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八丁平湿原を歩こう

京都市の北部、左京区久多にある「八丁平湿原」は、西側は峰床山の頂から連なる尾根、東側は滋賀県との県境にあたる稜線に囲まれた 90haあまりの盆地状の谷間です。西日本では数少ない高層湿原で、京都丹羽高原国定公園の第1種特別地域に指定されており、周囲が8丁(約870m)あることにちなんで名付けられたとされています。

詳しくは、コチラ↓

https://kyototamba-vc.com/.../uploads/2019/04/panfu.pdf

今回の案内人・伊藤五美さん 
プロフィールはコチラ↓
陶芸家。日本エコツーリズム協会認定ガイド「このガイドさんに会いたい100人」選定。京都府自然環境保全地域/片波川源流域自然観察/ガイドツアーや北桑の森・ガイドツアーなどガイド実績多数。

【ご案内】
 日時:2022年8月6日(土)
 9:00 古民家”田七”出発
 9:30  鞍馬駅出発
  ↓   八丁平湿原
  ↓ 山歩き
  ↓   途中昼食
 14:00  鞍馬駅着
 14:30 古民家”田七”着

持ち物:弁当、水筒、雨具、登山靴or長靴
参加費:1,000円(左京区花背学区在住者は無料)

*当日レポート
参加者は、大人5人子ども1人の6名で車に乗り込み、鞍馬駅より出発。
左京区百井の集落を越え、車で約30分ほど行くと、今回の目的地八丁平への登り口に到着。公衆トイレも設置されており、山小屋らしきものには「にのたに」と記載があり、ここから出発です。

案内看板もしっかりとあり、ここから約70分で八丁平入口に到着する予定。

進みながら、五美さんの植物解説。これは、クロモジというクスノキ科の落葉低木。枝に独特の香りがあり、楊枝や箸、串、薬用など古くから用いられていたそうです。

マンサク
フノ坂

フノ坂を越えると、明るい森になってきました。これは、メープルシロップの木”イタヤカエデ”です。

なんと、大きなブナの木も現れました!!

テツカエデの林。倒木のギャップに大量に入り込んだよう。葉っぱがデカい!!

リョウブの林を抜けて・・・

リョウブの花

ようやく現れました!湿原らしい沢と苔の風景。八丁平湿原です。

この地域独特の伏条更新する杉の倒木に萌芽した木が根を張って新しい木の姿を見せてくれています。

八丁平をぐるりと周回中。見えてきた稜線。

ここは、昔、陸軍のスキー演習場だったことがあるとか!!すごい山奥ですけど、、歩いて板を担いで登ったということでしょうか。。

所々、囲いがあるのは鹿除けの柵。中と外の植物層の違いがくっきり。。

これが達成される日はいつになるんだろうか。。
大きなモミの木の下でパシャリ。記念撮影しました!
柵の中で育つ笹
水は澄んでいます。水の量も豊富。
おたまじゃくしがいっぱい

帰路は行きとは少し違うルートで杉林の中を下って行きました。

足元はちょっと悪い杉林。。

全員、事故なく元気に戻ってきました!

五美さんに自然の事を教わりながら歩いた八丁平への道のり。参加した方それぞれが自然から受け取られたメッセージも様々あったと思います。個人的に印象深かったのは、バスも通らないような大見尾越の集落で人の営みがまだ感じられたこと。かつては五美さんもこの集落にあった釣り堀で働いていたとか、記憶を遡ってみる人の風景の一部はどんどんアップデートされて、今の姿もまた切り取られた時間の一部なんだろうな…と思うことが多かったです。八丁平を囲っていた獣害避けの柵の中の風景と外の風景。これも自然の営みの中のごく一部分を人為的に切り取って生かした景色。なんだか滑稽ながら、考えさせられるものがありました。
実は途中すれ違った大学生のグループがいて、彼らは出町柳から歩いて鯖街道を辿ることを目的に地図を片手に小浜まで歩いていました。
少し話を聞いて頑張ってねーと声をかけた後、こうやって、歴史に思いを馳せながら歩く道のりはまた違うだろうなと考えさせられました。山で出会う人との繋がりはまた違った気づきを与えてくれるものです。こんな出会いにも不思議と清々しい気分になりました。

変化する自然や一期一会の出会いに感動したり、面白がったりする。そんな山歩きの魅力を感じる1日となりました😊

文責:川勝ユキ

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