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自分が描ける絵と、憧れの絵を別にした話

私は、空間認識能力が低く、例えますと、子供の頃も今も、
図形の展開図を想像する事が出来ず、
3Dゲームでは距離感が掴めず、苦労する事が多々あります。

其れは背景にも、人物絵にも影響がありまして、
私は学生の頃に憧れた絵が、頭身が高く、リアルな絵だった為、
必死に勉強しましたが、上達する事は無く、
それでも、つい数年前まで続けていました。

また専門学校時代に、就職活動の面接で、
「貴方の絵は、好かれないから他人の絵を模写するといい」と言われ
卒業後は、憧れている作家さんの絵の模写を始め、
クロッキーも始めて今現在も続いていますが、
いざ描こうにも長年継続したとは思えない仕上がりになります。


専門学校卒業時の作品。
人体が描けないという事が顕著にわかります。


約10年、基本勉強を続けました結果。
人体バランス的には、少し良くなったものの
10年にしては良い結果とは言えません。

いくら勉強しても人体パーツの比率・立体さを出力出来ず、
描く度に苦労しました。
背景も同じでパースの勉強をし、頭の中では基本を覚えているものの
人体を描く事と同じで、出力が出来ません。


細かい部分では間違いだらけです。

数年前に描きました、背景メインのイラストですが
とにかく固く、面白みもありません。

才能の有無もあるかもしれませんが、
数年前に気付いたのは、描き方の問題ではないかと。
…と、デフォルメ絵に変えたものの
やはり、リアル絵を描きたい思いも残っているのが、
当時の絵を見るとわかります。


デフォルメ絵柄に対して塗りがリアル風、
骨が浮き出ていたりと厚塗り風に塗っている事でミスマッチな絵になっています。


人体もですが、食べ物もリアルに描いていた時期があり、
厚塗り風からアニメ塗りに変えても、変わる事はありませんでした。

憧れている絵にするという思いを捨てきれない事から、
絵柄、色塗りともに迷走を続けて数年。
其の間は、投稿する絵以外を描く事が殆ど無くなりました。
理由は、単純に描いていて楽しくないから、の一言でしたね…。

そして2022年、投稿する絵が描けずにいたときに
ふと思ったのが、常識を捨てる事でした。
私は、デフォルメ絵を描く際に参考にしたのが、
丸みのあるカートゥーン絵だったのですが、
やはり丸みという立体感が掴めず、上手く習得出来ずにいました。
其処で、丸ではなく角のある絵を描きました。


肘を直角に、膝は刺さりそうなくらい鋭角です。

当たり前ですが、人の膝は丸い為、此れは不正解の絵ですが、
丸みのある絵が描けない私にとっては正解の絵であり、
此れが答えだと確信しました。
其れから、常識に捕らわれずに
描き方を少しずつ変え続けた結果、
人体パーツは図形で構成され、
背景は書割のように平面に、デザイン的になりました。


ハイライトをメインに、影を最低限にしました。
空気遠近や絵に物足りなさがあった場合は、ブラシを使用していますが
基本的には、アニメ塗りです。
また、人物を目立たせたい為、背景はベースのみで塗っています。

最終的には、塗りもシンプルに変えた事で
図形絵柄に合うようになりました。

…ただ、背景を平面に、デザイン的にするという答えは出たものの
人体を描く事は難しく、何年も基本勉強、
また6年前からは毎日欠かさずクロッキーを続けていても、
上手く描けないもので、どうすればと悩んでいました。
そんなとき、ふと気付いたのが、下書きの線でした。


主に手、指は関節で区切って描いています。

私は線画の清書が苦手で、人体パーツを細分化してから
線画を描いています。
とにかく人体パーツの狂いが不安だった事から、
ときには10何回と、描いては消して…を繰り返した事もあり、
線画だけで3日かかる事は常でした。

其の為、あえて先程の補助線を消さずに
線画として描きましたら、
驚く事に、線画が迷わず描けるようになりました。


手・手首・肘・膝の補助線の他に、
身体のラインを真っ直ぐ・カーブの線にした事で
図形ツールの直線・曲線でも線画が清書出来るようになりました。

何度も言いますが、私の絵は世間的に見ますと不正解の描き方です。
この絵では世間には見向きもされず、
落選するのは容易に想像出来ます。

ただ、其れでも自分には合っている描き方で、
此の絵ではないと、今後続けて描く事は出来ず、
延々と迷走する事でしょう。


昨日、試しに学生時代の絵を思い出して描きましたが
今の絵と比べますと、線が迷い、バランスが悪いです。

正解は、もしかしたら一つではないのかもしれません。
私の場合は、常識を無視した描き方というように、
人其々に正解があるのかと思います。

必ずしも憧れの絵が描ける、習得出来るわけではありません。
何か違う、上達しない、と思ったときは、
0から考える事も必要なのかもしれません。

最後に、私の絵はプロになるには茨の道の絵ですが、
其れでも、描くのに不慣れな憧れの、もどきの絵を
苦悩しながら描き続けるよりは、
自分に合った絵を描いた方が、道を開けると信じています。

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