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祇園精舎の鐘の声…エイプリルフール特集にかこつけて、平家物語愛を語る。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を表す
奢れるものも久しからず、ただ春の夜の夢の如し
猛き者も遂には滅びぬ、ひとえに風の前の塵に同じ

これ以上の名文がありましょうか。

さて、神社仏閣情報を中心としたサイト、『Marchionの匣』様にて、エイプリルフール特集記事を掲載頂いています❗️

存在するのかしないのか、平家の落人伝説のある『霙ヶ谷龍神洞』を訪れる記事になっています。

それにかこつけて、平家物語について語りたい。知ってほしい。

平家物語は作者不明。
鎌倉時代の末期にはすでに成立し、琵琶法師たちによって脈々と受け継がれてきた物語です。
(読本としての系統ももちろん存在)

琵琶法師ってなんなのか?
それは、盲人組織『当道』(とうどう)に属して、平家物語を琵琶の曲と共に語ることを生業とする人たち。
彼らの語る平家物語と曲を『平曲』(へいきょく)と呼びます。

盲目の人たちが管弦、按摩、鍼などを生業として自立できるよう室町時代に『職』(しょく)という名で組織化され、代々の幕府の保護を受けていたんです。
当道はその中でも平曲に携わる僧が自らを区別し彼ら自身が作った組織です。

座頭市って映画がありますよね。
あれは座頭の市という人物の物語。
職には四つの階級が存在し、検校、勾当、座頭、などに分かれていました。

しかし長く続いてきたその制度は、明治政府によって解体され、琵琶法師たちはその数を減らし、衰退していってしまいました。
新しい時代の到来と共に、失われたものもまた多くあったのです。

記事を書くため平曲の現在を調べたら、その多くの曲がすでに失われ、後継者も少ない状態とのこと。
寂しい限りです。

なんだか琵琶という楽器に興味がわいてきました。
お琴や三味線は現在でも習い事として存続したり、有名な演奏家の方がいらっしゃるけれど、琵琶については寡聞にして知りません。
弾けたら素敵だろうなぁ。
もうすこし調べてみようと思います。

↓ご興味ある方、ご覧頂けましたら幸いです

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