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空色の猫と、特別サンド🥪🐱創作童話です❣ごゆるりと。


「あ、おかあさん、ネコ型の空だよ」
「空?雲じゃなくて?みゅーたの言うことはいつもふしぎねぇ」
土曜日のおかいもの帰り、いつものコース。


みゅーたは空に目をうばわれていたが、もうすぐ家に着く。



「こないだ学校の図書室で読んだんだ。ネコ型の空はね、みつけるといいことがあって、幸運のしるしなんだって」


「へぇ〜すてきね!じゃあ、みゅーたにはきっといいことがあるね」
家に着いて、おかあさんはカギをさがす。


「その童話のタイトルなんていうの?」
「『ネコ型空のお持ち帰りねこねこディナーにゃんだふる』だよ」
「な、ながいわね・・・」


家に入ると、もわんとしていた。おかあさんは、夏バテみたいで、みゅーたが冷蔵庫に買い物したものをつめた。



「みゅーた、ごめん。ちょっとおかあさんよこになるわ」
おかあさんがねいきをたて始めてアイスノンをみゅーたは二回替えたが、おかあさんのぐあいは良くならないみたいだった。



夜になったらおとうさんも帰って来るのに晩ごはんがなにもない。


 みゅーたは『ごはん買って来る』とかきおきをのこすと家を出た。

街は夕方、コンクリートの熱が地上にゆらゆらしている。


走り出すと、じめんから夕焼け色に染まったネコ型の空にかいだんがかかった。空色のネコも何段か上にお迎えにきている。


これは、あんないじょうだ!


「つれてって、空色のネコ!」
「にゃお〜ん」
かいだんは上ったさきから消えていくようだが、みゅーたは気にしなかった。
 


上ったところにあったには、やっぱりあの童話にあった『ねこねこディナー会場』だった。
「そこの耳がとがってないにいちゃん、うちのは美味いよ!寄ってきな〜!」



ネコだけど二本足で歩く、にぎわうさまざまなネコに囲まれていると、今まででいちばん美味しそうな匂いがした。軽くって、甘くって・・・。


 その店の名前は、『ほかとはひとあじちがう!お持ち帰りねこのつくるサンド』だった。
「おや、人間のお客さん。うちにする?」
「うん!つくってください!」


赤いしましまの帽子とエプロンをつけたしましまネコは、カウンターで歌いだした。



「ネーコーのー、サンドはー♪エッグのー、スークーラーンブールー♪とろとろまぜたエッグにー、はさんでふわふわパンー、おみやげに、どうぞー♪」


「うわっ、美味しそう!」
それはちょっとめずらしい、スクランブルエッグのタマゴサンドだった。


「なにとひきかえ?」
「きみのゆめを聞くことさ!」
みゅーたはうでを組んだ。



「ぼくのゆめはねー、ミュージシャン!」
「いいゆめだ!もう一個おまけしとこう」
「ありがとう!」


紙袋に入ったほかほかのタマゴサンドをかかえると、空色のネコがネコ型紙飛行機をくわえて、ぼくを見ると、そっと置いた。


「よしっ、風に乗るぞっ!」



紙飛行機は、ぼんっと巨大化し、地上に向かってとつげきしていく。



「ぶつかるー!」



 目を開けると、家のソファの上だった。
「ただいま、おかあさん!」
ただいまを言ったぼくは、冒険を話しだした。今日の夕飯は、もちろん、とくべつサンドだ。





end.


皆さまこんばんは~🌜読んでいただきありがとうございます😊✨

土曜じゃなくて日曜だし、
夏じゃなくて春🌸🍡ですが笑
今まで載せた中では、多分いちばん古い童話です。

(カナッペ、二十代の頃だと言ってみろニャー(ΦωΦ)✨)


…🥹笑。
ここまでくると、古すぎて逆に新しいカモ?
その時しか書けないものもあるし…。言い訳です。ジタジタするほど恥ずかしかったけど、載せました😊🌸🍡


お暇つぶしになりましたら♪
明日からまた新たな一週間ですね。エンジンゆる〜くかけて、のびのびいきましょ✨

(そのうち料理記事あげるかもです。)


ナッツカナッペでした~m(_ _)m☕💗✨





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