自己紹介

コーチ仲間の「じゅん@悩み相談」 がわたしの紹介文を書いてくれました。
とても嬉しかったので、これから彼をサポートしてみようかと思います。サポート機能が何か知りませんが応援金でしょうか。じゅんのnoteに倍返しするって書いてあったんで、思い切って最高額サポートしてその倍もらおうかと思います。

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「内気な少女は特攻隊長になった」 インタビューうずうずさん

「コーチングとはヒーローインタビューである」という言葉に感銘を受け、「友達インタビュー」を始めます。有名人やスポーツ選手でなくても、皆それぞれの面白い人生を送っているはず。身の回りにいる素敵な人々を紹介していきます。第1段を飾るのに相応しいインパクトある半生を聞かせてくれたのは、コーチング仲間、うずうずさん。
 説明のつかない事を余り信じない僕だが、否定しきれないものに「オーラ」がある。出会った瞬間の佇まいや表情。言葉を交わさなくても入ってくる多くの情報。この人を初めて見た時に感じたものは、今回のインタビューでほとんどが正しかった事を知った。

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上品で綺麗?確かに。でもそれはこの人を表すのに適切ではない。なにせ「強い」。シンプルでまっすぐ。柔軟な人当たりと決して譲らない美学。男女問わず、多くがこの人に惹かれてきたのは疑いようがない。

「知らないうちにね、ファンクラブができてた」

子ども時代のかわいいエピソードを期待していたのに、いきなり派手。しかし納得。「でもほとんどが女の子なの。髪も短くて男っぽかったのが良かったみたい」学校の廊下を歩くだけで叫び声に近い声援がとんでくる。見た目の良さとまっすぐな性格が揃えば、それはかなうだろうが、そんな経験をした人は何人に一人だろうか?

しかし、周囲の反応にどうしたかと言えば「素」。「ファンはたくさんいても、友達はいなかった」と、一人芥川や藤原新也を読むのが好きだった内気な少女として、中学・高校のお嬢様学校(予想通り!)を卒業し、エスカレーターで短大へ。当時の女性としては最上のエリートコースを歩む。そのまま金融機関に務めるが「歌手になりたくて」退社。この辺りから、この個性的な人間性が次々と現れてくる。

周囲が会社や労働に馴染んでいく20代中盤にジャズクラブ歌手を目指して活動。「自分は下手だった」と謙遜するが、舞台に立ち、徐々にキャリアを積み上げ、持ち前のビジュアルもプラスになって、いざここからというその時、、、

ある時気づいたの「人前で歌うの好きじゃない」って

驚愕。周囲のひきつった顔と混乱が目に浮かぶ。

「好きじゃない、って事がはっきりわかってしまって。」

一見傍若無人な判断に見えるがその裏には明確な理由があった。元々内気で、人前に出る事がそれ程好きではなかった事に加えて「周囲の歌手と比べて、自分がうまくないのははっきりとわかってたの。でも、ちょっと見た目が目立って、ちょっと歌えるから前に出してもらって」

これ以外には無い、と人生を歌に捧げる歌手志望者の中において、情熱・実力で差を感じるコンプレックスと、彼らをビジュアル1つで飛び越えようとしまっている自分。元々のまっすぐな性格がそれを良しとできなかったのかもしれない。

持って生まれた「外見」という才能の扱いに困ったうずうずは、自分の内面を磨くことに情熱を燃やす。英語を必死で勉強し、外資系起業に就職を決めてしまう。ほとんど社会人経験ないまま20代後半。しかも女性がまだ就職厳しい当時、そんなに簡単に就職できるものなのか?と聞くと

「うん、なんか昔から、人に嫌われるわけないと思ってたし、会社も落ちるわけないと思ってて」

これである。

しかし、思い立ったら即行動、やりたいと思ったらとにかくやる。その性格がこの人生を作ってきたのは言うまでもない。数年後、会社が業績不振により早期退職を希望するとそれに応募し、退職金を使って「念願の」米国留学へ。サンフランシスコのシティカレッジに通う。奇しくも911により多くの日本人が帰っていく中、卒業後に果敢にも名門UC Berkeleyのextensionへ。この時のエピソードもまた最高だ

「学長に会いに行ったのよ。私を入れないのはおかしいでしょ?って」

本来入学できる為の学位に、経歴が該当しなかった事に対して。帰国子女でもハーフでもない、独学で米国留学して2年。ネイティブとは程遠い英語で、名門大学extensionの学長に「私を入れないのはおかしい」と直訴できる日本人など、果たして何人いるだろうか?

彼女の言い分はこうだ。「私は日本でもマーケティングの仕事をしてきているし、マーケティングを学ばせる場所として多国籍にオープンにしているのだから、私を入れるべきだ」ロジックと言わず、言い分とした理由がわかってもらえると思う。強引だが、この眼力で言われたら、エリート大学の学長もうなずかざるをえなかったのかもしれない。どこが「内向的」やねん、と。

「Berkeleyは面白かった。世界中からいろんな人が来るでしょ?その人達と一緒にプレゼンしたりフィールドワークしたり、とっても面白かった。」しかし、分厚い本をぽんと渡され、それを元にディスカッションするような環境。「全然得意じゃない英語」でそれを読み込んで授業に出る毎日が、簡単でないのは想像に難くない。「人生で一番勉強したかな」。入って当然と言い切るだけの努力と情熱をきちんとやりきって卒業。

唯一、後悔している事

米国で更にタフさと学歴を追加して帰ってきたうずうず。「絶対落ちるわけない」と相変わらずの根拠無い自信を持って超高倍率の誰もが知るスポーツブランドのマーケティング職に合格。理由は「業界トップだし、面白いことができそうだったから」。しかしここでのキャリアは13ヶ月で終わってしまう。偶然ついた上司は放置・翻弄の後に、複雑な理由にて解雇。右往左往した挙げ句「自分の価値が出せない場所」に配属され、「これじゃあ無理だ」と退職。「今思うと、これが人生唯一の後悔かも。もっとやれる事があったはずだけど、自分に勝ち目がないと思っちゃった。」

「もしこの時にコーチが付いてくれたら、もっと頑張れたかもしれないけどね」

そのままフランス化粧品ブランド、イタリアのアパレルと仕事をするが、出産を機に仕事からしばらく離れる事になる。それでも保育園まではフリーランスで仕事を受けられたが、世に悪名高き「小1の壁」が立ち塞がる。保育園までは6−7時まで預けられたが小学校は2時に終わる事も。まともに仕事をしながら面倒見ることはできず子育てに専念する羽目に。

しかし、そこでじっとしているような性格ではなかった。

「募集したらたくさん集まってきちゃったの」

近所のママ友に請われて英語を教えようとしたら応募殺到。あっさりと子ども英会話教室の開校。その後も地元稲城で子育てをしながら「何かしたい」という母親たちの為に「働くママの会」を設立。自分の好きな事を仕事にする為の勉強会やイベントを開く。そのバイタリティと能力をかわれ市役所からNPOの理事に打診を受ける。

何かせずにはいられない性格と、動けば人を惹きつける魅力。そのうち雑誌社から地元の魅力を伝えるパートナーとして補助金を受け、ママの会運営費に当てる。地域活性ボランティアの経験を活かして、次はより大きな地域で活性化イベントのプランナーになった挙げ句、そこで知り合った地元企業のハンズオンコンサルとして経営改善の支援を行う。

とにかく行動する、人を惹き付ける、頼まれる、全力で答える。このサイクルに人々が巻き込まれていく様が痛快だ。 

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会社経営だろうと、全てはマインドだって気づいた

その起業では信頼も得て、結局5期も働いた。古くからある会社に、新しい事業をと頼まれながら、会社の利益構造にまで意見を出し、改善してきたものの「苦労した」と言う。「役員・社員含めていろんな人を巻き込んで仕事をしたいと思っても、やっぱり難しかった」これまで何十年やってきた事を、これまで通りやりたい。いや、それ以外した事が無い、という人々に外から突然入ってきた異分子。斜陽の現業だけではという事情は理解できても、人は急に変われない。その苦労からUZUが学んだ結論が「結局は人のマインドが全て」という事だ。何をすればいいかは提案できる、やり方もわかる、でも人が動かなくては、本質的な変化は起こらない。マーケティングから経営まで長年携わった経験から来るこの結論には、重みがある。

そして、それでも匙を投げない。「じゃあ、マインドを変える術を学ぼう」そうしてコーチングを勉強する事を志す。この人には、諦めも、悲観もない。行動、それだけだ。

目の前のドアを開けるのは得意なんだけどね

「最初は、強烈に個性的な人だと思ったよ」と、僕への第一印象を語るが、お互い似たような印象だったわけだ。こちらの印象は「なんでこんなに何でも持ってそうな人が、学びの場に来るのか」だった。妙齢になってもハッとする美人、十分すぎるキャリアと幸せな家庭、都内に広い住居を構えた「絵に描いたようなエリート家庭」を築きながらも、何の奢りも満足もない。あくまで淡々と、目の前の興味に飛び込んでいく。

自分の強みは?と聞いてみる。「たくさんの事を同時にできる事」と、何もない状態から突破口を開いていくという意味で「目の前のドアを開けること」と表現した。

「開けるだけで閉めないって言われるけど」

そうやって、周囲が尻込みしている中でも見えないものへ特攻していくうずうずに、周囲が巻き込まれていく様が目に浮かぶ。今はまた新しく友人のウェディング事業を手伝っているとか。
人生で唯一後悔している事は、件のスポーツブランドを辞めた事。「損得とかじゃなくて、自分が弱気になって逃げてしまった気がして」と。あくまで自分の中の筋の問題らしい。なんとも最後まで、さっぱりとした語り口だ。

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本人のお気に入りは和服姿。

リモートでインタビューしている向こう側を、中学生になる一人息子が通った。共通点を聞くと「内気で落ち着いてるところ」だそうだ。この人はまだ、自分のことを内気だと思っている。。。

その内気な少女は、今後文章で発信していきたいらしい。そこで繊細な文章でも見せてくれたら、まだ信じるところだが、そうでもない限りこの人のあだ名はしばらく「特攻隊長」のままにしておきたい。


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