ELLIOTT SMITHとRM

BTSについて書きたいことを好きに書くシリーズです。

RMがエリオット・スミスを聴いていた

前回はBTSメンバーそれぞれの声質について書きましたが、その時RM氏についてはもうちょっと細かく書きたいことがありました。それは、WeverseマガジンのRMインタビューの中の「最近聴いているエリオット・スミス」という一文に胸が締め付けられたことです。

2021FESTAで発表された”Bicycle”

今年6月のFESTA中にRM氏は”Bicycle”という楽曲をプレゼントしてくれました。あまりにも優しい歌声におどろいた部分も正直ありましたが、妙にストンと腑に落ちたのを覚えています。植物を愛で、失敗してもありのままの自分を受け入れ、自転車で風を切るキムナムジュンさん。それは、ただただ何者でもない彼自身をそのまま映した音楽のようでした。

「今がどこかにいくための通り道」とは

”Bicycle”のギターは、エリオット・スミスが弾くアコースティックギターと似た感触の音です。冷たいような温かいような不思議な温度。そこにナムジュンの、人間らしい歌声がのっています。孤独を知っている人が奏でる優しい音楽です。今いる場所は、過去にも未来にもいける場所だということ。孤独であるということは、もう一人の自分や死んだ人なども含めて、いろいろな人に出会えるということ。そんな感覚を受け取りました。

エリオット・スミスが突然死んだ日のこと

私は当時、大学生でした。エリオット・スミスがさっき死んだらしい、自殺かもしれないらしい、昨日アルバムについて電話した人がいるらしい、アルバムを作ってこれからっていう時になんで、こんなにファンがいても孤独は癒えなかったのか、、、あまりにも悲しくて切なくてこの置いてけぼりの感覚を忘れられませんでした。そう、RM氏のインタビューを読む今の今までずっと。私の人生の中に残っていました。

時には孤独な通り道で、音楽や誰かとすれちがう

エリオット・スミスはとても大きな体で見た目もちょっとコワモテでしたが、作品や声はとっても繊細でした。そして同じようにデカくて不器用なナムジュンが自身の中に彼の音楽を取り入れて、新しく産み変えてくれた感じがして、私は時を超えて救われました。私の通り道で、エリオットスミスやキムナムジュンがすれちがってくれたことに感謝して。

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