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【321日目】:ステロイドは諸刃の剣

ご隠居からのメール:【ステロイドは諸刃の剣】

宮坂信之『ステロイドがわかる本』によれば、間質性肺炎について、次のように解説されている。

肺はスポンジにたとえられるように、柔らかく伸び縮みする臓器です。間質性肺炎は肺繊維症はいせんいしょうと呼ばれることもありますが、肺が硬く縮む病気です。

間質性肺炎は急速に発症することも、年単位で慢性に進行することもありますが、主な症状は咳と息切れです。原因不明の場合が多く、特発性間質性肺炎と呼ばれています。

この病気は厚生労働省の特定疾患(いわゆる難病)の一つであり、診断法や治療法が十分に確立しておりません。

「診断法や治療法が十分に確立しておりません」と書かれているが、私の場合は、入院して、ステロイド投与などの治療をほどこされ、ほぼ完治したから、退院することができたのではないか。診断法や治療法が十分に確立されているからこそ退院できたのだと思い込んでいたが、すこしあやしくなってきた。

ステロイドは点滴注射で開始して、経口薬で継続する。急に服用を中止したり、大幅に減量したりすると、間質性肺炎の急性憎悪ぞうあくを誘発することがあるので、徐々に減らしていかなければならない。

私の場合は、退院後、プレドニン錠(5mg)を毎朝食後 五錠服用していたが、2月14日以後。四錠に減らした。順調にいけば、三月に三錠、四月に二錠、五月に一錠、六月にゼロになるだろう。

あるいはもっと早いかもしれないと計算しているが、はたして計算通りに減量できるかどうか。いずれにしても、後遺症対策、副作用対策、再感染予防のため、自宅療養の期間は想定していたよりも長引きそうだ。


<中世太平記>

「より道」掲載の「倒幕の決意」を読んだ。鎌倉から室町への歴史の変わり目に、「後醍醐天皇を旗頭に源氏一族のクーデターが起きた」と断定する切り口は新鮮だね。
 
定説では、天皇親政による武士から天皇・貴族への権力の奪還・復古という見方で、五百年後の王政復古のモデルになった。明治維新は表面的には王政復古だが、実質的には下級武士の武力による権力奪取だ。

我が家も、奥の部屋に天皇皇后両陛下の御真影がかざってあったように、天皇崇拝心が強く、楠木正成は忠臣、足利尊氏は逆臣とみなされていた。佐々木道誉どうよや佐々木奏綱やすつな、長谷部信豊のぶとよなどは存在さえ知らなかった。

武士道には抑制の美学がある。武力を抑制して、平和を志向し、「和をもって貴しとなす」を理想としながらなおかつ武士道のよいところどりをする。そのためには、もっと無名の民のDNA追求する必要があると思う。

「尼子の落人」という家訓の原点は元弘の変、というのも、今回新しく提出された仮説ーー今後の展開が注目される。


返信:【Re_ステロイドは諸刃の剣】

ステロイドは強烈なクスリだからいろんな副作用がでているようだね。しかし、これだけ文章が書けていれば認知症にはならないんじゃないかね。むしろ、言葉や思想に没頭してほかの事を忘れてしまうのでしょう。その症状は、じぶんにもある。物事の真相や本質を考えるときの集中力は半端なく、時間が経つのを忘れることがある。


「元弘の乱」の目的は、「公家一統くげいっとう」の理念が浸透したことで、鎌倉幕府の倒幕を果たしたとは到底思えない。

足利尊氏たかうじはじめ源氏一族には、朝廷の世をつくるという気は、さらさらないだろう。それよりも、北条平氏が統治する世の中が我慢ならなかった。みんな、「タテマエ」では天皇のため「ホンネ」は恩賞のためだったわけだ。

しかし、武士というのは「スジ」というものを大切にする。足利尊氏の子供、千寿王せんじゅおうを鎌倉討伐の総大将として、一族を終結させるなどは、「スジ」を通しているのだろうね。

そして、「ミエ」というのもある。じぶんの影響力を周りに知らしめるために、虚勢をはり「ミエ」をはる。現代の承認欲求に近しいものがあるが、中世の時代を駆け抜けた佐々木道誉どうよの婆娑羅にも「ミエ」の要素があったのではないかな。

「ホンネとタテマエ、ミエとスジ」だな。

これは、現代の世でも存在する。会社の組織内にもよく見受けられるし、ロシアのウクライナ侵略も「ホンネとタテマエ」が見え隠れしたりしているわけだ。すると、大切なことは、この「ホンネ」を見抜くチカラが重要になってくる。プーチンにも隠された「ホンネ」があるのだろうけど「タテマエ」や「ミエとスジ」が脆弱で見透かされている。

「ホンネとタテマエ、ミエとスジ」は、じぶんが掲げる人生の指針、「ロクデナシと聖人君子」の思想に通ずるものだと思う。心豊かに過ごすための秘訣だし、世の中を巧く渡るための技術なのだろうけど、「タテマエ」は苦手だ。偽善や虚偽、虚構のように思えてしまう。


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