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新作「焦点」〜感情のメカニズム〜

約455×630サイズの美濃和紙に描き上げた新作のご紹介✨

描く時は、まずタイトルがボヤッと浮かんでから取り掛かります。
今回の作品はタイトルにあるように「焦点」。
これを描き上げるのに、約一ヶ月かかりました。

この作品を描くキッカケとなったのが、自身の気持ちの波の高さでした。
大きな波が続く気持ちの時は、なんだかバタバタしますよね。

そんな時、自分自身の気持ちの色や動きはどうなっているのかが気になり、観察してみることにしました。
そこで面白い統計が取れたのです。

作品の全体

全くこの通りの色というわけではありませんが、
見ていただくわかるように、形や質量に相違が特にありませんでした。

モヤモヤしたり、悲しかったり、怒っている時が向かって左側・

嬉しかったり、喜んだり、パッとしている時が向かって右側。

色の発生の仕方、質量、形はほぼ同じです。
そして、どちらにも同じ色が発生していたりもしていました。

そしてちょうど真ん中あたりは色が重なっています。

描き進めていくうちに、もっと分析したくなり、感情が大きく動く時にのみ絵を描くことにしました。

ここでもまた面白いことが分かったのですが、その時の感情ではない方は描けない。
描けないというのは、色が分からず、絵の具を選ぶことができなかったのです。
そういうこともあり、一ヶ月かかりました。

そして描き上がった今、見えてきた感情のメカニズムとどうして今その気持ちなのかということも、感覚的に理解したように思います。
それを言葉にするととても難しいのですが、頑張ってみます。笑

わたしの見て感じている世界の中での言葉となりますので、読み流していただけると幸いです。

まず、感情。例えば、自分に向けられた(と思っている)言葉で腹が立ったとき。
きっと頭や気持ちの上では、その言葉が向けられたから自分は腹が立ったと思いますよね。
無神経だとか、失礼だとか、一方的だとか、まあ色々あります。
そんな言葉を向けられてわたしは腹が立った。これが一般的なのかなと思います。

しかし観察してきて、これは違うなと思いました。
腹が立ったというのは、自分が選択できる(知っている)感情を後からつけている。

わたしが見た感情は、名前も定義するものもありませんでした。

物理的な名称を使うとしたならば、細かいバブルや砂時計の落ちる砂のようなものがブクブクとまず発生する。
そしてそれは、どんな感情の時でも同じでした。

また、ここからが非常にポイントだなと思ったのですが、
自分がその発生しているものにどう定義したのかによって、完璧にその感情のストーリーを作り上げていくことができます。

別の定義をしたならば、またその定義の上でのストーリーは完璧に完成させることができます。
また、何の定義もしなかったとしても、そのストーリーは完成されます。
しかし、この何の定義もしなかったというのは、わたしには中々に至難の業ですので、予測になります。

要は、自分が発生しているものに対して、どこに焦点を当てたかで決まる。
そう理解するに至りました。

カメラのピントを決めて、シャッターを押すと、当然ながらその面しか写りませんよね。
でも実際はピントを当てなかったところにも景色はある。
それを写すか、写さないかは、カメラのシャッターを切る人次第です。

「こんなに暗い色ばかりだ!」と言っていても、「こんなに明るい色ばかりだ!」と言う方面も必ず在るのは間違いないのだと言い切ってもいいと思います。

つまりは、自分自身が在るものに対して、どう定義をしたか。そしてどの部分に焦点を当てたか、、、で全ては決まってくることが大きいと理解するに至る作品となりました。

この作品に合う素敵な額を見つけて、額装したら完成✨

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