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サービスコンセプトを再定義した < ユーザーインタビュー編 >

先月、今関わっている婚活支援サービスyoubrideのサービスコンセプトを再定義したので、やったことをnoteでまとめたいと思います。
今回は、サービスコンセプトを再定義しようとした理由・目的、ユーザーインタビューについて書きます!
既存のサービスで、初めてインタビュー実施しようとしている方に参考になるかと思います。ぜひ読んでみてください!

そもそも、サービスコンセプトとは?


誰に対して、
どんなニーズを満たすために、
何を提供することで、
どんな体験を実現するかを明確にしたもの


サービスコンセプト、ブランドコンセプト、クリエイティブコンセプト、デザインコンセプトという色んなコンセプトがあって、「コンセプト」だけだと人によって捉え方が違うので、どんなコンセプトなのかを明確にした方がチームメンバーに分かりやすく効率が良くなるかと思います。

サービスコンセプトを再定義するために、やったこと

01と02に関しては、POとマーケターからの共有話なので、これから私が担当した03-08のステップについて書きたいと思います。

<本来の目的>
本題に入る前に余談ですが、本来はなるべくコストを低く、小さく始め、チームにユーザーインタビューの文化を定着させたいと思いで始めました。
が、インタビュアーを外部の会社に依頼することになり、お金が発生したりサービスの開発上タスクをすぐに反映させにくい状況だったりして、途中で目的が大きくブレてしまい、軌道修正するのが大変でした。
最初から目的を明確にし、POと小まめに意思疎通することが大事だなということを学びました。
次回こそ本来の目的を果たせたらと思います!


それでは、本題に入ります😏

先ずは、婚活支援サービスyoubrideについて簡単な紹介

18年間の運営実績があるyoubrideサービスは、30,40代を中心に結婚を前提とした恋愛をしたい、将来につながる恋人が欲しいと願う男女が集まる婚活サービスです。結婚意欲の高い方々が多いため、youbrideを始めてから約80%の方が5ヶ月以内に成婚退会されています(素晴らしい!)

なんでサービスコンセプトを再定義しようと思ったのか?

・今年の2月からチームが、youbrideサービスに関わることになった
・当時は、明確なサービスコンセプトがなかった
・サービスコンセプトがないのに、ブランドコンセプトを定義しようとしていた
・チームメンバーがユーザーへの理解不足のため、チーム内の議論が曖昧な状態でした
・ターゲットユーザーが30,40代で、ユーザーへの共感が難しくデザインしづらかった

上記の状態だったため、POと話し合ってサービスコンセプトを再定義することになりました。

サービスコンセプトを再定義して、実現したいこと

・チーム内で共通認識を持ちたい
・ユーザーへの理解を深めたい
・マーケ側でも訴求軸・クリエティブを考えやすくしたい
・外部に向けてサービスのことを伝えやすくしたい

今回のサービスコンセプトに関しての懸念点
youbrideの既存ユーザーにインタビュー実施し、コンセプトを再定義するため、目新しいコンセプトにはならなさそうというところが懸念点でした。


ここから、ユーザーインタビューについて詳しく書きます😊

やったこと
1. インタビューの目的を明確化
  - チーム内で共通認識を持つために、明確化
2. インタビュー設計
 - 価値観(恋愛観と結婚観)と婚活状況(youbrideの利用傾向)という大きく2つの軸で設計
3. インタビュー被験者のリクルーティング
 - 既存ユーザーで、男女6名をリクルーティング
4. インタビュー実施
 - 被験者1名対インタビュアー2名で実施
 - 他のチームメンバーが別室で観察
5. インタビュー結果集計&まとめ

今回、ユーザーインタビュー実施するのが初めて、かつ30,40代の方に恋愛・結婚に関するインタビューするので共感しづらいと考え、外部の会社に依頼し、インタビュー設計と実施、結果集計の協力してもらいました。

インタビュー実施の手順は、一般的に皆さんがやっている手順なので、インタビューのそれぞれの段階でKeep(続けるべきこと)Problem(抱えている問題)Try(次にトライしたいこと)で書きたいと思います。

1. インタビューの目的を明確化

Keep
・インタビューの目的は、チームメンバーのユーザーへの理解を深め、ユーザーを肌で感じてもらうことにしました。
・チーム内でインタビューの目的を共有し、共通認識を持ったことで、チームメンバーは積極的に参加してくれました。
・また、インタビュー設計も考えやすくなりました。

Problem
・男女6名で、1人あたり90分のインタビューだと考えると9時間は余裕でかかるので、チームの目標にしないと周りを巻き込みにくいと感じました。

Try
・今回は、チームメンバーを半強制的に巻き込んでしまいましたが、毎回チームメンバーを巻き込んでインタビューするのが難しいため、デザイナー陣で小さくを始め自然に巻き込めるようにしたい。

2. インタビュー設計

Keep
・ユーザーの本質的要求価値を抽出するためのユーザーインタビューなので、価値観(恋愛観と結婚観)と婚活状況(youbrideの利用傾向)という大きく2つの軸で設計しました。

Problem
・約90分のインタビューではどのぐらいの質問すればいいかを分からなかったので、たくさん質問を盛り込んでしまったため、インタビュー設計として広く浅く聞くインタビュー設計になってしまいました。

Try
重要な質問に絞ったインタビュー設計にし、質の高いインタビューを実施したい。

3. インタビュー被験者のリクルーティング

Keep
・サービス内にアンケート実施し、インタビュー被験者を募集かけた。

Problem
・今回は、ペルソナ典型のユーザーインタビューだけになると既知なことが多く、インタビュー実施した意味があるの?とチームのインタビューへの評価がマイナスになってしまうからと考え、エクストリームユーザーにもインタビューしようと試みた。が、なかなかインタビュー被験者が集まらず、結局偏ったユーザーにインタビューすることになりました。
被験者6名をリクルーティングするのに随分時間をかけてしまいました。ペルソナ典型のユーザーとエクストリームユーザーでバランスよく呼ぼうとして、ユーザーを選定し連絡する → ユーザーから返事が来ない→ 改めてユーザー選定し連絡するということを繰り返しやってしまい、時間をかけてしまいました。

Try
・バランス良くインタビュー被験者を集めるのがハードル高いので、最初からユーザーを選定することせずに、幅広くユーザーに声をかけてみることを心をかけたい。
・また、アンケートでインタビュー被験者の募集をかけるのであれば、回答した当日に連絡するのが大事かと思いました。時間が立ってからユーザーに連絡すると協力したい気持ちが半減してしまいからです。
・目的にもよりますが、サービスの既存ユーザーだけではなく、サービスを使っていないユーザーも含めたインタビュー実施したい。

4. ユーザーインタビュー実施

Keep
・ユーザーインタビュー実施する際は、俯瞰して見れているか深掘りするべき点を察知する察知力があるかどうかが重要になります。そこでやりとりやタイムキープなどで盲目になってしまいがちなメインインタビュアーよりもサブインタビュアーが重要な役割を担います。そのため今回、社内のデザイナー陣がサブインタビュアーとして同席することにしました。ユーザーインタビュー実施する前日に、30,40代の男女の結婚観や恋愛観などについて社内の男女にインタビュー実施し、察知力を高めてからユーザーインタビューに挑みました。
・インタビュー実施する際に、インタビュー実施部屋と観察部屋を設けました。サブインタビュアー以外のチームメンバーが、観察部屋でgoogle hangoutを使ってリアルタイムでインタビューを聞き、ユーザーことを肌で感じてもらいました。チーム内で、インタビューの目的を共有していたため、全員が積極的に参加してくれました。
・観察部屋で見れなかったメンバーにも情報が届くように、ユーザーインタビュー専用Slackチャネルを作り、ユーザーの生の声を文字に起こし、随時共有していました。Slackチャネルは、もちろん個人情報保護のため鍵付きにし、サービスの関係者だけを入れました。
・よりリアルティを感じてもらうために、ユーザーのスマホのホーム画面やサービスを利用する姿の写真などを貼っていました。
・インタビュー実施後、観察部屋でいるメンバーで10,15分ほど簡単に感想や意見などを交わしていました。

Problem
・今回外部の会社にインタビュアーの依頼しましたが、サービスや業界に詳しくないためなかなか深掘りしたインタビューができなかったです。
・その対策として、デザイナー陣でサブインタビュアーとして同席し、深掘りするようにしたが、インタビューの経験値と察知力も足りなかったです。
・恋愛や結婚などプライベートに関することを聞くため、なかなか踏み込んだ質問ができなかったです。

Try
カード方式で聞きにくい質問を聞き、深掘りする方法を試したい。カードにある程度想定される回答をまとめておき、被験者に当てはまるカードを選ばせ、そこから深堀りします。カードにはエクストリームユーザーを意識した質問も入れて置くのもオススメらしいです。
・インタビュー実施する際の察知力は、インタビューの経験値と比例するため、これからインタビュー実施する回数を増やす方法しかないと思いました。
・毎回外部の会社に依頼するのがお金と時間がかかるため、インハウスでなるべくコストを低く、小さく始めた方が、デザイナー陣のスキルも上がるし後々質の高いインタビューができるかと思いました。

5. インタビュー結果集計&まとめ

Keep
・インタビューの記録動画や音声、Slackにメモしたもの、写真等をdocbaseなど共有ツールに簡単にまとめておきました。ユーザーインタビューの結果自体が生モノだから、基本的に時間をおいて内容を振り返ったりなどはしないが、後からジョインしたメンバーやユーザーの情報を知りたい時に、すぐに見つかる場所にしています。

長くなりましたが、以上になります!!


インタビュー初心者に参考になる記事になれたらと思い、できるだけ詳細に書きました。1ヶ月半前にインタビュー実施したので、色々を書き忘れてそうで、インタビュー実施後すぐにメモをしておけば良かったと反省!

次回は、KAを使ってインタビュー分析した話を書きたいと思います。
楽しみしてください〜

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