もう大人なのに「自分らしくいたい」って、何だろう。

10代20代前半で探し回る自分らしさと、社会に出てから不意に頭に浮かぶ自分らしさの意味はまるで違う。

ある程度大人になってから自分らしさに悩んだ時、それは大体現状に満足していない場合だろう。仕事に疲れたり、私生活が退屈であったり、何となく将来の顛末が見えてしまった気になった時に思う。自分らしく生きなきゃ後悔する。自分らしくしたい。で、自分って何だ。どうやったら自分らしくいられるんだ。

大人になってからの自分探しは、難航しやすい。なりたい自分があったなら、とっくにその方角に走り出していたはずだし。他人より優れた才能や技術があったとしたら、こんなに長い間誰も見つけてくれない筈がない。探した先には、

退屈で怠惰で、こだわりだけが強くなった自分が、ただそこに突っ立っているだけだ。

目に入っているのに、(いや、そういうことじゃなくて)と無視をする。無視をし続けて、都合のいい部分だけを自分らしさとして切り取り、果てしなく傲慢になっていく。それか、打ちのめされて無気力にへたり込んで死ぬ。


どちらも嫌だ、と思うならどうすれば良いのか。


まずは現状把握だ。しかも、とても簡単なところから。

自分は健康か。

太ってはいないか、痩せすぎてはいないか。容姿が小汚くないか。

睡眠は足りているか、筋力は衰えていないか。飯を食うたび酒を飲むたび煙草を吸うたび、毎回しっかり味がして美味しいか。

この時点で何かが欠損していたら、そこの解決を図った方が良い。完全に解決しないとしても、改善を図ることを常に意識するべきだ。


ここからやっと、自分探しに出かける

けれど、上記の改善が成された頃には本当にいまさら自分を探すべきなのか迷うだろう。

少しマシになった自分がここにいる。

そんな頃合いにはもう、次に自分が何をすべきなのか、頭に浮かんでいるのかもしれない。























書いた言葉がお金になるなんて、夢物語だと思っています。僕に夢を見せてください。もっと勘違いさせて、狂わせてください。