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のど自慢             ――画像しりとりはじめました(#141)

(#140) 忘れ物→「の」→のど自慢

のど自慢とはそういう大会ではない(・_・)



 しかも、集団でやってこられても対処に困る( ̄~ ̄)💦
なあ、トラジロー、ソラジロー。

――って、おまへらもかいっ!!(≧▽≦)

……てか、なんならおまへらのノドの方がキレイやな^m^

◇ ◇ ◇

 「のど自慢」とは、もちろん「美しい喉の形」を競うコンテストではない。まあ、「美しい喉」という点ではギリギリファウルチップ程度にかすってはいるかもしれないが、より分かりやすく言えば「美しい喉の機能」即ち「歌の上手さ」を競うコンテストである。

 「のど自慢」という言葉が初めて使われたのは、戦後間もない1946年のことなのだそうだ。
 この年の1月19日のラジオ番組「のど自慢素人音楽会」というのが始まりで、記念すべき第1回は、1時間30分の公開放送だったらしい。

 NHK音楽部のプロデューサー三枝嘉雄が、軍隊時代に仲間たちがそれぞれのお国自慢の歌を歌って盛り上がってるのを見ていたので、番組として面白いのではないかと企画した。
 もっとも、当時は「マイクロフォンから発声されるものは権威あるものでなければならない」という時代でもあったので、「素人が歌う歌を電波に乗せるなんてとんでもない!」と上層部からダメ出しをくらってしまう。
 しかし、GHQからは「これはオモロい、やれ」とまさかのゴーサイン(笑)。NHK上層部とGHQ、どっちが優先されるかは言うまでもない( ̄∀ ̄)♪

 でも、さすがはアメリカさん、そういうフランクな土壌がもともとあったんやろなぁ♪…と思ったが、なんやら当時のことを調べてみると、素人さんが公共のマイクを使って歌うというのは、世界的に見てもなかったことらしい
 つまり、当時のGHQの人――それが例のグラサンとコーンパイプでおなじみのアイシャルリターンおぢさんかどうかは残念ながら確認できなかったが――が、たまたま「オモロいやん♪」と言ってくれてなければ番組は成立しておらず、さらに言えば、「のど自慢」という日本語自体も定着してなかったかもしれない。そう思うと、歴史の偶然性の偉大さを垣間見る気がする。

 ともあれ、こうしてスタートした「のど自慢大会」は、翌1947年に「のど自慢素人演芸会」と若干余興っぽい響きにマイナーチェンジされてレギュラー化し、1953年にはテレビ放送もスタートする。
 ただ、人気という面では必ずしも順風満帆とはいってないようで、1960年代後半にはがっつり人気低迷していた。
 1970年4月に「NHKのど自慢」とタイトルを一新、金子辰雄が司会に就任してから徐々に人気が回復し、そこから50年を経た今なお健在という長寿番組となっている。

 「のど自慢」という言葉は、もちろんNHKの専売特許ではなく、民放でもあるいはテレビ、ラジオでは一切放送されないような町内会レベルのものでさえ、「歌の上手さを競い合う形式のコンクール」は「のど自慢」と呼ばれるようになった。もはや「のど」や「自慢」と同じ普通名詞だ。

 そんな「のど自慢」からメジャーに成り上がった人の代表格といえば、このお方だろう。

 天童よしみてんどう よしみ。今や、押しも押されもせぬ大御所演歌歌手である。

 歌好きの父の影響で歌うことが大好き♪に育った彼女が初めてのど自慢番組に出演したのはなんと7歳の時。初のテレビ出演は、NHKではなく毎日放送の『素人名人会』。「可愛いじじい(*1)」を歌って名人賞を受賞している。これを皮切りに、よしみちゃんは数多くののど自慢大会に出場しては殆どの大会で優勝をかっさらっていく、いわゆる「のど自慢荒らし(*2)」状態だ。
 その後、フジテレビ系の『日清ちびっこのどじまん』への出演を機に、番組プロデューサーから日本コロムビアへの紹介を経て、アニメ『いなかっぺ大将』の主題歌『大ちゃん数え歌/いなかっぺ大将』で歌手でびうすることとなる(クレジットはまだ本名の「吉田よしみ」名義)。 

*1:可愛いじじい:なんともインパクト大なタイトルである。どんな曲なのか検索してみたが、You Tubeでもamazon musicでもヒットせず(*´Д`)。めっちゃ気になる……誰か歌ってくれ( ̄~ ̄)

*2:のど自慢荒らし:実際に「のど自慢荒らし」の異名をとっていたのは、彼女をライバル視していた上沼恵美子の方。ただ、上沼が天童と出場がカブった大会では、ことごとく天童に優勝をかっさらわれ上沼は常に準優勝なのだったという。御愁傷さまであるm(__)m

 リリースが1970年9月10日なので、レコーディング時はまだ15歳である。
今でいうたら宇多田ヒカルなみの衝撃だったのかもしれない( ̄∀ ̄)。いずれにせよ、とても15歳の歌とは思えない貫禄の歌声^m^

 ある意味本家というべき『NHKのど自慢』は、いわば歌手になるための登竜門のひとつとなっており、数多くの歌手を輩出している。
 無論、大会優勝者ともなれば、そのまま歌手に直結☆という人も多いが、意外な人がさらに意外な結果に終わっているケースもちらほらとある。

 演歌界の重鎮・北島三郎は高校生の時に出場して鐘2つ(・_・)
 日本のレジェンド歌姫・美空ひばりに至っては、9歳の時に出場して鐘1つだ(*´Д`)

 ただ、北島三郎の場合は、まだ歌手なんて考えてもいない頃に友達が申し込んで出場という、ジャニーズタレントかw…的な経緯があり、むしろその時に司会の宮田輝アナウンサーに「いい声をしてました。学生さんですか。お上手でしたね。」とほめてもらえたことが、歌手を目指すきっかけになっている。

 美空ひばりの場合は、予選で『リンゴの唄』を歌ったが、

うますぎて子どもらしくない
大人の曲を歌うのは非教育的だ
真っ赤なドレスもよくない

という、どんなイチャモンやねんそれ(笑)……て理由での鐘1つだった(・_・)
よくぞグレずに真っすぐと歌手の道へ進めたものである。その不屈の精神に乾杯🍻✨


 「のど自慢大会荒らし」として有名だった過去を持つ人をもう一人。声優にして歌手の水樹奈々みずき なな

 彼女の場合も、やはり音楽好きの親の影響が大きく、両親が経営している自宅のカラオケ教室で、演歌歌手になるという夢を託され、5歳の頃から中学卒業までの間、毎日欠かさず猛特訓の日々だったという。
……音楽版・星飛雄馬である(・_・)

 前述したように地元の愛媛では「のど自慢大会荒らし」として名を馳せていた彼女だが、その一方で優勝には縁がなかったもよう。
……愛媛版・上沼恵美子である(・_・)

 なお、中学時代に自主製作で演歌のカセットテープを作っていたというのを風の噂で聞いたことがあったので、You Tubeで曲名検索したらまさかのヒット☆しっかりとアップロードされていた(≧▽≦)♪

 せっかくなので聴いていただこう、
今週の6曲目、近藤奈々で『つがざくら

 まあ、中学生としてはかなり出来上がってる歌唱ですわねぇ♪(⌒~⌒)♪

 あと、当然ながら、まだ芸能界でびうしていないので、クレジットは本名の「近藤奈々」である。

 なお、この「近藤奈々」は、けっこうなイジられネタとして一部では有名だったりもする。
 彼女は、中学卒業を機に上京して歌のレッスンと高校生活を両立すべく堀越高校の芸能コースに進学するが、そこでのクラスメートがKinKi Kidsの堂本剛だった。
 そんな間柄であったため、後に彼女がKinKi KidsがMCを務める『堂本兄弟』に出演した際、堂本剛からしきりに「近藤さん」を連発され、それから同番組に何度か出演するたび「近藤さん」呼ばわりが定着し、最終的には彼女自身のライヴでさえ「近藤さん」コールが起きるんだとか(≧▽≦)♪


 最後に、「のど自慢」が今や普通名詞と化している、そう先述したが、私の愛読書でもある新明解国語辞典 (第八版) でなにげに「のど自慢」を引いてみると……ないではないか、「のど自慢」が!( ゚Д゚)!

 まさか、もう「のど自慢」は死語なのかっっ!?(*´Д`)
……「のど自慢」で堂々としりとりをしたワタクシの立場はっっ!?

 焦りを覚えつつ、他の辞書も引いてみたら――

・歌う声のよさを自慢すること。また、その人。「素人―」(広辞苑)
・(1) 歌の上手なことを自慢すること。また、その人。(2) 歌唱力を競い合うコンクール。(大辞林)
・(1) 声のよさや歌のうまさを自慢にすること。また、その人。(2) 放送局などが催す歌唱コンクール。「町内―大会」(大辞泉)
・(1) 歌唱を自慢すること。また、その人。 (2) 歌唱力のコンクール。(新辞泉)

 明鏡国語辞典と新明解国語辞典以外の大手国語辞典には、「のど自慢」はまだまだ健在だった (安堵)。

 となると、むしろ明鏡と新明解が一体、いつの版から「のど自慢」を落としたのか、その経緯等も気になるところだ( ̄∀ ̄)♪

◇ ◇ ◇

 おっと、今宵ももうこんな時間だ。今日もなかなかスリリングなまでにギリギリchopよのぅ💦💦

 そんなこんなで、
明日も、なるべく多くの人が、
のどばかりではなく、いろんなトコを自慢して、過信にならない程度に自信に満ちた一日を過ごせますよう✨


■ おまけ

 今回の画像しりとり列車 (141両目) の前の車両です。タイトル「忘れ物」と右下のネタ画像で、なにこれ?て引っかかりを覚えた方がおられましたら、時間が許すような時にでも、覗いてみてやってください。


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