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視力検査                ――画像しりとりはじめました(#158)

(#157) 使いっ走り→「しり」→視力検査

(手前から)
てっぺんハゲ、

てっぺんハゲ、
てっぺんハゲ、


……えーと……これは……てっぺんハゲ?、OKあってる

最後は……んーと……ツルッパゲ!


――2.0にぃてんれいです

……っし!(o^-')b♪



……なんたる残酷な視力検査だ……(*´Д`)
せめて、最後のはツルッパゲやのうて「スキンヘッド」と言うてくれんか

と、ついつい、ハゲサイドに立ってものを言いたくなる
そうです、ワタクシ、スキンヘッドです\(^o^)/🎉

もともとはちゃんと人並みに生えてましたよ^m^……一応、念のために。
そうね、今宵は松平雅楽守がスキンヘッドになった経緯とそれにまつわる小話でも語るとしませうか――

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「松平くん、なんだねその頭は!!」

朝イチで、広めのフロア全体に怒号が飛んだ。
怒号の出元は、銀縁のメガネの奥の細い目を目いっぱい広げて、席に着こうとする私をにらみつけている。

部屋に入っていきなりだったのでやや面食らったが、私は、特にどうということもなく、事務的に答えた。

「だいぶ暖かくなりましたしね。涼しくていいですよ」

そう言って、空いている片手で素肌しかない頭頂部を軽く叩く。
特に力を入れたわけではないが、ペチン、と思いがけなくいい音がした。

「涼しいですよじゃない!どういうつもりだと聞いているんだ!」

「どういうつもりもこういうつもりも、別に理由なんてないですよ。うっとーしくなったから切っただけですが。
大体、みっともないから髪切れ、て言うてたの部長じゃないですかw」

一瞬、部長の顔にバツの悪そうな表情が浮かぶ。

そう。
事の発端は、現在、私の目の前で絶賛目くじら立てまくり中の事業部長が、持ち前のイヤミな口調でネチネチとケンカを売ってきたことが原因だ。

前日までの私の髪型は、そのままにしておけば一体どこの落ち武者やねん?と言いたくなるくらい伸ばし放題の長髪を頭の後ろで束ねて流すスタイル。
女性がやればかわいいポニーテールだが、三十過ぎのむさくるしいおっさんがやれば、怪しさ大爆発の単なるオタクか売れないストリートミュージシャンだ。

イメージ図 使用前

とはいえ、こんな落ち武者になるには、こちらにもそれなりの理由というものがある。

その年の2月、事業部に所属していた私は、本来の業務ではない人事関係の仕事に携わっていた。
人事部そこは、毎年1月から3月上旬くらいまでの期間、4月の定期異動に関する業務で鬼のような多忙を極める。
人事の範囲は北海道全体の事業所に及ぶので、勤務時間は誇張抜きで朝から晩まで、スタートは遅くても7時、終わるのは早くても23時といったところ、詰めの時期に入ると、0時てっぺん回るまでに帰宅できることはまずない。

そんな、猫の手どころか借りられるなら犬でも猿でもコアラでもいいから借りたいような激務を、うちの事業所は担当係長、補佐、そしてヒラ1名、という僅か3名で回している。
それだけでも十分クレイジーなのだが、よりにもよってそのヒラ1名が、人事部屋開設1週間前くらいに入院するという緊急事態が起きたのである。

当初は、係長と補佐が、2人でなんとかするよ、と意気込んでいたが、さすがに気合だけでなんとかなるような問題ではなかった。

そこで、入院した平田ヒラたさん (仮名) に年齢が近く、年度末のこの時期はわりかしヒマな事業部にいる私に白羽の矢がグッサシと刺さったのだ。
……ていうか、どちらかというと、私が自らその矢を掴んで自分の胸に刺してる部分も否めなかった。平田さん (仮名) は私にとってはちょっとした恩義のある先輩だったからだ。

まあ、いくらヒマだとはいっても、まったく仕事がないわけではない本来の事業部の仕事と、全く初めてで勝手の分からない人事の仕事とで、その年の2月3月は、それまでの人生の中でもなかなか味わうことのできないくらいハードな2ヶ月だった。
当然、悠長に髪を切りに行くヒマなんてあるわけがない。

運悪くというか、2月になったらヒマになるからそれまではいいか、と、本来なら髪を切りに行くタイミングの年末年始も横着して床屋に行かなかったので、人事の仕事のめどがつく3月半ばくらいには、トータルすれば5か月弱は床屋に行けてない計算になる。
それだけの期間ほったらかしになれば、普通の男子なら髪の毛は大抵落ち武者路線まっしぐらというものだ。

「髪を切るにも限度があるだろ!ヤクザじゃないんだから!」

銀縁メガネの事業部長は、語気を強めて吐き捨てるようにそう言うと、細身の身体を目いっぱい使って両手で机を叩いた。

この神経質なミスター中間管理職が私に対してネチネチとイヤミったらしく接するのも、結局は、事業部の私がどうして管理部の穴を埋めなければならないのだ、という縦割り行政の悪い発想に固執しているその延長線上にあるような気もする。

まあ、見てくれに無頓着な自分にも全く非がないか、といえばそんなことはないだろう。
3月に入ってから、長く伸びた髪がうっとうしくて苦肉の策で後ろで束ねてみたら意外と快適、あとはそのまま伸ばし放題。
ファッション的なこだわりではなく、言わば無精ひげの成れの果てみたいなモンなのだから、お世辞にも褒められた話でないのも確かだ。

だから、五月の大型連休をいい機会にして、バッサリいったのである。

実は、スキンヘッドにするのは人生初めてではない。
14歳の時に持病の関係で開頭手術を受けたことがあり、一時的にスキンヘッドになったことがある。その時のえもいわれぬ開放感も知っているので、どうせ切るならバッサリとスキンヘッドにすることも、そこに躊躇はなかったのだ。

イメージ 使用後

ただ、そんな事情は知らない銀縁メガネは、伸ばし放題のロン毛からスキンヘッドという一大転換を、むしろ彼の嫌味に対する当てつけ、そう受け取ったのかもしれない。

とはいえ、だ。
さすがにヤクザとは、いささか聞き捨てならないセリフではないか。そもそも、今時、スキンヘッドイコールヤクザてw 一体全体どこの時代のステロタイプやねん^m^……て話で。

こちらも大人げなくカチンときてしまい、事業部長の下へと一歩、二歩とにじり寄る。

「いやあ、おたくは活気があっていいですなあ」

不意に、少し離れたところから、かんらかんらと快活で大きな笑い声。
一触即発だった私と事業部長が仲良くそちらに視線を向けると、隣のセクションのデスクで管理部長が人の好い笑顔をこちらに向けている。

「やはり、事業部は活気がないとね。たまにはぶつかり合うのも良し。どうでしょう。私がレフェリー務めますか?」

いかにも中間管理職の役人といった外見の事業部長とは対照的に、管理部長は見るからに恰幅が良く、顔はいささかとぼけた感じだが、鷹揚な親分肌の人間で地声がデカい。

そんな管理部長が、いたずらっぽい笑顔を見せながら、座ったままこちらに身を乗り出さんとして軽くファイティングポーズをとっている。

今にもつかみ合いに発展しそうなピリついた雰囲気の私と事業部長は、完全に毒気を抜かれてしまった。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

スキンヘッド初日の朝のひと騒動は、管理部長の機転により暴発寸前で回避された。
が、その日を境に、事業部長はあからさまに私を無視するようになった。

新規の仕事は振らない。振るとしても、それは新卒1年目でもできるような雑用ばかり。
どうやら私は、三十路半ばで窓際族に就任したようである。
このテのポストは定年間際が相場と聞くから、ずいぶんとまあスピード出世したものだ。

まあ、このくらいのことはするか。
事業部長の陰湿な性格を考えたら、想像の範囲内ともいえる。

生真面目な人間は、このパターンでこられるとけっこう堪えるらしいが、生憎あいにくとこちとら、生まれてこの方、生真面目という言葉にはまるで縁がない。生真面目を演じることはできても、本質はブライアン……もとい、無頼漢なので、仕事を振られないならむしろラッキーなくらいだ。

そもそも、仕事なんてのは本来、与えられてやるものではない。
こちらから見つけてやるものだ。

もっとも、今、この上司の下では、どんな仕事を掘り起こしたところで認められることなどありえないので、できることといえば、とりあえず将来に向けて力を蓄えること。
この仕事についてもっと深く知るべきこと、学ばねばならないことなんて、探すまでもなく腐るほどあるのだから。せっかくフリーな時間をくれるというなら、その時間をその勉強に充てたらいい。それだけのことだ。

無論、その間、実績はゼロに等しいのだから、1年後の決算時期等で無能扱いされるのは必定だし、なんなら、それを理由に降格、減給、地方いなか異動バシルーラ、最悪クビが飛ぶ。

ま、それはそれで面白い。
別に命までとられるわけじゃないのだし( ̄∀ ̄)

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

オタクチックなロン毛のポニーテールから、(事業部長の言葉を借りるなら) ヤの字で始まる自由業者風スキンヘッドという一大イメチェンは、銀縁眼鏡の中間管理職には不評だったが、その一方で、周囲にはバカ受けだった。

私のデスクの対面に位置する新卒3年目の若い子などは、まるまる一週間は目が合うたびに笑いをこらえるのに必死。
面白いから、少し慣れた頃に、借り物の金髪ロン毛のウィッグをつけて登庁してみたら、死ぬほど笑い転げて一日中仕事にならなくなってしまったくらいだ。
すまん(・_・)。そこまでツボるとは思わなかったんだわ。

ただ、デメリットがまるっきりなかったわけではない。
私は、目の病気の影響で太陽光の下ではマトモに目が開けていられない。
そのため、日中は特殊な遮光ゴーグルを装着してあらゆる活動に臨んでいる。つまり、中身は別として、あくまでもその見てくれはこんな感じなのだ。

イメージ 使用後・改

私が所属するこの事業所は、良くも悪くも若手の活気あふれる場所だった。中途入社という体の私は、ポスト的にはヒラの一つ上ではあるが、下に部下を持たないという点で若手社員たちのグループに属することになっている。

この若手社員たちの親睦会が、これまた活動が活発で、何かあると、いや何事もなかったとしても、なんやかんやで理由をつけては、勤務終了後に飲み会を開催する連中なのだ。

しかも、何が凝ってるって、若手親睦会専用の職印までゴム印で作ってあったり、通常の仕事の稟議書と同じように親睦会の飲み会の開催&出欠の有無記載が回覧されるという小洒落たシステムまで確立していた。

このシステムにより、通常なら、業務終了近くなって、
「今日どうする?飲みに行く?」
「いいね♪ おーい、これから飲みに行くけど、行く人ー?」
とかいって参加者を募る必要が一切ない。その日に行われる飲み会&二次会の時間も場所も参加人数も、予め回覧済みなのだから。参加人数も分かってるから、店の予約もスムーズだ。

そして、飲み会は、ほとんど総ての場合において二次会へと流れ込み、その行先はほぼ100%カラオケボックスだった。まあ、娯楽の少ない田舎町の定番ではある。

通常毛、及び (短期間だが) ロン毛の頃は、普通に自分の好きな曲を歌わせてもらっていた。
が、この頭になってからは、アトランダムなタイミングで突然、爆風スランプが入れられる。
そして、私の前ににゅっとマイクが差し出され

「会長!出番です(笑)」

――問答無用だ。
ちなみに、私は中途入社でこの若手親睦会に入会時に最年長だったため、初日からニックネームは「会長」である。

最初のうちは、この「サプライズスランプ」は、1日にせいぜい1回か2回だった。それも一応、最大限気を遣ってか、誰もが知ってるような有名な曲――『Runner』や『旅人よ~The Longest Journey~』――を入れてくれていた。

ところが、それが次第にエスカレートしていくと、回数も増えるわ、曲はどんどんマニアックなものになっていくわ。

駄菓子菓子だがしかしっ!

こちらも遊び人としての矜持というものがある。
二度三度と「サプライズスランプ」を経たら、いずれはそういうこともあろうかと、爆風スランプのアルバムは総て中古で買い揃え、がっつりと聴き込んで予習済みよ( ̄∀ ̄)♪

そんなワケで、面白半分に入れた本人たちすら知らないようなアルバム収録のマイナー曲を入れられても無問題モウマンタイ、首尾よく歌いこなせた時には(無論、歌の上手いヘタは別問題である^m^)

「会長、すげぇーーーっ!!」
「ブラボー!!」
「なんで歌えるの、それ?(≧▽≦)(≧▽≦)」

――と、大盛り上がりになる。
それはそれで楽しいし、場が盛り上がってくれるのは何より嬉しいから、苦労して覚えた甲斐があるというものだが、その副産物として、私はいつしか職場でもごくごく普通に
「中野さん」
と呼ばれるようになっていた(・_・)。

「会長、下にお客さん来てます」
「中野さん、外線2番に電話です」
「中野会長、この稟議書なんですけど……」

ワシのアイデンティティ……どこ?(・_・)?

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

スキンヘッドにスッキリしてから一年が経った3月。
自分たちの事業所もまた異動の時期を迎える。

表立っては実績などゼロに等しい自分の処遇は、果たしてどうだろう。
減給は当然として、降格はどうだろうなぁ?そもそも、自分より下のポストなんて一つしかないしw 地方異動いなかにバシルーラといっても、ぶっちゃけ、この事業所が北海道で一二を争うど田舎なので、どこへ異動とばされても、それは栄転ルーラだ。

そう考えたら、自分を苦しめようと考えるなら、ま、妥当な線は、やはり解雇ザラキってトコか^m^

あれこれとそんな思いを巡らせていたが、出された異動内示はあまりにも意外なものだった。

事業部 松平雅楽守 4月1日付けで当事業所 管理部勤務を命ず

事業部長から追い出されたのか、管理部長が拾ってくれたのか、あるいは渡りに船で両方だったのか。
舞台裏の思惑はともかく、個人的には最高の人事となったのだ。

形の上では、例の入院してた平田さん (仮名) の術後の状態が思わしくなく、大きな病院のある彼の地元への異動があったので、その後釜としての局内異動ということだ。

「よろしく頼むぞ」

あまりにも意外すぎる人事に、まだ少しぼーってしている私の背中を、管理部長が割かし雑に叩き、豪放磊落なガハハ笑いで迎え入れてくれた。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

管理部に移って2年、ありていに言えば私は水を得た魚だった。
干されていた時間に費やしていた勉強も役に立ったし、事業部兼任で目を回しながら悪戦苦闘した人事の経験も勿論役に立っている。

その目覚ましい働きは、無論、私一人の力ではない。
私の仕事をサポートしてくれる同僚や、的確な指示と指針を与えてくれる直属の上司、そして何より、失敗を恐れずとにかくやれ、それで何か問題があればケツは自分が拭く、という管理部長の肝の座った姿勢が、暴れ馬のような私のブライアンエンジンを最大限に発揮させてくれたのだ。

そうして仕事にプライベートに充実した2年が過ぎ、悲しい別れの時が来た。
敬愛する管理部長が定年を迎える。

送別会は盛大に行われた。
管理部だけでなく事業部の方からも慕われていた管理部長のその人柄を示すように、全体の送別会の後の二次会も、誰彼ともなく自然と合同でやろうということになっていた。

仕切りは、もちろん我々若手親睦会だ。
毎日のように飲み会&二次会、三次会を開催してきたのは、まさにこの日のためにある(?)。

地元ではそこそこトップクラスといっていいホテルの1階大ホールを貸し切りにして、事業所のスタッフほぼ全員集合の、まさに一大送別二次会w が開催されることとなった。

総合プロデュースは若手親睦会の会長である私だが、細かい部分については私の直属の部下で、かつての私のようにブライアン(笑)で、しかしながらフッ軽でよく気のつく木葉こっぱ(仮名)に任せてある。
全身全霊のもてなしで管理部長の恩に報いたい。
個人的な思いはまた一入ひとしおだった。

人数はやたら多かったが体裁はあくまで二次会。
さらには管理部長のたっての希望で仰々しくやるな、とにかくざっくばらんに楽しくやれ、とのことだったので、余分な司会進行などほぼなっしんぐにして、会はスタートから一分で「それではしばらくご歓談ください」モードに突入していた。

大きなホールのそこかしこで笑い声が絶えない。
今日ばかりは、かつて高校で三年間、体育館のステージ委員を務めていた裏方に戻り、私は大ホール全体が見渡せる正面ステージの端っこに陣取って、その成り行きを見守っていた。

不意に、ステージ両脇に設置されているスピーカーから大音量の音楽。
中盤の余興の定番、カラオケだ。
そして、聴き馴染みのあるイントロ、そう、この日が来るまで過去何回、いや何十回歌わせられたことか。

爆風スランプ。

私は、誰に言われることなく、ごく自然にステージ前に設置されているマイク付きのモニターブースへとゆっくりと歩を進める。

ホール全体が少しざわめいた。
その雰囲気に少し違和感を覚えたが、かまわずに歩を進める。
若手の親睦会の間では私の爆風スランプはもはや定番中の定番だが、それ以外の職員の間では初見なのだろうから、私のこの風貌と爆風スランプというあまりにもマッチしすぎた取り合わせにザワついてるのだろう。

そんな会場のざわつきを半ば心地良く感じつつ、頃合いで伏し目がちに足下に落としていた視線を上げる――と、そこにはなぜか管理部長がいて、私と思いっきり目が合った。
部長は、マイクを持ってもう準備万端だ。

しまった――

瞬時にして私は悟った。
これは、木葉が私に先陣を切って場を温めろという意味の爆風スランプではなく、ごくごく単純に、管理部長がリクエストした持ち歌なのだ。
そら、会場ざわつくわ💦💦

「し、失礼しました」

踵を返し、脱兎のごとくステージ横へハケようとする私を、管理部長の、これまでに見たこともないような俊敏にして華麗な動きががっちりと止めた。その顔にはいたずらっ子のような満面の笑み。

「歌うぞ」

ええーーーっ!( ゚Д゚)!

こうして、世にも奇妙な爆風スランプの即席デュオが結成された。

Aメロを交替交替で歌い、Bメロとサビを二人で歌う。即席にしては、まるで練習を積み重ねてきたかのような阿吽の呼吸だった。
強いて言うなら、サビのところくらいは私がハモリパートでも歌えたのならよりいっそう盛り上がったのだろうが、残念ながら自分にはそんな音楽的素養は一切ないから、そこは普通にユニゾン。

これまでの人生でもっとも緊張した4分間のパフォーマンスがどうにかこうにか無事に終了した。てか、ラスサビなんか結局、全部私が歌って、部長は横でクラップにハンズアップだ。ノリノリで楽しそうなのはけっこうなのだが、飛び入りが主役より多く歌ってどうする!!( ゚Д゚)!

歌い終わり、会場割れんばかりの拍手と、一部、鋭く刺すような銀縁メガネ越しの視線を浴びながら、私の全身は、毛穴という毛穴から汗が噴き出しているような錯覚に襲われていた。

イメージ 心の中で中央の方に銀縁メガネを装着してみてください。

鳴りやまぬ拍手の中、脱力したようにステージのカラオケブースにもたれかかっている私の肩を抱くようにして、管理部長が小さな声で囁いた。

「おまえさんのおかげで、最後の2年が一番楽しかったよ。ありがとうな」

私は、毛穴以外で生き残っている二つの穴からも大量に水分を放出することになってしまった。嗚咽しないように堪えるのが精いっぱいで、言わねばならない肝腎な言葉が何ひとつ口にできない。

お礼を言わなければならないのはこちらの方です
本当に、本当に、ありがとうございました。

管理部長は、無言のまま耐えているだらしない部下の肩を、大きな心で包むように二度、三度と優しく叩いた。
もう何も言わなくていい。言わなくても分かるから――。
そう受け取ったのは私の都合の良い解釈だろうか。

ただ、ひとつだけ、たったひとつだけ、これだけはどうしても言っておきたい。

十八番おはこが爆風スランプの涙2って、さすがにそれは若すぎるだろ、部長(・_・)


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

今日の〆の一曲は、そんなワケで、この曲――
爆風スランプで『涙$${^2}$$ (LOVEヴァージョン)

ま、普通にいい曲なんよね( ̄∀ ̄)。
個人的にはラスサビの歌詞
海よ空よ 雲よ 月よ星よ
が一番好きなたたみかけなんだが、この時ばっかりは2番のBメロの

さよなら あなたに 出会えて よかった

が、本格的にヤバかった。
ここで、レコード大賞受賞者お約束の号泣モードに移行しないで歌いきれたのは、今でも奇跡だと思っている(^^ゞ

――ていうかさあ、今さらだけど、今回のタイトルって「視力検査」よな。ランドルト環の一つも出てこないけど( ̄∀ ̄)


おっと、今宵ももうこんな時間だ。
「手術」の時よりはちょっとだけ(10分くらいw) 余裕があったのと、アップロードすべき曲が既にこれしかない一択だったのとで、〆の一曲まで入れられたのは良かったか( ̄o ̄)

でも、相変わらず行き当たりばったりのテキトーな書き殴りだわ…(*´Д`)

そんなこんなで、
明日も、なるべく多くの人が、
受けた恩は忘れずに、たとえその人に返せなくてもいいから、その分、他の人にしてあげられる、そんな優しさのリレーができる一日でありますよう✨



■ おまけ

今回の画像しりとり列車 (158両目) の前の車両です。タイトル「使いっ走り」と右下のネタ画像で、なにこれ?て引っかかりを覚えた方がおられましたら、時間が許すような時にでも、覗いてみてやってください。


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X日間やってみた

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