未経験への転職4ヶ月を振り返って

ご無沙汰しております、ゆーたろーです。日頃Twitterなどでご報告させて頂いておりますが、約7年間続けた研究職を退職し、今年の1月から外資系製薬企業のメディカル部門で新しいキャリアを始めました。転職を決断した際のnoteはこちらで、今回のnoteはその続編という位置づけになります。まだお読みでない方はコチラを先に読むと内容が分かりやすいかと思います。

転職理由を端的に纏めると以下の4点で、「1.英語を使う機会の少なさ」「2.グローバルとのやり取りの少なさ」「3.必ずしも会社に居なくても出来る仕事」「4.修士卒研究職の市場価値」でした。これらについて、転職4ヶ月経過しての感想を纏めます。

1-1 英語を使う機会の少なさ

前職では英国駐在の経験がありましたが、帰国後は英語を話す機会はほぼ皆無と言っても過言ではありませんでした。一方で、現職は外資系企業なので英語でのコミュニケーション比率が格段に増えています。あくまで日本法人であり上司や同僚とは日本語で話すものの、ミーティングおよびメールでの英語と日本語の比率は50:50ぐらいです。

入社前は100%英語でのコミュニケーションを望んでいましたが、今の率直な感想としては50%で十分お腹いっぱいです。というのも、同じ製薬業界と言えども未経験の職種であるため、背景知識やVocaburaryが圧倒的に不足しています。日本語で言われても分からない内容も多く、毎日必死に調べる日々です(最近は少しずつ知識が増えてきたのでマシにはなりましたが)。

ただし、外資系企業と言えど全員ネイティブレベルの英語力かと思いきや、現職においてはそこまでのレベルではありません。仕事だけで英語力が上がるほど甘くはなく、引き続き自分で英語学習を続ける必要性を痛感しております。

1-2 グローバルとのやり取りの少なさ

1の内容と重複しますが、前職とは違って現職では週に2-3回程度グローバルチームとの会議があります。それ以外にも、チャットでやり取りするなどしており、この点についても期待した通りの転職となりました。

1-3 必ずしも会社に居なくても出来る仕事

前職では、在宅勤務の制度はあるものの、現実的にはほとんど認められていませんでした。一方で現職では、今は新型コロナの影響により丸2ヶ月以上完全在宅勤務状態ですが、新型コロナに関係なく月の半分は在宅勤務が認められています。また、グローバルとの時差に対応するため、自宅にパソコンを持ち帰り仕事をすることも十分可能です(というか、100%自宅に持ち帰っています)。そのため、この点においても期待通りの転職となりました。

1-4 修士卒研究職の市場価値

こちらの修士卒研究職の市場価値については、前回のnoteを先にお読み頂いた方が分かり良いと思います。

簡単に纏めると、『「市場価値 = 専門領域 x 肩書き x 実績」と定義した場合に、自分の専門領域、修士卒という肩書、基本的にpublicationしない会社方針のため外部に提示可能な実績はほぼゼロ、という状態で市場価値は低い。さらに、このまま仕事を続けても市場価値を高めるのは難しいという判断に至ったため、転職という道を選択しました。』という内容でした。現職に関して言えば、専門領域、肩書、実績のいずれにおいても結果を出せる可能性が十分にあります 。会社の方針やタイミングなど運の要素も多々ありますが、自分の努力次第で市場価値を高められる期待感があります。

ただ未経験へ転職なので、当然ながら現時点では市場価値はゼロです。ドラクエ3の転職と同じで一旦レベル1です。いかに早く成果を出せるか。年齢的にも、担当業務的にも、おそらく3年以内に十分な成果を出すことが必須です。それができなければ、今の会社にしがみつく以外の選択肢がなくなるように思います。外資系企業で会社にしがみつく選択はあまりにもハイリスクです。

2 転職して感じたこと

今回の転職が成功なのか失敗なのか。それは数年後に振り返って初めて分かると思いますが、現時点の率直な感想としては本当に良い転職ができたと思います。転職組の多い部署なので転職してきた私の苦労を十分に分かってくれます。最終的に転職を決めた理由の1つが「この上司と仕事がしたい」だったのですが、自分の目に狂いはなかったと断言できます。そして何より、研究職の頃以上に今の仕事は楽しいですし、自分には合っているように思います。

ただ一方で、未経験への転職なので本当に分からないことだらけです。転職当初は「分からなくて楽しい」だったのですが、次第に「分からなさ過ぎて辛い」に感じる時もありました。

3 転職を考える皆さんへ

最後に、僭越ながら転職を考える皆さんへ、この転職活動を通して感じたことを纏めます。言いたいことは2つあって、1.「転職する理由」は深く心に刻み込む、2.転職以外の方法は無いのか(社内異動では達成できないのか)を考えること、です。

3-1 「転職する理由」は深く心に刻み込む

転職活動は本当に孤独な戦いです。家族、友人、同僚、転職エージェントなどあなたの話を聞いてくれる人はいるかもしれません。しかし、あなたと同じだけ状況を理解した上で判断できる人は、あなた以外には存在しません。家族は環境の変化を嫌ってネガティブに言うかもしれない、同僚はあなたがいないことで仕事が回らなくなることを懸念して引き止めるかもしれない、転職エージェントは報酬目的であなたに転職を勧めているかもしれない。あなたは答えの無い迷路を孤独に手探りで進むことになります。収入、待遇、業務内容など種々の条件について絶対に悩みます。転職活動中も内定取得後も退職交渉中もひたすら悩むことになります。そんな中、あなたの心を支えるものは「転職活動を始めた理由」です。その選択は、あなたの転職理由を満たすのか。目先の条件に目をくらますことなく、この問いを繰り返し自問し続けるのです。複数の条件を比較して "総合的に" 決定したくなる気持ちも十分に分かります。しかし、それではいつまで経っても決断できない上に、「やっぱりあっちの方が良かった」と後悔する可能性があります。「転職活動を始めた理由」だけは絶対に譲ってはいけないのです。

3-2 転職以外の方法では達成できないのか、を考える

3-1で考えた転職理由ですが、それは本当に転職でなければ達成できないのか。新しい仕事にチャレンジしたい、英語を使う業務を担当したい、など理由は各々あるはずですが、それは例えば自部署での業務変更や、社内異動などの選択肢は考えられないでしょうか。転職が一般化しつつある昨今ではありますが、正直な話を言えば、今までお世話になった会社の方々に退職の意思を伝えるのは本当に辛い。もちろん退職してからも繋がっている同期や同僚はいますが「一緒に仕事をする」ことは出来ません。同じ目標に向かって、あーでもないこーでもないと一緒に議論することは出来ません。だから安易な一時の感情で退職を決めると後悔すると思います。それを分かった上でも、転職しなければならない理由があるならば誰も止めないはず。自分を信じて突き進んでください。

少し長い文章になりましたが、いかがでしたでしょうか?自分の転職経験が誰か (特に修士卒研究職の方々) にとって参考になれば大変幸いです。もしコメントや相談などありましたらいつでもDMお待ちしております。

転職も落ち着いたので、しばらくはどんなツイートをするか試行錯誤中ですが、日々の仕事を通じて感じたことや英語学習について発信できればと考えております。ご興味をお持ち頂けましたらフォローして頂けますと今後の励みになります。

ゆーたろー


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