村上隆、呪いの正体

村上隆 呪いの正体とは。

世界で若手で日本人でfine artの世界で一番最前線にいるおっさん。

世界の評価は、かなり厚いし、凄い人だという認識だか

日本での彼の評価は、無視。

何故かと言うと、世界のアートマーケットの基準を学び、その方法で戦っているから。

そうすると、日本の芸術は、非常に排他的でガラパゴス化しているので、言い方を変えれば世界の標準とは正反対の事をしている。

ので、日本の芸術会は彼の事をドン無視している状態。

そんな彼が、日本の美術教育は呪いだといっていたのですが

彼がふんわり語っていたその呪いの正体を説明します。

人間は今まで一番費やして来た事を使い続けたがる。

ということです。

例えば、ずっとマラソンをやって来た人は
あ から い まで移動するのに

マラソンして移動したがる。

そんな事せず、さっさとマラソンを捨てて、車使ったりすれば良いのに、今まで散々マラソンして来た人間は、マラソンを捨てられない。

これが呪いの正体。

わかりにくいので、例えは、aと言う大手企業で部長まで上り詰めた人がいたとして

その人が別の業態だったり、企業に就職すると、殆どは全く糞の役にも立たない奴に成り下がる。

彼らは今まで、前の企業で培って来た、その企業だけで通じる常識だったりやり方をやりたがったり、下手すると前のやり方に固執する。

「今まで働いていた企業ではそんなやり方はしなかった」

とか。

それは何故かと言う、人間の防衛本能がそれをする。

昔働いていた、やり方を固執したり、昔の企業で培ってきた、

その企業だけでしか通じない常識を押し付ける事が出来れば、その人に地位や利用価値が上がる。

逆に、新規で又新しい常識だったりやり方を、以前のやり方をアンインストールして新しいやり方をインストールするやり方はその人にとって非常に旨味が少ない。

何故なら、今まで持っていた、新しい企業では糞の役にも立たない、一刻も早く捨てて欲しい古いシステムをアンインストールしてくれないし

その人たちにとっては、新規で新しいシステムインストールすると言うやり方は、新規で入ってくる新人と同じ土俵で戦わなくてはならないから。

だから、過去に学んだ技術だったり、システムをウジウジ使いたがるし、昔のやり方を押し付けたがる。

なぜならそれが、彼らの生存戦略としては。古いシステム捨てなくて良いし、殆どコストをかけずに自分の地位を挙げられる

と思えるから。

本当は、古いシステムなんて、さっさとアンインストールするか、凍結して新しいシステムをインストールする方が、お互いに最も利用価値が高まります。

古いシステムを騙し騙し使ったり、押し付けるやり方は、悪手です。

でも、何故かその悪手が人間にとっては一番生存戦略として有用だと思い込んでしまうのです。

人間とは不思議です。

これを言い換えると

日本の画塾に通って、ずっとデッサンの練習をして来た人は

何か困った事案が発生すると

今まで一番費やして来た訓練である、デッサンに逃げるのです。

これは、浪人が長い人程この傾向が強く出ます。

所がアートにおいて、大事な事、伸ばすべき技術は

独創性、オリジナリティであり、創造性、ユニークさ です。

本来なら、大多数のにとってはそこを伸ばさないと商売になりません。

所がそういったしんどい事に直面すると、今まで積み上げて来たデッサンと言う技術だったりやり方を捨てられないのです。

これは人間の生存戦略なのでしゃーないのですが。

所が、アートをする上で、とりわけ海外のアート大学に留学をしたりすると、どうしても、デッサンを捨てて一から学び直さない行けない場面が出てきます。

例えば今までずっと柔道の訓練をして来た人が、これからは空手の訓練をしなければならない時に、

今まで訓練して来た柔道を捨てられず、柔道に逃げたがるのです。

これが呪いの正体であり。人間の生存戦略ゆえの問題でもありますし。

何故、日本の美術教育が核廃棄物なのかと言うと。

学んだ事で、本来だったら、0なのに -100とかからスタートしなければならなくなるので、プラスに持ってくるには、

先ずは今まで貯めた負債、マイナスを生産する所から始めないといけないからなのです。

少しでも気に入ったり参考になれば幸いです。 いただいたお金で本を買いより有益な情報をお伝え出来れはと思います。