2019.3.9 軟口蓋の裏を突き抜けるための息の圧力〜その1〜

倍音に着目はしているけれど、その前に声帯を駆け抜ける空気の通り方が重要だ。

声を出すときの空気の出方、というか圧力の懸け方とも言える。
たくさんの方法を試すとわかるが、この感覚が無数に存在する。
体のどこを使っているのかは、本来無意識で行っているもで、おそらく個人差が計り知れない。

試せば試すほどに、筋肉は疲労し、泥沼。
天才たちの響き方を、掴んではいるけれど、うなぎを掴んでいる感覚。

いい感じの響きを掴んだと思っていても、すぐにその感覚がわからなくなる。
例えば偶然に耳をバタバタと動かすことが出来たとしよう。さあ、もう一度やってみてと言われても、ちょっと無理かも知れない。そんな風に途方にくれる。。

2ヶ月ほど前「こんな感じの圧力が好ましいな」と思う方法を見つけた。
横隔膜の奥を意図的に下げる。普段使わないインナーマッスルだからとても筋肉が震えた。慣れれば大丈夫だろうと思い続けていると、それには問題があった。どうしても腰痛になるのだ。
体をよく知る人に相談すると驚くことがわかった。
横隔膜に付いている筋肉を辿ると「胸椎の12番」という背骨に行き着いているらしく、まさにそこが痛むのだ。


そこへの負担を減らすにはは同じく12番についている骨盤底群の大腿筋を鍛えた方がいいと、アドバイスをもらった。

しかしなかなか上手くいかず、しばらくその歌い方はやめた。

その後ここ1ヶ月くらいで、横隔膜とは関係のない、軟口蓋というものを意識するようになった。
というのも、ある日鏡の前で歌っていた時、「いい感じだな」そう思った瞬間、僕の顔は眉毛は「少しつり上がった状態」だったのだ。
しばらく、それを意識してみると、なんだか音が急に抜けるようになったのだった。
調べると、どうやら眉毛に連動していたのは口内上顎奥の軟口蓋という所らしく、そう言われてみればそこが動いてる気がした。
考えてみれば一目瞭然で、軟口蓋は喉から出てきた響きがダイレクトに当たる場所。


その後は、軟口蓋という存在をどう使うかに着目した。
軟口蓋の裏をスーッと抜けていけた時の音は音楽的だが、常にその響きをキープすることが難しい。空気の圧力の掛け方をいろいろ試していると、効果的な感覚と出会うのだが、それは以前腰痛に悩まされた時の横隔膜のインナーマッスルの感覚だった。

以前のそれは、腰痛になったし、長い時間保ち続けながら歌うことは難しかったから何か別の方法が無いか、ここ数日は試行錯誤をしていた。

昨日だっけかな、また「いい感じ」と思った瞬間、下腹部の緊張があって、それはまさに骨盤底群の筋肉の反応だった。

1時間2時間と時間は経つが、腰に痛みはなく、そこでやっと胸椎12番の上下のバランスの感覚が理解できたという訳だ。

しかし、そればかり気にしていると、今度は肝心の空気の流れがおざなりになったりする。今度はそれを保つ方法として、息を切らずに流したまま言葉もメロディーも掴み続けることを試すと、これまたいい状態の発見となったりする。

このように、息の吐き方一つで体の連携する部分への影響は多種多様。息の圧次第で音色はいかようにもなってしまう。

それでも試し続けるしかないのだ。
そして、天才たちの音色をキープする場所は必ずどこかに存在すると思っている。

録音してNGであればそれは不正解、、いい響きの時の、何が良かったのか。それを常に更新していくしか方法はない。

最新の考察のまとめは、空気を送るための圧力の掛け方、そしてその持続の方法。
それをしながら倍音を意識してチューニングするところまで。

とても体が覚えてくれそうにないけど、こうして書いていると、まとまってくる。

テニスやってた時も、こんな風に書いていたらもっと強くなれただろうな。

軟口蓋の裏を突き抜けるための息の圧力~その2~に続く
1、軟口蓋だけでは無かった、2瞑想ポジションの秘密 など


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