隠れていた。
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