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B-3:農耕型資産形成 VS 狩猟型資産形成

資産形成のアプローチ

あまり聞き慣れない言葉だと思います。
これは私の独断と偏見で
 ・農耕型≒インカムゲイン(資産運用利益)
 ・狩猟型≒キャピタルゲイン(資産売却利益)
のようなイメージです。

インカムゲインの代表的なものとして、
・銀行預金の利子、株式の配当金、投資信託の分配金、不動産家賃など
キャピタルゲインの代表的なものとして、
・株式の売却、投資信託の売却、不動産の売却など
があります。

何故わざわざ、「農耕型や狩猟型という言葉を使うのか?」と言うと
資産形成・運用する上で、「資産形成に対するアプローチ」がまったく異なるからです。思考が違えば、行動(投資方法)が異なります。
例えば、以下のような行動は一貫性がないため、計画的な資産形成・運用が難しくなります。
・当初は「値上がりを期待(キャピタルゲイン)」し購入した株式が、結果値下がりし塩漬け(損切りせずに放置)状態にしてしまう。
・逆に、安定的に配当する株式を購入した後に、株価値上がりで売却してしまう。※配当金増配の可能性を放棄してしまう

農耕型資産形成 VS 狩猟型資産形成

農耕型資産形成について

農耕では、
「畑を耕し、種をまき、肥料や水を与え、果実や植物が実ります。その果実の売却益で、さらに畑を少しづつ大きくしていく・・・」
このような営みを繰り返します。気候状態により不作になる時期はありますが、正しい知識と手順で行えば再現性の高い収穫方法となります。
1つの1つの利益は小さいですが、安定的・計画的に利益を積上げていく事ができます。
 ・畑+種≒対象銘柄
 ・肥料+水≒運用コスト
 ・果実≒配当金
 ・気候状態≒マーケット、企業業績など
1点大きく異なるのが、「畑+種」と違って「対象銘柄」そのものの価値が大きく変動する事です。対象銘柄として、安定的に配当している企業が対象候補となりますが、1つの個別銘柄に資産を集中する事は望ましくありません。

狩猟型資産形成について

狩猟型では、
「狩場に赴き、獲物を狩猟する。その得た獲物を売却する・・・」
このような営みを繰り返します。過去の経験や自然環境の情報から狩場を見出し、獲物を狩るスキルが必要となります。
狩場を見極めるのは難しいため、まったく獲物を狩猟できない場合もあれば、多く狩猟できる場合もあります。
1つの1つの利益の変動幅が大きいので、スキルがあれば短期的に資産形成ができます。
 ・狩場≒マーケット、業界情報、企業情報など
 ・獲物≒対象銘柄
 ・狩るスキル≒投資判断力(売買のタイミングやルールなど)
       ≒投資分析力(ファンダメンタルズ、テクニカルなど)
対象銘柄を特定するには、「今後 企業業績が大きく向上するのか?」その判断のためには、多くの時間(情報収集や分析)が必要になります。結果、厳選した個別銘柄への集中投資に繋がりやすいかと思います。

さいごに

上記のように、農耕型と狩猟型では、「利益を生む考え方」が異なるため「投資のやり方」が違います。一時的な感情に流されず、投資活動を続けていく事が大切かと思います。

余談ですが、以下の考え方で「大きく資産を育てる知人」がいます。
【日常生活の中で「良く利用するお店」の企業銘柄に投資する】

非常にシンプルですね。まったく企業分析などしていません。
投資活動で得る情報より、実は「日常生活で得る情報がはるかに多いのかな?」と思います。店に行けば、繁盛しているかも分かります。他の競合店とも比較します。友人から店の評判も聞きます。また、リピートしたいかも判断します。主婦の方などは、安く良いものを買うために、日常生活で生きた多くの情報を収集しているのです。利用する顧客が多ければ、その企業は成長します。
このような方法で、投資するのも1つの考え方かと思います。
※銘柄を売却するルールを決める必要はありますが・・・。


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