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StockXでTNFnuptseXXLを購入した話

イントロ

初めて原宿へ冬服を買いに行った2001年から20年間、完璧なアウターを探し続けてる。毎年"これでもうアウターで悩まなくて大丈夫"と思うんだけど、また繰り返す。

去年、OKIDOKIでPCU LEVEL7のモンスターパーカーを購入した。ボリュームもあたたかさも最高。これでようやくアウター涅槃に辿り着いた。そう思ったのに、今年になってショート丈のアウターが欲しくなってしまった。

というのも、ロング丈だとあったかいんだけど子どもを外に連れ出す時に歩きにくい。娘が今2歳で急ダッシュを多用するため、アウターの裾が影になって目で追えなくなる一瞬がまじで怖い。あとは、ちょっとスタバで休む時にアウターで場所取りすぎてしまうのもちょっと。。

去年の時点ではショート丈への欲求はRothcoのキルティングジャケットに任せていた。着丈もシルエットも、そして価格も素晴らしく、何回も買い直して着続けたい逸品。しかし12月に入ってからはRothcoでは寒さを凌げなくなくなってしまい、外出する時に多少のストレスを抱えながらモンスターパーカーを着るようになってしまった。去年はこれを着るだけでバイブスが上がっていたのに、"選択肢がない"という認識がこういう影響をもたらすとは。

ということで、思い切ってショート丈のアウターを探すことにした。

情報収集・比較検討

理想はPROCLUBのロンT(+ヒートテック)の上に着てもストレスなく外を歩けるくらい。となると500~700fillくらいのダウンジャケット。加えてちょっとレイヤードでロンTが出るくらいの着丈がよくて、さらに加えてオーセンティックなB-BOYっぽいモリっとしたシルエットがいい。

この辺の要望を満たしてくれるプロダクトは私の知る限り下記あたり。
marmot mammoth parka
TNF nuptse
TNF himalayan
POLO SPORTSの90sあたりのダウン
NIKE ACGにもなんかありそう

近所のセレクトショップ/古着屋/フリマサイト/遠くのセレクトショップ(EC)などを眺めながら整理してみるとこんな感じ。

商品軸と評価軸それぞれ1~3で採点して決定分析したシート。

ということで、nuptseとhimalayanのどっちかから選ぶことに。

絞り込み・選択

念のため試着してから購入したいので、US規格のTNFを扱っている宇田川町の某セレクトショップへ。もう12月に突入していたのでnuptseとhimalayanどちらも欲しいカラーは在庫なし。でもせっかくなので試着させてもらいます。

himalayanが思ったよりボリューム感があってすごくよい。着丈の感じはやっぱnuptseが理想的なんだけど、思ってたよりボリューム感なし。ならXXLにすればいいか〜と店員さんに在庫を聞いてみるも、そもそもXLまでしか扱っていないとのこと。同じくUS規格のTNFを扱っている駒場の某セレクトショップで確認してみるも、入荷はXLまで。そ、そうなのか。。

とはいえ、購入するのはUS規格のnuptseXXLということで一旦FIX。買える場所を探します。

売り場探し

フリマアプリで検索してみるも、nuptseXXLは¥40,000くらいの状態悪めのリユース品と、日本語の使い方が変な業者が¥20,000くらいで出品してる偽物(おそらく)しかない。調べてみると、そもそもnuptseは偽物が結構多いらしい。そうなんだ。

BUYMAにもXXLがあるにはあるんだが、韓国規格orUS規格orEU規格のどれが届くかわかりません的な注釈が(改めてこれどういうこと?)。ebayも調べるとXXLは出品されてるんだけど、これも偽物だったら嫌だな〜という不安が拭えない。UIも情報が見にくくて細かい注釈とか見逃しちゃいそうで怖い。であれば鑑定までしてくれるモノカブは?と思ってタップしてみたら"モノカブとスニダンは統合して新スニダンになります。”とのこと。へー。スニダンを見てみると、nuptseはあるんだけど日本規格かUS規格かわからない。

じゃあもう送料高いけどUSのTNF公式から買うか〜と思ったら国外郵送はやってないっぽい(まあ各国正規の代理店があるからそりゃそうか。だとしたらUS規格も各国で売ってよね)。

もう精神衛生的にヘルシーな状態でXXLを買う手段なさそうだし、上述の駒場の某セレクトショップがIGで"US規格nuptseを再入荷予定"というポストとしていたので、おとなしくXL買うか〜と思っていたところ、そういえばモノカブがベンチマークにしてた、鑑定までしてくれるアパレルCtoCのサービスがアメリカにあったよな〜ということをふと思い出して、最後にダメもとでStockXを覗いてみることに。

というのも、昔StockXを覗いた時はまだ日本語対応してなかった(と思う)ためか、購入までのプロセスとか送料とか手数料のルールがよくわからなかった(と思う)。なので選択肢として全く考えていなかったのだ。

でも改めてアクセスしてみると、キッチリ日本語対応のサイトになってるじゃないか(StockX Japanなる日本法人もできていた)。早速商品を探してみると、新品のXXLをちゃんと扱ってくれている。ほしいカラーもある。いいよいいよ。

表示価格も関税込みの円表記になっているとのこと。もう為替レート調べたり、衣類の関税率調べたり、"安く個人輸入するためには?調べてみました!"みたいなSEO記事に釣られたりしなくていいんだね。マジで助かる。

そう思ったら一気に気が楽になって"ジョーダン11のシトラス、かっこいいな〜"などと本来の目的を忘れてStockXをクルージングしてしまう始末。もうここで買わせていただきます。あ〜よかった。とはいえ海外通販、まだ落とし穴がありそうなので気は抜けません。

購入・鑑定・商品発送

今回の目的であるnuptseXXLの購入を進めていくと”送料 ¥1,000”という表記が。1,000円てことはないだろと調べてみると、StockXのキャンペーン中で送料は一律1,000円らしい。そんなことあるんですか。。

StockXはバイヤーに対して買い手が購入価格を提案できるから、粘れば表示価格よりも安く購入することもできなくはないんだが、表示価格に手数料など諸経費を足しても予算よりだいぶ低い価格で購入できるので、そのまま購入。結果的に日本国内で買うよりも安く買えてしまった。本当にありがとうございます。

購入したあとも感動が続く。というのは、めちゃくちゃ細かくトラッキングしてくれるところ。商品鑑定まではStockXからのメールにて、

購入ボタンをタップした時点で"1/26までに配送"としておいて、ステータスが進むにつれて到着時間が短縮されていく感じ、意図的なのか不明だが期待値調整が巧み。件名のemojiもかわいいね。

商品発送以降はDHLのサイトで追跡してくれるという仕切り。

分数まで記録される。デザインも見やすい。ロゴもかわいいね。

コロナ禍なので海外郵送はそれなりに時間かかるのかなと思ってたんだけど、今履歴を確認したら、
・1/12(水) 15:00ごろ 注文
・1/17(月) 11:00ごろ 到着
という感じで、1週間かからず到着。これ、私の先入観もありますが、こんなにスムーズに届くもんなんですか。去年G-EASYのMERCH買ったときはもう少し時間かかった(早くても2週間とか)と思うんだけどな。あと2011年6月に購入したUTAH&ETHERのZINEは10年経った今も届かないんだけどな。あのZINE、いまどこにいるんだろうな。

この辺の細やかなエクスペリエンス設計によってStockXへのロイヤリティがめちゃくちゃ向上してしまいました。今後カスタマーロイヤリティの話をする時はリッツカールトンじゃなくてStockXを事例として出して欲しいし、UXデザインの話をする時もヒューストン空港じゃなくてStockXの話をしてほしい。

まあそれはいいとして、とにもかくにも、こんなにストレスなく海外通販ができる時代になったんすね。

商品到着

そして予定通り、1/17(月)のAMに商品到着。

こんな感じの梱包でした。緩衝材はCIカラーに沿ってグリーンてことなのかな。
鑑定証のXタグは気持ちがアガりすぎていまだにつけてるけど襟にひっかかるのでもう外します。

やっぱ妥協してXLじゃなくてXXLにしてよかった。めちゃくちゃ満足。アームの幅も、ダウンのボリュームも、着丈の感じも、シルエットも全部最高。子どもの急ダッシュもビタビタに追えるので、臆することなく外に連れ出せる。今日はどっちのアウターにしようかな〜と選べるのも最高。届いた翌週に急遽スーツを着る予定ができたんだけど、スーツの上にもストレスなく着られました。酷寒の中でも寒さに気を取られず集中することができて本当に助かった。

アウトロ

商品開封後に運用してみて感じたのは、古着の一点ものとかストア別注じゃないので、だっこして子どもの鼻水がついてもグッドバイブスを意外とキープできるということ。着まくってボロボロになったらまたStockXで買えばいいしね。そういう観点で、半永久的に無くならない定番商品の中からお気に入りを見つけられたのはラッキーだった。

ちなみにこのドキュメントを書いている前日に子どもをつれて渋谷パルコに行ったら、案の定3人くらい同色のnuptseを着ている人とすれ違った(しかも同じフロアに3人いた)。しかし思っていたほど心はザワつかず。私は今、上述の"買い直せる安心感"が"他人とカブらないこと"よりも重要だと感じる季節を生きているのか。と、図らずも自分の嗜好性の変化に気付かされることになりました。

あとは、"自分の欲望にコミットした商品選定プロセスが踏めた"という納得感が"他人からどうみられるか"という雑念を払拭させてくれたということもあるのかな。自分が何が欲しいのか納得できた実感というか。できればこの辺のプロセスを直感一撃でサクッと済ませられるようになりたいんだけど、それにはもうちょっと時間がかかりそう。でも、こうしてわざわざドキュメントにすることでその境地に近づいていく感じはありそう。コツコツ続けたいもんです。

とにかくこれでアウター涅槃へ一歩前進。アパレル煩悩の火を一つ消すことができた。合掌。

でもまた来年は別のアウターが欲しくなるんだろうなあ。しかし新年早々、よい買い物ができました。今回の消費行動に関わってくれた全ての方に感謝です。ありがとうございました。

Appendix

実はStockXで購入タップする直前、最後の最後でnuptseにするかhimalayanにするかもう一回悩みの波が押し寄せました。himalayanの方がわかりやすくボリュームあるしフードもあって首周りもあったかいし。着丈の長さ的にnuptseだったけどhimalayanの方がいいんじゃない?的な問答。

そんな時に参考にさせてもらったのがこのサイト。

ミラノとローマに実店舗を持ってるイタリアのセレクトショップ(だと思うけど違ったらすみません)。信じられないくらい一着一着丁寧に着用画像撮ってくれている。

同一モデルなのがありがたい。身長と着用サイズも記載。Grazie amici 。

TNFのUS公式サイトのフィッティング写真はモデルの胸板厚すぎるのと、サイジングがジャストサイズ過ぎて私には全然参考にならなかったので、シルエットの最終確認したいときにめちゃくちゃ助かりました。

この着用画像のおかげで幸福度の高い商品選択ができたといってもいい。ちなみに取扱ブランドとアイテムのチョイスもいい感じにクセが出ててよかった(YETI商品のカラーバリエーションがめちゃくちゃ揃っててウケた)。写真で見る限り、店舗の設計もクセ強そうで、イタリアに旅行できる日が来たら行ってみたい場所ができてうれしいぜ。

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