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キズナアイ分裂炎上問題から「VTuberの声優変更が視聴者の反感を買う理由」を社会心理学で考察

キズナアイ分裂騒動とは?

この記事では、キズナアイさんの分裂炎上騒動から「なぜ VTuberの声優変更は視聴者の反感を買うのか」について、主に社会心理学や進化心理学から論理的に考察していきます。

はじめに、「キズナアイ分裂騒動」について説明します。
ほとんどの人がもうご存じだと思うので簡潔に説明すると、バーチャルYouTuberのキズナアイさんが、それぞれ別の声優を起用して「同じアバター」「同じ名前」で4人に分裂するという試みを行いました。分裂したキズナアイさんが動画の出演などを補助することで、オリジナルのキズナアイさんの負担が軽減されるというわけですね。分裂してできた4番目のキズナアイ(ここでは仮にキズナアイ4号と呼びます)は中国語が喋れるので主に中国で活動しています。

しかし、このActiv8株式会社による「分人プロジェクト」は日本と海外どちらのファンからも非常に多くのバッシングを浴び続けています。

炎上の原因に関しては、「オリジナルのキズナアイの出演時間が減った」「4号の素行が悪い」など細かい要因が挙げられていますが、これらは本質的な問題ではありません。それらが表面化してくる以前から、動画内には数千単位の低評価がつけられ、コメント欄で分人が批判されていました。


実はキズナアイさん以前にも企業が同じアバターに別の声優を起用しようとして炎上したという例は多数存在します。例えばアズマリムさんや、ゲーム部プロジェクトでも、企業が同じモデルにも関わらず別の声優の起用を試みたことによってファンから多くの怒りを買いました。これらの声優変更騒動は全てのケースで運営企業が謝罪文を掲載するまでに発展しています。


本記事は以下の書籍に収録されております。

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