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【291日目】意識もうろう

ご隠居からのメール:【意識もうろう】

体温38度3へ上昇。意識もうろうとなり、何か話そうとしてもロレツがまわらなくなる。白旗をかかげて、タクシーで虎ノ門浦安クリニックの発熱外来を訪れることにした。この判断は、私自身が下したものというよりも、市内に住む長女の意向が強く反映されている。

実は、私はすでにエンディング・ノート(遺書)を書いていて、その中に、「万一の場合でも、救急車を呼ぶな」という一条がある。絶好の死に時は逃がすなという意味をこめたつもりだが、よく考えてみると、タクシーに乗って発熱外来へ行くのは救急車を呼んで搬送されるのとあまり変わらない。矛盾した行為だが、意識もうろうの状態ではそんな矛盾には思いが及ばなかった。


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