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金高騰と正相関ビット急騰へーテールリスクとしての米デフォルト危機ーダブルリスクからトリプルリスクへ

*金貨価格とイベントチャート(前回の財政の壁は2012年)
ー現在も複合的リスク、トリプルリスク(安保ーウクライナ、財政ーアメリカ連邦債務+欧州政府債務、金融ー銀行不安、欧州不動産市場流動性リスク、アメリカの経済制裁への嫌気と米中対立から基軸通貨ドル離れ)で歴史的高水準

*前回はダブルリスク(安保ーアラブの春+財政の壁)

金は4月に入ってから2000ドルの大台を保っている。

根固めの要因(市場ではまだ起こっていないため、イベントレスリスクと捉えられている)
①FRBの利上げサイクルは終わる見込み。
②ウクライナ危機 
ー米韓拡大安保で米が同盟国への核防衛コミットメントを明確にした 
ー>ウクライナ危機でロシアが核を使う誘引は強まってきている。 =安保リスク高まる。
③各国中銀の金買い増しー安全資産として 
ー中銀は投機筋ではないため、金を上値を追って買うものではないが。
④米ねじれ国会

見えてきたイベントリスクー米デフォルト危機、テールリスク
ー債券市場の混乱はすでに始まり、米5年物CDSは2011年以来の高水準へ(CDSは年初の水準から倍以上、25日から26日にかけて5%上昇で62BPへ)1BPは0.01%

前回2011年の連邦債務上限問題でも状況は膠着し、金融市場は大混乱に陥った。ー>安全資産の金価格急騰1900ドル超え!

すでに連邦債務は2023/1/19に上限に達している
ー>財務省は利払いもできない(償還はなんとかなるがもうこれ以上借金できない)
ー>公務員退職年金の運用に回す部分を流用しやりくりしてきた。
ー>米国議会予算局は7−9月までやりくりできると考えていた。


危機は早まる! 4/19発表の複合要因
①GS(ゴールドマン)の4/19見通し
ー所得税申告期限は4/15であるが、予想より減収の模様(政府はこれをあてにしていた)
ー>デフォルト危機は7−9月ではなく6月に来る!
②4/19 マッカーシー下院議長債務上限妥協案提案、しかし議会分断で紛糾ー民主党が連邦支出を削減するなら共和党も交渉に応じる姿勢。
ー民主党は脱炭素政策(民主党の看板政策、大統領選も見据えて)の政府支出を減らしたくないが、この妥協が共和党の交渉条件
(ー共和党は妥協しようとしても民主党が拒むという政治的パフォーマンスを行っているのでは。)
ーねじれ国会のため下院で法案が通っても上院(民主党が過半数)で否決される可能性も。
ー>デフォルト危機

*2011年(オバマ政権) 前回の債務上限危機(議会の膠着状態で交渉は困難であった)
ー議会膠着 
ー>債務交渉まとまらず 
ー>S&Pの米国債格下げ 
ー>週明け、世界的株下落、ドルも下落(基軸通貨米ドルの信用問題)
ー>金はそこから11営業日で24%あがった。1900ドル! 
(流動性の麺で高く世界一の安全資産米国債ー>安全資産の金へ資金逃避)ー>今回、議会は前回より分断し膠着状況にあり交渉・妥結は一層困難
(一般的には最終的な妥協点はあると見られている=デフォルトはしないと見られている。しかし、共和党内でも強硬派のフリーダムコーカスが造反し合意できない可能性あり−>ブラックスワン=デフォルト)
 ー>ここ1ヶ月、債券市場警戒感高まる  
ー債券市場乱高下、CDSも上昇基調

パウエル議長がFOMCで債務上限問題に言及する可能性(本日5/2-3、日本時間5/3 午前3時) 
ー債務問題は財政政策問題で、FRBは金融政策の舵取り 
ー>パウエル議長の債務問題への言及自体が債券市場へ激震から混乱へ!? ー>米国債格下げ 
ー>金上昇基調へ拍車をかける 
ー>金と正相関のビットも急騰

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