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問診でやってはいけない3大間違い【治療院 接骨院】

「医者も問診でめちゃくちゃ注意していることです」
今回は問診でやってはいけない3大間違いをお届けします。


私は、柔道整復師さんや整体師さんなど治療院を開業されている人や病院で働かれている治療家さん向けに講座などもやっております。
その中で、受講生の方々から
「医師が考えていること、やっていることを知れるのは非常に大きな意味があるし、大変参考になる」
と言っていただいています。

治療家さんと医師では少し事情が違うため、まったく同じである必要はないと思います。
しかし、違うからこそ学べることがあるとも思っていて、治療家さんからも多くのことを学びながら講座をやっています。

特に「患者さんにどのように症状を話してもらい、どのように聞いていくか」ということが、多くの方の注目ポイントになっています。

今回の内容は、僕の15年の医師経験の中で
「特にやりがちだけど、やってはいけないTOP3」
をお届けします。

これを押さえるだけで、治療のクオリティアップと患者さんの信頼アップに繋がるでしょう。

第3位 目を見ない 

これは僕の反省点です。
僕はこのような活動をやっていますが、人見知りでコミュニケーションが苦手です。
人の目を見て話すのも得意ではありません。
治療家さんの中にはそういう人も少なくないようです。

さらに病院では電子カルテですから、
画面に打ち込みながら問診をする必要があります。
そのため、なかなか目を見る時間が取れません。

僕が講座の受講生にお伝えしていることは
「治療家さんもしっかりカルテを書きましょう!」です。

その場1回きりの、ありもしないゴッドハンド手技で治した気になる治療家さんには、なってほしくありません。
改善するためのスタートとして、しっかり記録することだとお伝えしています。
しかし、カルテを書くことに集中しすぎると、患者さんの目を見ることはできないですよね。

ですから「まず最初にしっかり目を見て挨拶をすること」を意識しています。
信頼関係はめちゃくちゃ大事で、これがないと治療できません。
そうは言いながら、私も以前は「目を見ない・・」と患者さんに指摘されて凹んだことから意識するようになりました。
日々、患者さんから教わることばかりです。

第2位 患者さんに自由に話してもらう 

「え?なんでそれが間違いなの?」と思われたかもしれません。
問診は、医療面接とも言います。
ここで用いられる質問形式には、
「Open-ended-Question」と「closed question」があります。

質問に対して自由に回答してもらうものが「Open-ended-Question」です。
それに対して「はい」「いいえ」で答えていただくものを「closed question」といいます。
「closed question」ばかりをしていると、誘導尋問のような問診になったり患者さんが話したいことを話せなかったりします。

ですから「今日はどうなさいました?」に代表される「open-ended-question」を中心にすることが基本だと言われており、これには僕も同意です。

しかし、そればかりでは、患者さんも何を話して良いのか迷ってしまうことがあります。
また、患者さんが一生懸命話しても、その内容が治療に関連している内容かどうかの判断がつかず、話がまとまらないこともあります。
結果として、多くの時間がかかってしまい、効率的ではありません。

もちろん、時間をたくさんとって、患者さんに自由に話してもらい、じっくり傾聴することが一番良いと思います。
特に、精神科のカウンセリングなどは、このようなアプローチが取られることがあるかもしれません。

しかし、こちらは治療のプロとして必要な情報を効率よく引き出すスキルが要求されます。
ですから、上手に話を切るスキルも必要です。

話を切ったり食い気味で別の質問をすることを上手にやらなければ、患者さんの気分を害します。
「笑顔で話す」
「感謝の言葉を使う」
「声色を工夫する」など
常に質が高いコミュニケーションの中で、効率的に情報を引き出すという意識が大切です。そして、話の主導権を患者さんに完全には渡さないことも必要になるでしょう。

第1位 レッドフラッグサインを見逃す 

レッドフラッグサインだけは、見逃してはならないといつも思っています。
レッドフラッグサインとは、重大な病気や精密検査などを要する病気の可能性があるサインのことです。
問診では常にこれを意識する必要があります。

レッドフラッグを意識から外したら絶対にいけないと思ったのが、もう10年近く前の話です。
40歳代の男性が外来に腰痛でいらっしゃいました。

通常だと、まず軽くお話を聞いて、レントゲンを撮ってもらって・・・と順番で診療していましたが、その男性は診察室に入るやいなや汗を掻いて本当にツラそうでした。
ギックリ腰も相当にツラそうにして入ってこられましたが、それとはだいぶ違いました。
一言で言えば「ただごとではない感じ」です。
このような言語化しにくい重症感は、医療面接の場でもとても大事にされていて「第一印象」と表現します。

第一印象が非常に重要

第一印象は、診察室や治療院に入ってきたときの患者さんの様子ですね。
このときに「あれ?」「ん?」と感じられること、そして、感じた違和感を重要視することがとても大事です。

安易に「気のせいかな」とやり過ごしてはいけません。
患者さんは自ら「重大な病気が隠れているかも知れません!」と言ってはくれないからです。
当たり前ですよね。
患者さんは、ただの腰痛や肩こりと思って来ているわけですから。

レッドフラッグサインに気づくためには

レッドフラッグに気付く最初の一歩は
「第一印象に気付くこと」
「それを重要視すること」
これがしっかり頭に入っているかが大切です。

そして、疑わしきは罰するの精神でやっていく必要があります。
治療家として痛い目にあってからレッドフラッグの重要性を学ぶのでは遅いのです。
なぜなら、その時点で患者さんが犠牲となっているからです。
レッドフラッグサインは、絶対に頭に入れてから治療しましょう。

まとめ|本日の一言

問診で外してはいけないのは
「目線」
「話の主導権」
「レッドフラッグの意識」
この3つが重要です。

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