見出し画像

【ネタバレ注意】「さくらもゆ」と「いろとりどりのセカイ」を比較する

会社やシナリオライターが同じで自分は2つとも100点をつけた
作品が違うので内容が違うのは当然として構成要素に着目してプレイ中「ここは似てるな」「ここは違うな」って思ったことを書いてく

【同じ点】

●主人公と同じ名前のキャラ

誕生理由は大きく異なるけどその2人がめちゃくちゃ重要なキャラなのは変わらず
正直「さくらもゆ」に関しては違う名前でよかった気はする
このシナリオライターの癖のようなものかもしれないけど
ただでさえ難解なシナリオがさらにややこしくなった

「いろセカ」は片方をカタカナ表記にしたり声付きにしたりでまだ区別ついたけどな
「さくらもゆ」の方が後に出たのにその辺の配慮がなかったのは何でだろうなと今になって思う

●主人公が黒幕

夜の王 最果ての古書店の管理人ともに物語の本筋に関わる黒幕だ
そのポジションを主人公にするっていうのもこのシナリオライターの特徴かなって思った
初見プレイ時の衝撃は凄まじかった
もしこのシナリオライターの次の作品が出るなら主人公に何か裏があると考えてしまいそうだ
何も考えず純粋に楽しみたいものだ

●死者の行く先

夜の国 最果ての古書店どれも死者が行く場所となっている
何かしら能力を得て次の人生へのつなげるというところも同じだ
ただ同じなのはこれくらいでそこへ行く方法や手段も違うし能力の入手方法も違うしその他諸々全然違う

これも恐らくシナリオライターがこういう内容を扱うのが好き何だろうなとは思う

●魔法の代償

どちらも魔法の代償がある
「さくらもゆ」の代償は望みに比例して代償も重くなっていったな
かなり重い代償で苦しむ場面が何度もあった
「いろセカ」の代償は「さくらもゆ」よりかは軽めだったけどある代償で苦しむ場面があった
でもそれって本当に代償なの?って思わず突っ込みたくなるような代償もあって面白かったな

●タイムリープ

どちらもどうしようもない悲劇を過去に戻って根本からの解決をしてるな
時間を行き来するのもこのシナリオライターの好みなのかな

【違う点】

●幼馴染みと嵐山荘の住人について

「さくらもゆ」の幼馴染みたち 「いろセカ」の嵐山荘の住人たち
立ち位置としては同じだけど扱いや出番の頻度などは大きく異なる
自分は「さくらもゆ」の幼馴染みたちよりも「いろセカ」の嵐山荘の住人たちの方が気に入ってる
それは恐らく長い日常パートでより愛着が湧いたことも要因の1つだと思う

「さくらもゆ」の日常パートは最初の共通パートのところと選択肢選んでちょっとのところくらいで後はシリアスな展開が続く
「いろセカ」も共通パートのところだけど「さくらもゆ」より長く「いろヒカ」の個別√冒頭と真紅√やグランドエンドも日常パートがあるので「いろヒカ」の方が日常パートが長い

それに「さくらもゆ」のグランドエンドは幼馴染みたちは出ないけど「いろセカ」「いろヒカ」ともに最後のシナリオでもちゃんと嵐山荘のみんな登場してみんながんばってた
自分としてはこういう大事なイベントでも蚊帳の外にせずみんなでがんばる展開の方が好きだ

それにキャラ付けについてもだな
嵐山荘の住人たちはギャグ要素が強めだ
加奈がダメイドだったり鏡ちゃんがエロゲ好きで暴走したりつかさがおっぱい大好きだったりだ
幼馴染みたちも姫織が食いしん坊なところはあるけど嵐山荘の住人ほどギャグに寄ってはない

●主人公

大雅は自分はダメだ 自分はみんなみたいにすごい人ではないと自分をよくせめる
そしてとにかく自信がなく諦めがち

悠馬は大雅とは違いとにかく諦めが悪い
どう考えても無理だろうってことでも体が動かなくなるまでずっと挑戦し続ける
とにかくガッツがある
鈴さんと行動してるだけあってフィジカルもすごい
大人を複数相手に腕相撲で勝ったり戦場で仲間を助けながら生きて帰ってきたり相当すごい

●テーマ

「さくらもゆ」のテーマは全てをなげうってでも大切な人のためにがんばる「愛」だと思う
個別√からクロのエンディングまで一貫してつらい代償と戦いながらも大切な人のためにがんばってきた

サブシナリオにするには勿体ない十夜のシナリオも自分を忘れてしまったお友達のためにずっとあの待ち合わせ場所で持ち続けた
老人になってようやく思い出したお友達も汽車に乗らず夜の住人になってでも十夜に会いに来てくれた
智仁とあずささんのシナリオも同様だな

「いろセカ」のテーマはいろいろ候補はあるけど1つに絞るなら「贖罪」だと思ってる
(言葉の力も捨てがたいんだけどね)
みんな大切な人に対して過ちを犯して謝りたかったり罪を償いたかったりでそれができないつらさと戦ってきた

罪を犯した人は悪い人と扱われるのが世の常だけど「いろセカ」は完全に逆でたとえ罪人でも許されなければならないとしてる
ただそれはとても難しくてまずは自分がやったことでどれだけ相手を傷つけたかを自分自身で認識する必要がある
そして相手に謝ってゆるしの言葉をもらわなければならない
何度も何度も失敗して心が折れてしまうかもしれないけどそれでも必要なことだ

自分で自分を許すことの大切さも描写してあるな
もしそれができなかったら「自分なんかが幸せになれるわけない なってはいけない」と考えてしまいずっと幸せになることができない

確かに現実で考えるとこれは難しいかもしれない
仮に自分にとって大切な人が殺されてその犯人が謝ってきても許すことはありえないと思う
ここでくるのがつかさ編の「綺麗ごとはきれいだからそれでいい」に続くのだと思う
これはあくまでもゲーム作品でリアルと混同して考えるのは賢明とはいえないだろう
だからゲームの中でくらいは綺麗ごとをテーマにしてもいいと思ってる

●真紅とクロ

メインヒロインだけどこの2人性格や容姿など全然違う
真紅は先生としていろんな子供の世話をするのが好き
そして悠馬たちより年上なだけあってお姉さんぶる時があるけどそれが最強にかわいい
いろんなことを知ってたり研究をしたりしてるけど料理やゲームなど普通の人がやってるだろうことは苦手としてる
そしてホットケーキが大好きだ

クロは大雅以外の相手とはほぼ話せないくらいの人見知り
言葉や文字は勉強中でまだ拙いながらもがんばっている
そして人生9回全てを費やすほど大雅が大好きだ

どちらも全然違うけどそれぞれ違う良さもある
でも自分としては真紅の方が好きだな
真紅の方が一緒にいて楽しそうっていうのが一番の理由かな
クロはなんというかもっと楽しそうに生きてて欲しいと思ってしまう
クロはいろいろ苦労を背負いすぎだ
理由が理由なだけに仕方ないとは思うけど

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?