見出し画像

有機おからテンペを、カナダではテンペ菌パウダーが入手困難なので、市販品大豆テンペから、実働15分でシンプルに作ってみた

→ビギナーズラックで、テンペ菌が元気いっぱい育ちました。

バンクーバーは春爛漫。ここでは桜が一重や遅咲き八重まで多種類あるので、開花時期が
3月4週目から
5月1週目まで、
ほぼ一か月半続きます。

画像2

花に浮かれて気分が上がると、そろそろガーデニング、もとい畑仕事の季節。

コロナ新時代になってからは、夏の海外出張や旅も減ったので自宅にいられる。なので、まじめにcity farmerをやっています。

特に今年は、アパートにあるコミュニティガーデンに加え、自室で
+マイクログリーン(発芽した本葉の、貝割れ大根みたいの)
+スプラウト (発芽した根と芽の、いわゆるもやし)
+熱帯系の植物、月下美人と源平カヅラ
などを育てて、ジャングル化と家庭菜園化しています。

自室ですぐ食べられる植物を育てていると、Farm  to Tableという、農場から食卓直送状態になれる。輸送時間と距離は短いほど、栄養素も新鮮さも失われないので、良いのです。

でもそういうつまらない栄養的理由よりも、植物の発芽や成長の元気エネルギーが、気持ちいいのでハマっています。

私の母は、グリーンサム、緑の親指といわれる物を持っていた人で、家庭菜園が趣味でした。彼女の手にかかると、萎れかけた植物もなぜか生き返る。そういう、植物の気持ちがわかる人、気が読める人を、緑の親指を持っている人、と英語でいうのです。

子供の頃は、なぜ母がそうなのか?わからなかったのですが、近年、自分でも植物の気持ちが多少読めるようになってきた。そしたら、なんのことはない。植物自身に聞けばいいんですよ。

>どうして元気ないの?お水?日光欲しいの?虫がいるの?
などなど。しゃべれない赤ん坊をみてるように、じーっと様子をみて(空気や植物のオーラを読んで)話しかければ、なんとなく気持ちがわかる。そしてあれこれお世話したら、生き返る、こともあります。そっか、母がやってたのは、これか。子供の気持ちにも鋭い人だったから、植物の気持ちも読めてたのね。

さらに最近の私は、植物の芽の気持ちだけでなく、発酵微生物や菌の気持ちもわかるようになってきた!?

なので、やたらと発酵食品も作りまくってます。

今日の時点で自室にいるのは、アップルサイダー(シードル)のサイダー酵母、おからみその酵母、豆乳ヨーグルト菌、そして今日のテーマのテンペ菌、などなど。

私は、某ワ○チンをあれこれ調べて、当分受けないと決めた。そのかわり自分の自然治癒力を上げるべく、発酵食品やオーガニック野菜や卵と乳製品、作り手のエネルギーの高い食品、などを食べています。それもあって、ますます発酵食品や発芽植物食材が増えてゆく、春爛漫の今日この頃です。

だが、美健楽、
美味でなるべく健康的なのを
気楽に食べたい!
ので、時短で手間暇、コストも高すぎないよう、工夫というか、シンプル化(手抜きともいう)もしています。

料理は、美健楽ライフの手段だが目的ではないので、システム化してさっさと済ませたい。その分、自分がやりたい仕事や自分にしかできない使命をやる、というのが、理系でもある私の気分なのです。

料理の手順は、理系の実験とほぼ同じ。だから、男性や理系女(リケジョ)さんのが、シェフという創作のプロになるのには、向いていると思います。直感や食べる人への愛情は文系や女性一般のが強いから、家庭料理はシュフ(主婦、主夫)の方が、得意な人が多いですがね。

私はビーガンシェフでもシュフ(一人暮らしだけど)でもあるので、創作家庭料理が得意で好きです。

いつも、他の人がつくっていない、ユニークなレシピや新しいやり方を工夫するのが好き。

今回は、ベジタリアン、ビーガンのプロティンとして人気の、インドネシアのテンペを自作することにしました。ただし!なるべく手抜き、いや時短で最高級の有機テンペを、安く作りたい。

とネットを調べてたら、皆さん マメだなあ。大豆蒸して潰して、インドネシア産のテンペ菌パウダー輸入物を購入して、半日がかりの大仕事。私も以前同様に普通にテンペを作ってましたが、私の時給を考えると買った方が安い。なんなら、3パック200円(2、5ドル)で有機の納豆がバンクーバーでも買えるので、それでいいんじゃないの?納豆菌とテンペ菌は、国籍・出身地が違うだけで、基本似てる親戚だもんね、という結論になっていました。

ところが今回、なるたけシンプルに美健楽な作り方をしてみようと、
おからテンペを、
市販品テンペを種菌にして、
作ってみたんです。

おからでテンペを作ってるひとはちらほらいますが、種菌にはインドネシア産のテンペ菌パウダーを使ってる人ばかりでした。市販品テンペ、できれば手作りのいいのが、日本ではまだ手作り有機テンペはステーキ並みに高いから、種菌に使うのはもったいないんでしょうね。パウダーのほうが安いし、他の菌の混入の危険性も低いから便利でしょう。

私が、市販品大豆テンペで、有機おからテンペを作ってみようと思い立った理由は?

>バンクーバー、いやカナダではレアな、カナダ産の有機・ノンGMO大豆で作った有機おからが、無料で好きなだけ手に入るから。

カナダNo1豆腐会社、Sunriseの社長さんが友人かつ隣人なので、基本捨てているというカナダで最上級の有機おからを、なにか有効利用できないかな?と、レシピを創作してるんです。おから味噌やおからチーズケーキも評判よかったけど、おからテンペもいいな!ビーガンのハンバーガーパテ代わりに使えそうだし。

テンペ菌パウダーは、カナダのアマゾンで売ってたんですが、なんと2500円前後もするし量も多い。そんなに大量に要らないし、高くつくなあ。と考えていたら、

>そっか!ヨーグルト作るとき、牛乳に市販のヨーグルトを種菌として使えるから、同じことがおからテンペでもできるのでは?ちょうど、冷凍庫に、友人の会社が作っている手作り大豆テンペを冷凍保存してあるし。失敗してもダメもとだから、手元にあるものでやってみよう!

とひらめいたのです。

>それ、やってる人いないかな? 失敗、成功例を参考にさせてもらおう

と思ってインターネットで日本語で検索してみたんですが、見当たらない。おからテンペ作ってる人がいても、種菌はインドネシア産のパウダーを使っている人ばかり。よし、これは初実験として、私が人柱になりたい!

と、インターネットを見る限り、日本人初の?チャレンジ、
おからテンペ、市販品テンペを種に作ってみました。
結果は、↓の写真をどうぞ。
元のテンペよりわんさか、テンペ菌の白い胞子が元気いっぱい増えました。
これはビギナーズラックでしょうか?

有機おからテンペの作り方は、書くのも怖い、手抜き実働時間15分3ステップ。(発酵時間は24時間)

1、市販品テンペを冷凍してあったので、室温で自然解凍、みじん切りにして、菌が喜ぶ餌、コーンスターチ(米粉でも小麦粉でも、スターチならなんでもよさげ)をまぶしておく。

画像3

2、フライパンで5分ほど軽く炒った冷凍生おからを、35度以下にさましてから、1の種菌とジップロックに入れて混ぜる。(ちょいと乾燥気味だったので、豆乳とアップル酢適量で湿らせてみた)

3、ジップロックにフォークで菌のための空気穴をあけて、ヨーグルトメーカーで32度24時間おいてみた。

画像4

以上、実働時間、たったの15分。いりおから冷ます時間入れても30分。元の冷凍してた市販品大豆テンペよりも、テンペ菌の繁殖度がすごい、大成功です。

画像5

画像6

ただし、これは、ほかの雑菌が繁殖しやすいかもな手抜きの方法なので、真似しないでくださいね。真似は自己責任でどうぞ。

私は食中毒しても、責任を負いません。私も恐る恐る、自分のお腹で試食しましたからね(お腹は大丈夫でした)。

今回、適当にやっても成功した、一番の理由は?

+種菌に使った、バンクーバーのテンピィさんというテンペ店の商品が、めっちゃ元気がよくて高品質だから。

だと思います。オーナーさんは、インドネシア系のカナダ移民の男性で、テンペを愛しぬいてる、とても良い人。彼のテンペへの愛と技術が詰まっているので、彼のテンペは美味、かつエネルギーが高いのですよ。

私はファーマーズマーケットでいつも彼から直接買っていますが、彼のテンペは、バンクーバーの健康食品店やアジア系食料品店、ビーガン店などにも、卸されたり料理に使われたりしています。彼のは無添加、生テンペですが、一般的な市販品テンペは、結構保存剤やケミカルが入っているものも多い。だから、同じように菌が元気に繁殖するかは、疑問です。

もう少し、いろんなファクター(要因)を変えて、実験、いや試作してみないと、再現性がないかもしれないです。と、やっぱり科学実験と同じだな笑

できたおからテンペの料理方法は?油でしっかり焼く、揚げるがおすすめ。

オリーブオイルでこんがりソテーして、手作りのビーガンステーキソース風のをかけて、ステーキやハンバーグっぽくして食べました。美味しかったけど、くっついてパテ状になってるだけの、味はおから、でしたね、苦笑。乾燥してて喉が渇くから、もっとソースを染み込ませたり、レシピの工夫も必要です。

画像7

テンピィさんによると、納豆と違ってテンペ菌は、しっかり火を通さないと食中毒の危険があるとのこと。なので、油を使ったソテーや揚げ物にするのが定番。バリ島名物、チキンのサテみたいに、照り焼きソースに浸してから、焼き鳥風に焼くのもよさげですね。

ビギナーズラックで成功しましたが、もう少しあれこれ試作して、レシピを固めていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?