2019.6.6 声を考える

例えばピアノという楽器は300年以上の歴史を持っている。
声という楽器ならば、それぞれの生まれた時がその歴史の始まり。

声という楽器を見つめ、育てながら、表現することは、
ピアノ弾きが、自分のピアノの製造から関わることと同じだと思う。

共鳴するための構造、材質、音色や、音程の正確さを作るために、
何台も何台もピアノを作っては検証する。
そんなことをしていたら、いつまでたっても演奏技術の習得までたどり着かない。

声と向き合うことは、そのくらい大変なことなのだと、やればやるほど、思う。

そして、そのくらいの気持ちでやらなければ、理想的な声にはたどり着けないだろう。

また、声をそんな風に考えると、希望が持てる。
結局のところ、発声は仕組みなのだから。

自分の声が、どこまで理想に近づけるのか。
意外と、紙一重なところまで来ている気がしている。

でも、歌の魅力は、未成熟であれなんであれ、やっぱり心を打つ歌は素晴らしい!そいうことにある。


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