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あれ、コミュニティってなんだっけ?

~Tokyo Honyaku Questの挑戦①~

序 - Tokyo Honyaku Questの目指していること

初めまして。bitFlyer Blockchainでバリデーターをしている三瀬と申します。バリデーターのMish、人呼んでバリミッシュといいます(今のところ、誰もそう呼んでいません…)。現在、bFBC独自のブロックチェーンであるmiyabiのいちノード(本当にノードではありません…)としてブロックチェーンのコンサルティングやプロダクト開発を行っています。

先日、「Tokyo Honyaku Quest」(以下THQ)の実証実験に取り組む発表をさせていただきました。私はこちらをTokyo Otaku Modeの安宅さん、イードの土本さんと一緒にゼロから立ち上げたのですが、どうして取り組むに至ったのかということを書かせていただきます。
(THQの詳細はプレスリリースをご確認ください。)

THQの目指していること、それはぶっちゃけ「コミュニティの更なる進化」です。ブロックチェーンが世の中に与えるインパクトは様々なものがあると思いますがその一つがコミュニティの在り方の変化です。

破 - コミュニティとは

進化・在り方うんぬんを語る前に、少しだけコミュニティってそもそもなんだっけというところを考えましょう。広辞苑に書いてある定義は3つ。
 ① 一定の地域に居住し、共属感情をもつ人々の集団、地域社会、共同体
 ②アメリカの社会学者マキヴァーが設定した社会集団の類型。個人を全面的に吸収する社会集団。家族・村落など。
 ➂群集に同じ。

さぁここから導き出される答えは・・・・
そう、コミュニティは既に進化しているんです。

①、②、➂とありますが、実はどれも「一定地域」がキーワードとなっていて、マキヴァーさんも「一定の地域のうえに展開される自生的な共同生活」と言っています。

近代に定義されたコミュニティの定義は地域が限られていて、地域を超えることはできなかったのです。確かに、そもそも国も、会社も、学校もほとんどのコミュニティは直接会うことを相当前提にしています。直接会うからこそコミュニケーションが生まれ、そしてコミュニティが生まれたのです。

残念ながら、マキヴァーさんは1970年に亡くなられており、1982年のTCP/IPが標準化や1993年のMOSAIC登場なんて知る由もありません。もちろん、古い時代から脈々と続くコミュニティはまだ存在していますが、交通手段の発達やインターネットの登場によって今やコミュニティは地域に縛られない共同体・共属感情を持つ人々の集団に華麗に進化していたのです!

でも、果たしてこれは本当でしょうか?

実は私はまだ進化しきれていないのではないかと考えています。
ポケモンで言うなればビードルからコクーンには進化したのかもしれませんがスピアーには進化していないのです。
そう、悲しいことにコクーンは「かたくなる」しか使えないのです。

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Q - 乗り越えるべき壁

知らない人にはわかりにくかったかもしれませんが、要はインターネットの登場で確かに地域を超えた形でコミュニティが形成されつつあるものの、本当に必要なものを提供できていないのです。現存する地域を超えたコミュニティの多くはほとんどがなくなっても問題ないものだと思います。

でもそれは仕方がないことだと思います。なぜなら、地域を超えたコミュニティがもっと生活に入っていくためには二つの大きな壁があるからです。

その正体はお金言語です。

コミュニティの代表格である「国」は大きく、強固なコミュニティです。
それはなぜか。お金と言語のおかげです。共属感情がなぜ生まれるためには、コミュニケーションが必要で、その源泉は言語です。言葉が通じるから共属感情が生まれるのです。また、国がなぜ存続できるか。それはお金が国の中で回っているからです。物々交換を行っていた時代より、お金を中心とした今の国家の方が結びつきが強いと思います。

もちろん、テクノロジーの発達や金融システムの発達により、言語の翻訳も容易になってきましたし、海外に向けて送金も行えるようになりました。
しかしながら、まだまだ言語を超えたコミュニケーションがスムーズにはできないですし、海外送金には多額の手数料がかかります。

𝄇 - 最後に

長くなりましたが、「お金」と「言語」という2つの大きな壁への挑戦。
それがまさに「Tokyo Honyaku Quest」が目指していることになります。
これを乗り越えることこそがまさにコミュニティの進化だと思っているのですが、具体的にどう挑戦していくのか、何に取り組んでいくのかというところについては次回また詳しく書きたいと思います。

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