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【287日目】咳

ご隠居からのメール【咳】

私はぜん息という基礎疾患を持っているので、日ごろから咳には敏感になっている。かかりつけのクリニックでは、咳ぜん息とアレルギー性鼻炎の合併症という診断を受け、処方箋に基づいて二種類の薬を毎日服用しているが、あまり効果はない。医師の口ぶりからおしはかると、どうやら老人の咳は完治する可能性はなさそうだ。

およそ三年間、服用を続けているが、改善の兆候が見られないので、最近は、死ぬまで完治はしないだろうとあきらめている。薬はのんでも、のまなくても変わりはないと思うが、投薬をさぼると医者の機嫌が悪くなる。最近では、薬をのむのが、自分のためなのか、医者のためなのかわからなくなっている。

カゼ対策は自然治癒がいちばんだと思う。カゼ薬など服用せず、ひたすら熱に耐え、咳に耐えて、じぶんの身体が本来そなえもっている免疫力におまかせするのだ。その放置作戦で、少なくともこれまでは、カゼをひどくこじらせることもなく、無事すごしてきた。

今回もそのつもりで高熱と咳き込みに耐えぬくつもりでいたが、今回のような尋常でない咳き込みに直面すると、やはり限界を感じる。かかりつけ医の診察を受診しようかとも思ったが、まあいい、様子をみようと、ガマンしてしまった。

今年は、ファミリーヒストリーの通史をまとめる予定。そのため、まず古代の法制度としての班田収授法や租庸調を学び直すつもりでいたが、あいにく体調が悪く、集中できない。すこし待ってくれ。


返信:【Re_咳】

寒波襲来で風邪をひいたのかもしれないね。無理をしないでください。班田収授法という言葉をはじめ知ったよ。むかし学校で習ったのかもしれないが。全く覚えていない。六世紀ごろに、仏教や儒教を通じて文字が伝わったとなっているから、このあたりで「法」も一緒に伝わってきたのかな。

国によって、はじまりの「法制度」が違い、それを制する武力も違う。民衆にあらがうことさえも、無駄だと思わせるには、徹底した武力と、法の下に、国をつくり、身近な人に「いい思い」をさせて取り締まってもらう。

なので、指導者がチカラをもったら、身近な人間には、「いい思い」をさせて、その人間に民衆を従えさせる。この仕組みは、古代からPDCAを繰り返されてきた。しかも、小さなコミュニティから大きなコミュニティまで、資本主義だろうが、共産主義、社会主義だろうが結局は同じこと。

身近な人に「いい思い」をさせて言うことを聞かせる。「いい思い」は、下層にいけばいくほどできなくなる。だから中間層は、下層に行かないように努力し、上層をなんとか出し抜こうと考える。なので、指導者は、新たな法をつくり、中間層にチカラをもたせないようにする。これが世の中の仕組みだよね。

資本主義の先に八紘一宇の思想があるのであれば、戦争は起こらないかもしれない。金持ちを減らして、世界の民衆を平等に「いい思い」をさせればいいのだから。力を持つのはごく少数。そんな、大それたことを考えたのが、大日本帝国だと思う。

しかし、そんな理想はうまくいかなかった。なぜなら、日本人は優遇されて「いい思い」をして中国人や韓国人をバカにしていたから。日本の理想は素晴らしかったけれど、実態が伴わなかった。これがなによりも、戦争に負けた原因だと思う。

昨日から、新春特別ドラマ「潜水艦カッペリーニ号の物語」をみている。突っ込みどころ満載のドラマだが、1943年(昭和十八年)の話だ。この頃イタリアは革命が起こり、ムッソリーニを解任して連合国と休戦協定を結んだ。

この頃から、日本国内でもキリスト教は迫害をうけたのだろう。お祖母ちゃんの実家、岡村家の家を没収されたのもイタリアが敵国になってからと推測する。


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