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【161日目】墓参り

ご隠居からのメール:【墓参り】

墓参り、おつかれさま。

旧姓信谷治恵さんからも電話があった。食事を一緒にしてくれると思っていたのにさっさと帰ってしまったと、残念がっていたそうだ。

車では酒が飲めないし、コロナ対策も考慮する必要があり、日野にも行かなければいけないので、忙しいスケジュールだったが、よくぞこの猛暑とコロナ禍の中、墓参りしてくれた。御先祖さまにも気持ちは伝わっていると思う。

日野の厳島神社は宮島の厳島神社から勧請して建立されたはず。時代は分からないが、信連が日野に流された後だろう。

毛利元就は宮島の厳島神社を血で汚したことを苦にして悩んでいる。お手伝い戦に加わった長元信は元就ほどではないにしても良心の呵責を多少は覚えたことだろう。

「大倉山の鬼」の逸話は、伯耆の下榎木在の長谷部絢光はせべあやみつが書いたもので、元信が「神社をつくって困る」といって鬼に批判させている。神社には八幡神社も含まれるし、曹洞宗の寺も含まれる。長谷部絢光は神官の血統なのだ。高瀬の長谷部氏の血統ではないと思う。

厳島の戦で陶軍30000人の軍勢に勝利した後、毛利軍に加勢した備後の国人衆は備後の本領を安堵されたが、陶氏や大内氏の領地のわけまえを与えるほど元就は甘くない。それに陶氏や大内氏の残存勢力はしばらくの間は毛利軍に抵抗しているし、そのうち信長・秀吉軍が東から押し寄せてきた。

尼子氏と毛利氏は、親戚関係なのに戦っているが、これは戦国の習いだ。娘は嫁入りした時点で、実家との縁は切れたものと覚悟しなければならない。

長(長谷部)氏は、落ち目の京極氏や山名氏と縁組みに期待を抱きすぎたのではないかと思う。尼子氏の政略結婚も、長い目でみると成功していない。

長谷部氏も元々格の高い家柄だったため、ある段階までは生き残ることができたが、下克上の世界では「お家」の生き残りはできなかった。帰農するのが正解だったと思う


返信:【Re_墓参り】

信谷さんには大変お世話になりました。あのあと日野へ行き、広島に戻る必要があったため、とっとと帰ってしまったが、次回はゆっくりご挨拶させていただくよ。感謝の意をお伝えください。

さて、今回は、色々なことを知ることができた旅だった。山根さんにご同行いただきファミリーヒストリートラベルを実現できた。

【訪れた土地】
・宮島の厳島神社
・新郷駅
・高瀬
・日野の厳島神社
・長谷部館跡地(※日野厳島神社同地)
・長福寺
・金持神社

まず、長谷部信連の件。信連が安芸の検非違使として土着した土地を矢野荘だとばかり思っていたが、正解は、宮島だった。金持神社に明記してあった。宮島、厳島神社は平清盛がチカラを入れてサポートしていたので平氏側の人々への牽制が役目だったのかな。

そして、長谷部館跡地には長谷部元信が長谷部信連の子孫だと石碑に記されていた。長谷部絢光氏が元信を批判しているのは、同族が戦国の世で人の命を粗末にしていることを嘆き、皮肉として伝えているのではないかね。

このことから矢野荘は後に土着し伯耆日野が、長谷部氏の故郷だったのではないかと予測している。信連、もしくは、信連の子供が日野に厳島神社を勧請したとしても生まれる子供全員が神官にはならない。分家が発生して一族がそれぞれの土地で生きていたのだろう。

次回行くときは日野厳島神社、長谷部家31代当主にアポをとり話しを聞きたいと思っている。しかし、日野厳島神社は、荘厳で神聖な雰囲気だったよ。行けて良かった。

そして、我が家の墓参りでわかったこと。大きな点では、友次郎さんが6代目だということ。そして、「弥右兵妻」と記載のある墓石が新墓地の最前列センターに位置していたこと。最後にサトさんの墓石に后妻と記載があったことだ。

高瀬の地に住み着いて、友次郎さんが6代目だとわかった。

1代目:尼子落人、2代目:弥右兵さん、3代目:與左衛門さん、4代目:弥左衛門さん、5代目:喜代太郎さん、6代目:友次郎さん、7代目:勝次郎さん、8代目:與一さん

8代の当主たちが高瀬の地を守ってきたということになるのかな。それだと計算が合わないから、友次郎さんの六代前に名字帯刀を許されたのかもしれない。

弥右兵さんの妻の墓はあったが、弥右兵さんの墓はなかったので、古墓地にあるのだろうか。それと、與左衛門さんの墓も見当たらなかったよ。

古墓地には、傘のついた墓がふたつ。尼子の落人の丸石がひとつ確認できた。

サトさんの後妻は、予想とおりだが、前妻の墓はみあたらない。「弥右兵妻」が前妻のことかもしれないな。

その他、所感や仮説は、また後日記載します。慌しいスケジュールだったけど充実した旅でした。山根さんに感謝です。


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