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蜘蛛の巣

人の少ない神社へ参拝した時のこと、鳥居の間をくぐったら蜘蛛の巣に引っかかりました。蜘蛛の巣とはいっても、大きなネットのようなものではなく、作りかけの蜘蛛の糸が数本張り巡らされただけのもの。それでも顔にかかれば、なかなかとれず、鳥居を迂回するようにして行きました。

廃屋、森の奥、掃除をしていない部屋にかかるもの。なかには毒のある蜘蛛もいます。

蜘蛛と蜘蛛の巣に対する印象は悪いもので、小さい頃は嫌で仕方ありませんでした。

それが小学校に入学して、数年が経ったころ、学校の国語の教科書で蜘蛛の巣を美しいといったような詩を読みました。しかも蜘蛛の糸はとても丈夫。

木々の間に張られた蜘蛛の巣に、雨粒が落ち、空が晴れたら水滴に虹色の光が宿ります。どんな詩だったかはもうすっかり忘れています。ですが、詩を朗読し先生の説明を聞くうちに、蜘蛛の巣も悪くないものだと思うようになりました。

だからといって、蜘蛛や蜘蛛の巣が好きになったわけではありません。

洗濯ものを干すときの、物干しざおにも巣を張っているので油断なりませんね。

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