聞いてみた#21:ローカルメディアの話

地方民放局は要らない、というTwitterまとめが2ヶ月ほど前にバズってまして、自分のまわりのでもけっこうリアクションがありました。

いやいや要るだろ、みたいな脊髄反射的なコメントも気持ちはよくわかるのですが、いちおうローカルメディアの世界にいる自分としては、ローカルメディアの現場の声をいったん冷静に整理してみたいぞ、とか、そういうふうに不要論が出る背景とかも分析してみたいぞ、という気持ちで、「ローカルメディアナイト」という場を設けてみました。

鹿児島のローカルメディア界隈の方々にお声がけしたところ、まさかの20人超え。立ち見のみなさん、申し訳ありませんでした。

かなり論点としては多岐に渡っていたと思うので、だいたいこんな話をしました、という記録は別のブログにまとめました。

ローカルメディアナイト#1 -  uwagaki.net

なのでこのnoteには、個人的に印象的だった発言をば。(それぞれ別々の参加者の発言です。)

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「ローカルメディアの挟持」
特にテレビについて、自社制作比率は平均すると低く、それを増やすことが必ずしも経営の合理性がない場合もありそうだけど、それでもローカルのコンテンツを作るのはなぜ?という話で出てきたワード。

「テレビのために自宅に縛られるのはイヤ」
コンテンツの出口がテレビ画面じゃなくてスマホアプリになったら(つまりスマホでテレビ番組が見られたら)、たぶん地元の番組でもテレビじゃなくてスマホで見ると思う、という意見。なるほど。

「共通の言語が必要」
ローカルコンテンツを、ローカル(地元)に向けて出すのか全国に向けて出すのか、選ぶテーマや作法が違うよね、という話。例えば仙巌園のスタバっていう話題は「スタバ」という共通言語があるから全国の人がわかる。地元の人が面白がるものとは確かにズレがあるかも。

「信頼感」
ネットはよくわからない、という人もいれば、むしろテレビや新聞は偏っていてネットにこそ真実がある、という人もいる。信頼感ってなんだろうねという話。「つながり」や「関係性」が信頼感を作るという声もありました。

「野武士がつくる」
詳しくはアレですがメディア企業の内情も。いろいろ組織の問題もあるけど、こういう場に集まるような野武士がメディアの未来を作るのかも、という意見。野武士かあ。

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個人的にはメディアはローカルに関わらず、形を変えていくものだと思っています。世の中が混沌といている昨今、メディアも柔軟に変わっていかなければいけません。

ローカルメディアナイトの場でも出た議論ですが、価値観を作るのも変化を作るのも「関係性」がひとつのキーワードのような気がします。だとすると、特にローカルではメディアの最前線の人たち(野武士?)が関わりあう機会は、意図的に作っていったほうがいいのでは、と思いました。

第2回も予定しています。放送、紙媒体、ウェブ、あるいはイベントやプロモーションなど、ローカルのメディアが関わり合って面白くなることでローカルそれ自体が面白さを生み出せるようになるのでは。よろしければご参加下さいませ。

ローカルメディアナイト#1 ー uwagaki.net

当日の様子はkagoshimaniaxさんがまとめてくれました。

【鹿児島】ローカルメディアナイト#1【2018.4.27】

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