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2017年11月の記事一覧

誰もが加害者になりうると思っていたほうがいい

誰もが加害者になりうると思っていたほうがいい

「職場のお局様に目ぇつけられちゃってー」
若かりしころ、そんな話を女友達から聞くことが時々あった。
中堅などと言われるようになると、さすがにこんな話は同年代の女子からは聞かなくなった。
だけど、30代になると、今度は男友達からそんな話をされることが多くなった。彼らの場合は、お局様ではなくて、部長や課長など直属の上司から目をつけられるらしい。

お局様と部課長が誰かを目の敵にする。両者のその内容は同

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「私」のいないコンテンツ

「私」のいないコンテンツ

先だって、あるドキュメンタリー映画を観た。
夢を叶えようとする女の子を追う内容の映画だったが、途中からその映画の監督が登場してきた。
監督が映像の中に登場するだけでなく、彼女をサポートし始めちゃうところも、ちょっと変わっているなと思った。

子供のころ、「生きもの地球紀行」みたいな番組を観ていて、もどかしい思いをした覚えがある。
シマウマさんがチーターみたいな肉食動物に追っかけられているところを人

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がんになったらうつ病が治った

がんになったらうつ病が治った

周年記念を覚えておく習慣がないので、あの日から今年で何年たつのかがあやふやだ。8年? もしや9年?
あのときあそこで誕生日を迎えたけど、何歳だったっけ。大台をあそこで迎えたんだか、それとも大台の一歩手前だったのか。

うちにはかわいい白黒のオス猫がいるが、そんな愛猫の年齢もクリニックの診察カードをいちいち確認しなければわからないし、彼の誕生日(拾われっ仔なので、適当に決めた)も、毎年もれなく忘れる

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好き嫌いがなくてエライ、のかな

好き嫌いがなくてエライ、のかな

「ほら、食べてごらんよ」
意地悪な姉が、わたしに刺し身を無理やり食べさせようとする。

母方の祖父母は、房総半島で隠居生活を送っていた。祖父も祖母も生粋の東京っ子だが、とくに祖父は憧れの田舎暮らしが楽しかったようだ。
わたしたちが遊びに行くといえば、祖父は張り切って市場に自転車を走らせて新鮮な魚をまるごと買ってきては、自らさばいて刺し身にしてふるまってくれた。

3〜4歳だったわたしは、なぜか

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いまどきの若いもんは……

いまどきの若いもんは……

「まったく、いまどきの若いもんは……」
というセリフは、かつては中高年の常套句だった。
自分が若かりし頃、面と向かってそう言われたことはないが、そう思われたことはあるんだろう。

今はこういうセリフを若者本人に向かって言うことは、すなわち老害であるという風潮がいきわたって、堂々と言う人はあまり見かけなくなった。
でも、内心そう思っているひとはいると思う。わたしだってそう思うもん。いまどきの若い

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「ジャッジしない」とはなんと窮屈なことか

「ジャッジしない」とはなんと窮屈なことか

いいの悪いのと決めつけちゃいけないよ、ってな話はよく見聞きします。
そういうことを言う人を、実際に目の当たりにしたこともあります。

いや、まあ、確かにいい考えだとは思うんだけどね。
「それよくない!」
なんてわたしが言っているそばから、
「いい悪いはないんですよ」
なんて仙人みたいな目をして言われても、結局いい悪いを決めつけてることになるんじゃないの? っておもてしまいます。

わたしが理解して

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