窓越しの世界 2021.4.6~12
4/6【寂しくて優しい】
この街で育ったらもっと優しくなれた。そんな気がするのは何故?
冷たい春風と海のせい?
「解く前提で結ぶ」って、寂しくて優しい。
4/7【釘】
釘を一つ抜くたびに息を吹き返す木材たち。
僕にもたくさん釘が刺さっている。
手間を惜しまず、丁寧にみていこうか。
4/8【そのひとかけら】
世界は、在るもので出来ている。
消えることはなく、変わっていくだけ。
トラックいっぱいの廃材を見て思う罪悪感も、そのひとかけら。
4/9【心の尺度】
朝のヒコーキからは山梨県側の富士と、その後には小豆島が見えた。
大地を空から傍観すると、心の尺度が動くのを感じる。
離れるほどに、広がり、近くなる。
4/10【熊本が好き】
そこには、これまで見た幾つもの街角があった。
東京、台湾、金沢、高知、岡山、長崎、盛岡、仙台、、。刹那では数え切れない。
沢山のあの日が、新しい今に変わる街。
熊本が好き。
4/11【その眼差しと同じ】
山を越えると、今にも溢れそうな海が広がった。
これまで見たどの海とも違うブルーと天高く狼煙をあげる山を素知らぬ顔で過ごす人々。
僕が富士を見るその眼差しと同じ。
4/12【棉のようなしなやかさで】
景色の中に棘が見え始めると、自分にも棘が生まれる。
棘に刺さらないために、それよりも長い棘を形成しはじめると、いつかボキッと折れるだろう。
棉のようなしなやかさで、棘の上を転がれたらと思うのだ。
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