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走り梅雨(はしりつゆ)

5月も終わりに近づき、6月がやってきます。地方によって違いはありますが、6月には日本各地で梅雨入りするでしょう。ほどよく降って、太陽の輝く夏を前に大地が潤うことを願います。

本格的な梅雨を前に、雨が降って天気がぐずつくことを「走り梅雨」と言うらしいです。「梅雨の走り」とも言うそうですが、梅雨の到来が近いことを知らせています。

昨日まで暑さに唸っていた天気は、一転して涼しい風が吹く1日となりました。風が強く雲が流れ、雨が降っています。夜から降るはずの雨がお昼過ぎから、降っては止んで、止んでは降ってを繰り返しています。

一気に涼しくなったことで、身体が軽くなりました。私は暑さに弱く暑ければ早く涼しい秋へと思うくせに、夏の雰囲気が好きです。生き物がわっとにぎやかに生命を謳歌しようとしているからかもしれません。昼間だけでなく夜も騒々しい。もう勘弁してほしいと思う蚊の襲来も、夏の季節のものだと思うと心の底ではほんのり楽しんでいたりもします。

緑の田がゆっくり金色に変わる頃、夏の暑さにやれやれと思い、実りの秋を喜びつつ寂しさを思います。桜の花が散ってしまった時の寂しさに似て、もうこりごりと思いながら夏の嬉しかった情景を思い浮かべます。

夏を先取りしたような数日間、本格的な夏の予行演習だったかもしれません。


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