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結婚という制度は機能不全を起こしつつあるのではないかという話

結婚という制度は機能不全を起こしつつあるのではないかという話

現行法制化における「結婚」という制度は、機能不全を起こしつつあるのではないかという話です。

なお、私は法律のプロではありませんので、誤りなどありましたらこっそりご指摘いただけると嬉しいです。

憲法における結婚の定義日本国憲法第二十四条に、結婚は次のように定義されています。

婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならな

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北条政子のあの名スピーチを考える

北条政子のあの名スピーチを考える

承久の乱では「尼将軍」こと北条政子の名スピーチが武士たちを動かして鎌倉幕府を守ったとされています。

北条政子のスピーチの、どこがどう凄かったのかという話です。

イベント概要まずおさらいをしておきますと、承久の乱は

1221年(承久3)後鳥羽上皇らが鎌倉幕府打倒の兵を挙げたが、執権北条義時を中心とする幕府軍に鎮圧された事件

というものです。
結果的には1か月ほどで収束したため、後鳥羽上皇の無

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隗より始めよにまつわる勘違い

隗より始めよにまつわる勘違い

「まず隗(かい)より始めよ」

ということわざがあります。

「物事は言い出した奴が率先してやれ」

という使われ方をするケースが多いようですが、もともとはこんなやり取りから生まれた言葉です。

ある日、人材不足に悩む王様が街に住む隗という賢人を招いて問いました。

「隗さん、なかなか優秀な人材が集まってこないんだけど、どうしたらいいと思う?」
「でしたらこの私を雇って、先生と呼んで敬って、立派な

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ランチ&ボードゲーム会に参加してきました

ランチ&ボードゲーム会に参加してきました

少し前の話になりますが、美味しいランチをいただいてきました。

野菜がおいしい。

パスタも美味しい。
3種類から選べて、私はボロネーゼをいただきました。お肉!

そしてデザート。
6種類の中から3個選べます。マイベストは左端、いちじくのジェラート。

お腹がいっぱいになった後は、ボードゲームを体験。
参加者全員で協力し合いながらチップを集めていく過程でチームプレイの大切さを学ぶ……みたいな感じの

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学力は同じでも志望校合格率に10%の差が生まれる理由

学力は同じでも志望校合格率に10%の差が生まれる理由

進学塾の先生に聞いた話なのですが、同じ偏差値50でも

A集団「偏差値60の学校が第一志望」
B集団「偏差値50の学校が第一志望」

という二つの集団が偏差値50(つまり実力相応)の学校に合格した割合を見たところ、A集団の方が10%くらい高かったのだそうです。

届かない目標を追い続けると、常に全力疾走せざるを得ない。
分相応の目標だと、どうしても緩みが出る。
その辺りが合格率の差に表れているとい

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コミュニケーションが苦手なのではなく、不特定多数とのコミュニケーションが苦手

コミュニケーションが苦手なのではなく、不特定多数とのコミュニケーションが苦手

「最近入社した若い子は、人とコミュニケーションを取りたがらない子でねえ」

ある経営者がこんなことを言っていました。

「だから、あまりコミュニケーションが求められない部署に配置したんだよ。無理強いしてもお互い不幸になるだけだし」

適材適所……っぽいけれど、果たして彼は本当にコミュニケーションを取りたがらない子なのだろうか?
単に不特定多数とのコミュニケーションが苦手なだけで、仲良くなった人とは

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職能資格制度と官位相当制

職能資格制度と官位相当制

古代の日本は国の制度を整えるにあたって中国から多くのものを取り入れましたが、人事制度もその一つでした。

役人の地位を位階(ランク)と官職(役割)で表すというシステムで、たとえば

正二位・内大臣

従五位下・治部少輔

といった具合で、ランクと役割が一目瞭然という便利なものでした。
(前半が位階で、後半が官職)

しかしこの人事制度、運用面では日中で大きな違いがありました。

中国は官職に位階が

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三つの資産の増やし方

三つの資産の増やし方

子供スクール「オルタ」で、子供たち(および保護者の皆様)向けにお話しするために作っていた資料なのですが、社会人向けにも役立つよ! というご指摘をいただいたので、ちょっとアレンジしてご紹介したいと思います。

まずは基本の図がこちらです。

要するに、お金、能力、人間関係の三つは、たぶんたくさん持っていた方が幸せだと思いますので、これらをいかにして増やすかを考えましょうねという話です。

なお、金融

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年長者を無条件に敬う社会は終わっている

年長者を無条件に敬う社会は終わっている

儒教においては「年長者を敬うべし」というのがその思想における大きな柱となって、これは現代日本人の考え方にも大きな影響を与えています。

年長者サイドにしてみたら「無条件に敬ってもらえる」のでとてもありがたい教えである一方で、若手サイドからは少なからず

「はあ? なんで年上ってだけで敬わなきゃなんねえの?」

という声が聞こえてきそうですが、この教えが成立した当時は年上であることが敬うべき理由にな

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苦労することを目的にしたがる人たちへ

苦労することを目的にしたがる人たちへ

「あの時はめっちゃ苦労した。しかしその苦労の中で身に着けたあれやこれやが、今はとても役に立っている」

みたいな話。

苦労して身に着けたノウハウが、ものすごく有意義なものであることを否定するつもりはありません。
しかしその苦労、本当に必要なものだったんですか? というのが今回の主旨です。

ある人の挑戦「こんなイベントをやります」という文章を考えている人がいました。
彼は色んな人の意見を聞いて、

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仕事算の誤謬

仕事算の誤謬

ある仕事を、Aさんが一人でやると10日、Bさんが一人でやると15日かかります。
AさんとBさんが一緒にやったら、何日で終わるでしょうか?

という問題。

小学校高学年の算数で解ける問題で、解答の一例としては

全体の仕事量を30と仮定する。
30の仕事を終えるのに、Aは10日かかるので1日あたりの仕事量は3、Bは15日かかるので2ということが分かる。
二人でやる場合、1日あたりの仕事量は3+2=

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人を雇うということについての温度感

人を雇うということについての温度感

「人を雇うということは、その人の人生を背負うということ。一生面倒を見るくらいの覚悟でいる。たとえ会社が潰れても、その人を路頭に迷わせるようなことはしない」

とある中小企業の経営者(60代)が、ある時こんなことを仰いました。

素晴らしい覚悟だと思う反面、私の感覚とはずいぶん違うなーと思ったのです。

会社員時代の感覚私は大学を出てから10年ほど、会社勤めをしていました。

明確に意識こそしていま

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生きる目的なんて一つしかない

生きる目的なんて一つしかない

生きる目的は何か?

みたいなことを問いかけたり考えたりすることは多いと思います。
大いに考えれば良いと思うんですが、もし生きる目的が何か分からずに落ち込んだり悩んだりしているのなら、そんなのやめときましょうよ。
生きる目的なんて一つしかないんだから、というのが今回の主旨です。

生きる目的は、生きることである結論から言いますと、生きる目的は、生きることそのものです。

志とか、使命とか、自己実現

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リーダーシップという技術

リーダーシップという技術

「あの人はリーダーシップがある」
「自分はリーダーシップがないから、このポジションは向いていない」

等々、「リーダーシップ」という単語が使われる機会は多々ありますが、そもそもリーダーシップって何なのでしょうか。

早くもゲシュタルト崩壊を起こしかけてきましたが、リーダーシップに関しては昔から様々な研究がされていて様々な定義がされていますが、個人的には

周りの人たちに「あの人について行きたい」と

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